平成29年−徴収法〔雇保〕問8−オ「有期事業の労働保険料」

今回は、平成29年−徴収法〔雇保〕問8−オ「有期事業の労働保険料」です。

 


☆☆======================================================☆☆

 


平成29年4月1日から2年間の有期事業(一括有期事業を除く。)の場合、概算
保険料として納付すべき一般保険料の額は、各保険年度ごとに算定し、当該各
保険年度に使用するすべての労働者に係る賃金総額の見込額の合計額に当該
事業の一般保険料率を乗じて得た額となる。この場合、平成30年度の賃金総額
の見込額については、平成29年度の賃金総額を使用することができる。

 


☆☆======================================================☆☆

 


「有期事業の労働保険料」に関する問題です。

 

次の問題をみてください。

 


☆☆======================================================☆☆

 


【 26−雇保9−イ 】

 

請負金額50億円、事業期間5年の建設の事業について成立した保険関係に係る
確定保険料の申告書は、事業が終了するまでの間、保険年度ごとに、毎年、7月
10日までに提出しなければならない。

 


【 27−労災9−D[改題]】

 

複数年にわたる建設の有期事業(労働保険徴収法第7条の規定により一括有期
事業として一括される個々の有期事業を除く)の事業主が納付すべき概算保険料
の額は、その事業の当該保険関係に係る全期間に使用するすべての労働者に係る
賃金総額(その額に1,000円未満の端数があるときは、その端数は切り捨てる)
の見込額に、当該事業についての一般保険料率を乗じて算定した額となる。

 


☆☆======================================================☆☆

 


継続事業においては、概算保険料や確定保険料について、年度を単位に算定します。


これに対して、有期事業については、その事業期間にかかわらず、つまり、複数年
にわたるような場合であっても、概算保険料の額は、当該保険関係に係る全期間
(事業を開始した日から終了した日まで)に使用するすべての労働者に係る賃金
総額の見込額に当該事業についての一般保険料率を乗じて算定し、申告・納付し
ます。
保険年度ごとに算定することはありません。

 

有期事業については、事業期間が長いものもあれば、極めて短いものもあるので、
その事業の形態から、「年度」単位という仕組みは向いていないのです。

 

ということで、「各保険年度ごとに算定」とある【 29−雇保8−オ 】は誤りです。

 

【 26−雇保9−イ 】も、やはり、「保険年度ごとに」とあるので、誤りです。

 

有期事業においては、どんなに事業期間が長かろうが、どんなに労働保険料の額
が高額であろうが、【 26−雇保9−イ 】のように、申告書を年度ごとに提出する
ということはありません。
すべてまとめて、確定保険料の申告書であれば、保険関係が消滅した日から50日
以内に提出しなければなりません。

 


【 27−労災9−D[改題]】は、「その事業の当該保険関係に係る全期間」とあり、
正しいです。

 

労働保険料の算定の基礎となる期間、これは基本中の基本ですから、
出題されたとき、間違えないようにしましょう。

 

 


平成29年−徴収法〔雇保〕問8−ウ「認定決定の通知」

今回は、平成29年−徴収法〔雇保〕問8−ウ「認定決定の通知」です。

 

 

☆☆======================================================☆☆

 

 

都道府県労働局歳入徴収官により認定決定された概算保険料の額及び確定保険料

の額の通知は、納入告知書によって行われる。

 

 

☆☆======================================================☆☆

 

 

「認定決定の通知」に関する問題です。

 

次の問題をみてください。

 

 

☆☆======================================================☆☆

 

 

25−雇保9−A 】

 

事業主が所定の納期限までに概算保険料申告書を提出しなかったことにより、

所轄都道府県労働局歳入徴収官が行う認定決定の通知は、納入告知書によって

行われる。

 

 

20−労災8−B 】

 

政府は、事業主が概算保険料申告書を所定の期限までに提出しないとき、又は

概算保険料申告書の記載に誤りがあると認めるときは、当該労働保険料の額を

決定し、これを事業主に通知することとなるが、事業主は、その通知を受けた

日から30日以内に納入告知書により納付しなければならない。

 

 

25−雇保9−B 】

 

事業主が所定の納期限までに確定保険料申告書を提出しなかったことにより、

所轄都道府県労働局歳入徴収官が行う認定決定の通知は、納入告知書によって

行われる。

 

 

11−労災10−A 】

 

確定保険料申告書の記載に誤りがあると認められるときは、政府は、確定

保険料の額を決定し、これを納入告知書によって事業主に通知する。

 

 

【 6−労災10−C 】

 

労働保険料に係る申告書を提出しなかったためにいわゆる認定決定の通知を

受けた事業主は、その通知を受けた日から15日以内に、概算保険料について

は納付書により、確定保険料については納入告知書により納付しなければなら

ない。

 

 

☆☆======================================================☆☆

 

 

「認定決定の通知」に関する問題です。

 

認定決定は、政府が労働保険料の額を決定するものなので、それを事業主に通知

しなければなりません。

 

この通知の方法が、概算保険料の場合と確定保険料の場合とでは異なっています。

概算保険料の認定決定の場合は、「納付書」により通知します。

確定保険料の認定決定の場合は、「納入告知書」により通知します。

 

25−雇保9−A 】と【 20−労災8−B 】では、

概算保険料について、納入告知書としているので、誤りです。

 

25−雇保9−B 】と【 11−労災10−A 】は、

確定保険料について、納入告知書としているので、正しいです。

 

【 6−労災10−C 】と【 29−雇保8−ウ 】では、概算保険料、確定保険料

どちらについても記述がありますが、【 6−労災10−C 】の記述はいずれも

正しいですが、【 29−雇保8−ウ 】は誤りです。

 

それと、

20−労災8−B 】と【 6−労災10−C 】では、納期限の記述もあります。

で、異なっています。

20−労災8−B 】では、「通知を受けた日から30日以内」とあり、

【 6−労災10−C 】では、「通知を受けた日から15日以内」となっています。

どちらか、又は両方が誤りってことですが、認定決定を受けたときの納付は、

「通知を受けた日から15日以内」にしなければなりません。

ということで、【 20−労災8−B 】は、この点でも誤りです。

 

概算保険料や確定保険料の納期限は、

ちゃんと覚えようってことで、しっかり覚えているでしょう。

でも、納付書なのか、納入告知書なのか、押さえていないってことがありそうですね。

ここで挙げたように、納付書か、納入告知書か、これは論点にされることがあるので、

注意しておきましょう。

 

 

ちなみに、

納付書は、通常、納付義務者が「納めます」というような場合に用いられるもので、

納入告知書は、「この額を納めろ」というような場合に用いられるものです。

 

 


平成29年−徴収法〔労災〕問10−オ「延納の要件」

今回は、平成29年−徴収法〔労災〕問10−オ「延納の要件」です。

 

 

☆☆======================================================☆☆

 

 

労働保険事務の処理が労働保険事務組合に委託されている事業についての事業主

は、納付すべき概算保険料の額が20万円(労災保険に係る保険関係又は雇用保険

に係る保険関係のみが成立している事業については、10万円)以上(当該保険年度

において10月1日以降に保険関係が成立したものを除く。)となる場合であれば、

労働保険徴収法に定める申請をすることにより、その概算保険料を延納することが

できる。

 

 

☆☆======================================================☆☆

 

 

「延納の要件」に関する問題です。

 

次の問題をみてください。

 

 

☆☆======================================================☆☆

 

 

17−雇保10−A 】

 

事業の全期間が6カ月を超える有期事業については、納付すべき概算保険料の額

75万円以上でなければ労働保険料を延納することができないが、労働保険事務

の処理を事務組合に委託している場合には、概算保険料の額のいかんにかわらず

延納することができる。

 

 

14−労災9−C 】

 

有期事業であって、納付すべき概算保険料の額が75万円以上のもの又は当該事業

に係る労働保険事務の処理が労働保険事務組合に委託されているもの(事業の全

期間が6月以内のものを除く)についての事業主は、概算保険料申告書を提出する

際に延納の申請をした場合には、その概算保険料を、その事業の全期間を通じて、

所定の各期に分けて納付することができる。

 

 

13−雇保8−A 】

 

労災保険及び雇用保険の保険関係が保険年度当初に共に成立している継続事業に

ついては、納付すべき概算保険料の額が40万円以上でなければ、延納をすること

ができないが、労働保険事務の処理を事務組合に委託している場合には、概算保険

料の額の如何にかかわらず延納することができる。

 

 

19−労災8−A 】

 

労災保険に係る労働保険の保険関係及び雇用保険に係る労働保険の保険関係が保険

年度の当初に共に成立している継続事業であって、納付すべき概算保険料の額が40

万円以上のもの又は当該事業に係る労働保険事務の処理が労働保険事務組合に委託

されているものについての事業主は、概算保険料の延納の申請をした場合には、その

概算保険料を所定の各期に分けて納付することができる。

 

 

 

☆☆======================================================☆☆

 

 

延納ができるか否か、その要件に関する問題です。

 

概算保険料の額、これが少なければ、事業主に大きな負担がかかるわけでは

ないので、わざわざ分割した納付を認める必要はありません。

ですので、概算保険料の額が低額の場合、延納はできないというのが基本的な考え方

です。

ただし、そのような場合でも、労働保険事務組合に事務処理を委託しているときは、

話は別。延納が可能になります。

 

これは継続事業であっても、有期事業であっても同じ考え方です。

 

具体的には、

1)継続事業の場合、概算保険料の額が40万円(労災保険に係る保険関係又は

  雇用保険に係る保険関係のみが成立している事業については、20万円)以上で

  あること、有期事業の場合、概算保険料の額が75万円以上であること

2)当該事業に係る労働保険事務の処理が労働保険事務組合に委託されていること

いずれかに該当することが延納の要件となります。

 

ということで、

17−雇保10−A 】【 14−労災9−C 】【 13−雇保8−A 】【 19−労災8−A 】は、

いずれも正しい内容ですが、【 29−労災10−オ 】は誤りです。

 

労働保険事務の処理が労働保険事務組合に委託されている事業についての事業主は、

納付すべき概算保険料の額にかかわらず、その他の要件を満たしていれば、その概算

保険料を延納することができます。

 

なお、概算保険料の額が単に少ない場合は、このように労働保険事務組合に事務処理

を委託していれば延納ができますが、事業の期間が短い場合は、委託していたとしても

延納はできません。

この点も論点にされたことが何度もあるので、注意しておきましょう。

 

 


平成29年−徴収法〔労災〕問9−E「暫定任意適用事業の保険関係の消滅」

今回は、平成29年−徴収法〔労災〕問9−E「暫定任意適用事業の保険関係の消滅」
です。

 


☆☆======================================================☆☆

 


労働保険の保険関係が成立している暫定任意適用事業の事業主は、その保険関係
の消滅の申請を行うことができるが、労災保険暫定任意適用事業と雇用保険暫定
任意適用事業で、その申請要件に違いはない。

 


☆☆======================================================☆☆

 


「暫定任意適用事業の保険関係の消滅」に関する問題です。

次の問題をみてください。

 


☆☆======================================================☆☆


【 23−労災9−A 】

 

雇用保険暫定任意適用事業の事業主は、当該事業に係る保険関係を消滅させよう
とする場合、当該事業の保険関係が成立した後1年を経過していることに加え、
当該事業の労働者の過半数の同意があれば、保険関係の消滅の申請をして所轄
都道府県労働局長の認可を受けた上で、当該事業に係る保険関係を消滅させる
ことができる。

 


【 7−労災8−E 】

 

雇用保険の暫定任意適用事業の保険関係の消滅の申請は、その事業に使用される
労働者の過半数の同意を得たときに、これを行うことができる。

 


【 21−労災9−B 】

 

厚生労働大臣の認可を受けて労災保険に係る保険関係が成立した後1年を経過
していない労災保険暫定任意適用事業の事業主は、当該保険関係の消滅の申請
を行うことができない。
 

 

 

【 11−雇保8−E 】

労災保険暫定任意適用事業の事業主がその申請により労働者災害補償保険に加入
している場合において、当該事業主が保険関係の消滅の申請をするには、当該
保険関係が成立した後1年を経過していることを要する。

 


☆☆======================================================☆☆

 


暫定任意適用事業の保険関係については、任意に消滅させることができます。
その場合、「労災保険」と「雇用保険」では要件が異なっています。

  

労災保険暫定任意適用事業の保険関係を任意に消滅させるには、
1)当該事業に使用される労働者の過半数の同意を得ること
2)保険関係成立後、1年を経過していること
3)特例による保険給付が行われることとなった労働者に係る事業にあっては、
 特別保険料の徴収に係る期間を経過していること
という要件を満たす必要があります。これに対して、雇用保険暫定任意適用事業の
保険関係を任意に消滅させるには、当該事業に使用される労働者の4分の3以上の
同意を得ることが要件になります。


とうことで、「申請要件に違いはない」とある【 29−労災9−E 】は、誤りです。

 

【 23−労災9−A 】は、「雇用保険暫定任意適用事業」に関する問題です。
で、「保険関係が成立した後1年を経過していること」「労働者の過半数の同意」
という要件を挙げていますが、これは、労災保険の要件ですよね。
ですので、誤りです。

 

【 7−労災8−C 】も、「過半数の同意」とあるので、誤りです。

 

【 21−労災9−B 】と【 11−雇保8−E 】は、労災保険暫定任意適用事業について、
「保険関係が成立した後1年を経過」としているので、正しいです。

 

この要件の違い、狙われやすいところですから、比較して押さえておきましょう。

ちなみに、農林水産業って、季節によって、業務災害が生じやすいってことあり
ます。そうすると、そのような時期だけ加入しようなんてことを考える事業主も
いるでしょう。
それは・・・ちょっと、ずるいですよね。
ですので、「労災保険」では、いったん加入したら、1年を通じて加入した後で
なければ、辞められないようにしています。


雇用保険の場合には、そのような問題はありませんから、保険関係を消滅させる
ための要件に、このような要件はありません。

 

 


平成29年−徴収法〔労災〕問9−B「擬制任意適用」

今回は、平成29年−徴収法〔労災〕問9−B「擬制任意適用」です。

 


☆☆======================================================☆☆

 


労災保険の適用事業が、使用労働者数の減少により、労災保険暫定任意適用事業
に該当するに至ったときは、その翌日に、その事業につき所轄都道府県労働局長
による任意加入の認可があったものとみなされる。

 


☆☆======================================================☆☆

 


「擬制任意適用」に関する問題です。

 

次の問題をみてください。

 


☆☆======================================================☆☆

 


【 23−雇保9−E 】

 

労災保険の保険関係が成立している事業が、その使用する労働者の数の減少により
労災保険暫定任意適用事業に該当するに至ったときには、遅滞なく、任意加入申請
書を所轄都道府県労働局長に提出し、その認可を受けなければならない。

 


【 12−労災8−B 】

 

労災保険に係る保険関係が成立している事業が使用労働者数の減少により労災保険
暫定任意適用事業に該当するに至ったときは、その翌日に保険関係が消滅する。

 


【 18−労災8−C 】

 

労災保険の保険関係が成立している事業がその使用する労働者の数の減少により
労災保険暫定任意適用事業に該当するに至ったときは、その翌日に、その事業に
つき労災保険の加入につき厚生労働大臣の認可があったものとみなされる。

 


【 7−労災8−B 】

 

労災保険の適用事業であったものが、その使用する労働者が減少したために労災
保険の暫定任意適用事業に該当するに至ったときは、その該当するに至った日の
翌日から起算して10日以内に、その旨を所轄労働基準監督署長に届け出なければ
ならない。

 


☆☆======================================================☆☆

 


強制適用事業が事業規模の縮小などにより、強制適用事業に該当しなくなること
があります。そのような場合、労働保険の保険関係はどうなるのかというのが
論点の問題です。

 

保険関係が成立している事業が暫定任意適用事業に該当するに至ったときは、その
翌日に、その事業につき任意加入の認可があったものとみなされます。
保険関係が消滅したりはしません。
労働者保護の観点などから、保険関係を継続させる、つまり、「任意加入に係る厚生
労働大臣の認可があったものとみなす」ことになります。


で、この取扱いについては、当然に「みなされる」ものなので、「任意加入申請書の
提出+認可」というような特段の手続は必要としません。

 

ですので、【 29−労災9−B 】と【 18−労災8−C 】は正しいのですが、
【 29−労災9−B 】では、「厚生労働大臣の認可」ではなく、「所轄都道府県労働
局長による任意加入の認可」となっています。


行政官職名を置き換えて誤りとする問題がよくありますが、ここは誤りではありません。
任意加入に係る厚生労働大臣の権限は、都道府県労働局長に委任されているので、
このような場合、「都道府県労働局長」とあっても、正しいと判断して構いません。

 

その他の問題は、
「認可を受けなければならない」とある【 23−雇保9−E 】、
「保険関係が消滅する」とある【 12−労災8−B 】、
いずれも誤りです。

 

それと、「届け出なければならない」とある【 7−労災8−B 】も誤りです。
認可は必要ないけど、届出くらいは必要かな?なんて、
思ってしまうかもしれませんが、届出も必要ありません。
この点は、ひっかからないように。

 

 


平成29年−雇保法問5−E「国庫負担」

今回は、平成29年−雇保法問5−E「国庫負担」です。

 


☆☆======================================================☆☆

 


雇用保険法によると、高年齢求職者給付金の支給に要する費用は、国庫の負担
の対象とはならない。

 


☆☆======================================================☆☆

 


「国庫負担」に関する問題です。

 

次の問題をみてください。

 


☆☆======================================================☆☆

 


【 11−1−C 】

 

国庫は、求職者給付に要する費用の一部を負担するが、平成7年度に設けられた
雇用継続給付に要する費用については負担しない。

 


【 10−7−A 】

 

失業等給付に関しては、求職者給付のほか、就職促進給付及び雇用継続給付に
ついても、当該給付に要する費用の一定割合を国庫は負担する。

 


【 19−7−E 】


育児休業給付及び介護休業給付に要する費用については国庫負担はなく、労使
が折半して支払う保険料のみによって費用が賄われる。

 


【 22−7−A 】

 

教育訓練給付に要する費用については、原則として、その8分の1を国庫が
負担するものとされている。

 


【 6−7−C[改題]】

 

国庫は、求職者給付(高年齢求職者給付金を除く)に要する費用の一部を
負担するが、就職促進給付に要する費用については負担しない。

 


【 20−7−B[改題]】

 

国庫は、求職者給付(高年齢求職者給付金を除く)及び雇用継続給付
(高年齢雇用継続基本給付金及び高年齢再就職給付金を除く)に要する
費用の一部を負担するが、その額は、平成29年度から平成31年度まで
の各年度においては、本来の規定による負担額の100分の10に相当
する額とされている。

 


☆☆======================================================☆☆

 


「失業等給付に係る国庫負担」に関する問題です。

 

国庫負担に関しては、その割合を論点にしてくることもありますし、
どの給付に対して行われるのかを論点にしてくることもあります。

【 20−7−B[改題]】以外の問題は、いずれも、国庫負担の有無を論点にした
問題です。
過去に何度も論点になっています。

 

国庫負担があるのは、高年齢求職者給付金以外の求職者給付と高年齢雇用継続
給付以外の雇用継続給付だけです。

 

【 11−1−C 】では、「雇用継続給付」について国庫負担がないとしているので、
誤りです。
【 10−7−A 】では、「就職促進給付」について国庫負担があるとしているので、
誤りですね。
【 19−7−E 】では、「育児休業給付及び介護休業給付」について、国庫負担がない
としています。雇用継続給付のうち、これらには国庫負担があります。
ないのは、高年齢雇用継続給付です。なので、誤りです。
【 22−7−A 】では、「教育訓練給付」について国庫負担がある記述になって
います。ありませんよね。


はい、ということで、これも誤りです。

 

これらに対して、【 6−7−C[改題]】と【 29−5−E 】は正しいですね。


ちなみに、高年齢求職者給付金の支給を受けられる者は、通常、老齢基礎年金の
支給を受けられ、その老齢基礎年金には国庫負担が行われているので、国庫負担
が重複しないよう、高年齢求職者給付金の支給に要する費用には国庫負担を行わ
ないようにしています。

 

そこで、【 20−7−B[改題]】ですが、
「求職者給付(高年齢求職者給付金を除く)及び雇用継続給付(高年齢雇用継続
基本給付金及び高年齢再就職給付金を除く)」に、国庫負担があるとしているので、
この部分は正しい内容です。
後半部分で、さらに負担割合にも言及していますが、国庫負担の割合については、
原則として
日雇労働求職者給付金以外の求職者給付(高年齢求職者給付金は除きます)は
4分の1
日雇労働求職者給付金は3分の1
雇用継続給付(高年齢雇用継続基本給付金及び高年齢再就職給付金は除きます)は
8分の1
となっています。
ただし、
平成29年度から平成31年度までの各年度においては、国庫が負担すべきことと
されている額の100分の10に相当する額とされています。
ですので、【 20−7−B[改題]】では、
「本来の規定による負担額の100分の10に相当する額」とあり、
この部分も正しくなり、問題全体として正しいということになります。

 

ということで、まずは負担の有無、そのうえで、負担割合を正確に押さえておきま
しょう。選択式での出題実績もありますから。

 

 

 


平成29年−雇保法問1−E「公課の禁止」

 

今回は、平成29年−雇保法問1−E「公課の禁止」です。

 

 

☆☆======================================================☆☆

 

 

政府は、基本手当の受給資格者が失業の認定に係る期間中に自己の労働によって

収入を得た場合であっても、当該基本手当として支給された金銭を標準として

租税を課することができない。

 

 

☆☆======================================================☆☆

 

 

公課の禁止に関する問題です。

 

次の問題をみてください。

 

 

☆☆======================================================☆☆

 

 

22−7−D

 

高年齢雇用継統給付は、賃金の減少分を補うものであり、賃金に準じる性格を

有するので、所得税及び住民税の課税対象とされている。

 

 

16−7−A

 

現に被保険者である者に対して支給された教育訓練給付及び雇用継続給付は、

租税その他の公課の対象とすることができる。

 

 

11−1−A

 

求職者給付については、生活の最低保障の趣旨にかんがみ非課税の扱いとなっ

ているが、教育訓練給付については、所得税及び住民税の課税対象となる。

 

 

7−7−A

 

失業等給付については、原則として非課税の扱いとなっているが、雇用継続

給付のうち高年齢雇用継続給付については、公的年金等とみなされ、所得税

及び住民税の課税対象となる。

 

 

☆☆======================================================☆☆

 

 

公課の禁止に関する問題です。

 

失業等給付として受けた金銭は、例外なく、租税その他の公課が禁止されています。

他に収入があったとしても、課税されることはありません。

 

失業等給付は大きく4つに区分され、その支給趣旨が異なっていますが、

求職者給付と就職促進給付は、失業中の最低生活を保障し、再就職を促進するもの

であり、それに公課を課し減額することは、国の国民に対する最低生活保障の原則

に照らし矛盾することになるため、非課税とされています。

 

教育訓練給付は、これに課税をすると、労働者の負担を増やし、その能力開発の

取組みを阻害することになりかねないこと等から非課税とされています。

 

また、雇用継続給付は賃金に似ている面もありますが、賃金の低下や賃金の喪失

といった雇用継続が困難となる失業に準じた場面において給付を行うものであり、

一般の賃金とは異なるものであって、高年齢者雇用の促進や少子化対策などのため

に支給するものであることから、やはり、非課税とされています。

 

 

ですので、【 29−1−E 】は正しいですが、

その他の問題は、いずれも、何かと理由を付けて課税対象とするとしています。

どのような理由であっても、禁止されているので、いずれも誤りです。

 

ということで、どんな理由を付けていたとしても、誤魔化されないように。

例外なく非課税ですから。

 


平成29年−雇保法問1−B「受給権の保護」

今回は、平成29年−雇保法問1−B「受給権の保護」です。

 


☆☆======================================================☆☆

 


基本手当の受給資格者は、基本手当を受ける権利を契約により譲り渡すことができる。

 


☆☆======================================================☆☆

 


「受給権の保護」に関する問題です。

 

次の問題をみてください。

 


☆☆======================================================☆☆

 


【 23−7−C 】

 

教育訓練給付の支給を受ける権利は、他人に譲り渡し、又は担保に供することが
できない。

 


【 19−7−B 】

 

特例一時金の支給を受ける権利は、債権者が差し押さえることができる。

 


【 11−1−E 】

 

教育訓練給付を受ける権利は、求職者給付を受ける権利と異なり、差し押さえ
られることがある。

 


☆☆======================================================☆☆

 


「受給権の保護」に関する問題です。

 

雇用保険法では、「失業等給付を受ける権利は、譲り渡し、担保に供し、又は差し
押えることができない」と受給権の保護について規定しています。

 

この規定には例外はありません。

 

ですので、いかなる場合であっても、失業等給付を受ける権利を譲り渡すことはできず、
担保に供することもできず、さらに、差し押えることもできません。

 

ということで、
【 23−7−C 】は正しいですが、後の3問は誤りです。

 


受給権の保護については、保険制度では、必ず規定をしていますが、
労災保険や年金制度では例外があります。
この例外の有無は論点にされやすいので、横断的に押さえておきましょう。

 

それと、雇用保険法の「受給権の保護」は失業等給付を対象にしたもので、
雇用保険二事業による助成金などは対象とされていません。
この点、過去に何度も論点にされているので、注意しておきましょう。

 

 

 


平成29年−労災法問7−E「支給制限」

今回は、平成29年−労災法問7−E「支給制限」です。

 


☆☆======================================================☆☆

 


労働者が、故意に負傷、疾病、障害若しくは死亡又はその直接の原因となった
事故を生じさせたときは、政府は、保険給付を行わない。

 


☆☆======================================================☆☆

 


「支給制限」に関する問題です。

 

次の問題をみてください。

 


☆☆======================================================☆☆

 


【 26−3−A 】

 

業務遂行中の災害であっても、労働者が故意に自らの負傷を生じさせたときは、
政府は保険給付を行わない。

 


【 17−2−C 】

 

労働者の負傷、疾病、障害若しくは死亡又はその直接の原因となった事故が、
当該労働者又はその利害関係者の故意によって生じたものであるときは、保険
給付は行われない。

 


【 15−選択 】

 

労働者災害補償保険は、業務上の事由又は通勤による労働者の負傷、疾病、障害、
死亡等に対して迅速かつ公正な保護をするため、必要な保険給付を行うこと等を
目的としており、労働者が、故意に負傷、疾病、障害若しくは死亡又はその
( A )となった事故を生じさせたときは、政府は、保険給付を行わない。
行政解釈によれば、この場合における故意とは( B )をいう。

 


☆☆======================================================☆☆

 


「支給制限」に関する問題です。

 

保険事故とはあくまでも偶発的に起きた事故をいい、「故意に生じさせた事故」、
つまり、事故をわざと起こしたのであれば、それは、保険事故とはいえず、
保険給付の対象にしません。

すなわち、故意に事故を生じさせたときは、保険給付を受ける権利を与えません。

 

ですので、【 29−7−E 】と【 26−3−A 】は正しいです。

 

これらに対して、【 17−2−C 】では、
「利害関係者の故意によって生じた事故」についても支給制限される内容に
なっています。
支給制限されるのは、「本人の故意」による場合であって、「利害関係者の故意」
の場合は、保険給付の支給は制限されないので、誤りです。

 

それと、この「故意」の解釈について、選択式で出題されています。

【 15−選択 】の答えは、
A:直接の原因
B:結果の発生を意図した故意
です。

 

「故意」とはどういうことなのかという点については、択一式で出題される
ということもあり得ますし、事例としての出題もあるので、しっかりと理解
しておきましょう。

 

 


平成29年−労災法問7−D「受給権の保護」

今回は、平成29年−労災法問7−D「受給権の保護」です。

 


☆☆======================================================☆☆

 


保険給付を受ける権利は、労働者の退職によって変更されることはない。

 


☆☆======================================================☆☆

 


「受給権の保護」に関する問題です。

 

次の問題をみてください。

 


☆☆======================================================☆☆

 


【 27−6−イ 】

 

労災保険給付を受ける権利は、労働者の退職によって変更されることはない。

 


【 16−3−B 】

 

休業補償給付又は休業給付は、業務上の事由又は通勤による傷病の療養のため
労働することができないために賃金を受けない場合に支給されるものである
から、労働契約の期間満了等により労働関係が消滅した後においても、当該
傷病による療養のため労働することができないために賃金を受けない状態に
ある限り、支給される。

 


【 8−2−D 】

 

休業補償給付を受ける労働者について、当該労働者が従事する事業の廃止に
伴い労働関係が終了した場合又は本人の自己都合で会社を退職した場合でも、
当該休業補償給付は引き続き支給される。

 

 

☆☆======================================================☆☆


「受給権の保護」に関する問題です。

 

保険給付を受ける権利は、労働者という身分があることを前提として生じますが、
いったん発生した保険給付を受ける権利は、その身分を失ったとしても、変更され
ません。


つまり、労働者の退職によって変更されることはありません。

 

これは、労働者が業務上の事由により負傷又は疾病を被った場合に、保険給付
が雇用関係の存在している期間中についてのみ補償され、退職等の理由により
雇用関係がなくなった場合は補償されないということになると被災労働者の
被った損害の一部しかてん補されないことになるため、退職を理由により使用者
との間に雇用関係がなくなったとしても、支給事由が存在する限り保険給付を
受けることができるようにしたものです。

 

【16−3−B】と【 8−2−D 】に関しては具体的な出題で、退職の事由が
挙げられていますが、退職の事由を問わず、保険給付を受ける権利は変更され
ません。


ですので、いずれの場合も、支給要件を満たしているのであれば、休業補償給付
は引き続き支給されます。

 

ということで、どの問題も正しいです。

 

このような規定は、具体的な内容で出題してくることがあり、もっともらしい
言い訳を問題文に組み込んで誤っている内容を正しく見せようという文章として
出題されることがあるので、そのような出題があった場合、惑わされないように
しましょう。

 

 


calendar
  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  
<< May 2018 >>
sponsored links
selected entries
categories
archives
recommend
recommend
recommend
links
profile
search this site.
others
mobile
qrcode
powered
無料ブログ作成サービス JUGEM