平成29年−労災法問7−E「支給制限」

今回は、平成29年−労災法問7−E「支給制限」です。

 


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労働者が、故意に負傷、疾病、障害若しくは死亡又はその直接の原因となった
事故を生じさせたときは、政府は、保険給付を行わない。

 


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「支給制限」に関する問題です。

 

次の問題をみてください。

 


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【 26−3−A 】

 

業務遂行中の災害であっても、労働者が故意に自らの負傷を生じさせたときは、
政府は保険給付を行わない。

 


【 17−2−C 】

 

労働者の負傷、疾病、障害若しくは死亡又はその直接の原因となった事故が、
当該労働者又はその利害関係者の故意によって生じたものであるときは、保険
給付は行われない。

 


【 15−選択 】

 

労働者災害補償保険は、業務上の事由又は通勤による労働者の負傷、疾病、障害、
死亡等に対して迅速かつ公正な保護をするため、必要な保険給付を行うこと等を
目的としており、労働者が、故意に負傷、疾病、障害若しくは死亡又はその
( A )となった事故を生じさせたときは、政府は、保険給付を行わない。
行政解釈によれば、この場合における故意とは( B )をいう。

 


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「支給制限」に関する問題です。

 

保険事故とはあくまでも偶発的に起きた事故をいい、「故意に生じさせた事故」、
つまり、事故をわざと起こしたのであれば、それは、保険事故とはいえず、
保険給付の対象にしません。

すなわち、故意に事故を生じさせたときは、保険給付を受ける権利を与えません。

 

ですので、【 29−7−E 】と【 26−3−A 】は正しいです。

 

これらに対して、【 17−2−C 】では、
「利害関係者の故意によって生じた事故」についても支給制限される内容に
なっています。
支給制限されるのは、「本人の故意」による場合であって、「利害関係者の故意」
の場合は、保険給付の支給は制限されないので、誤りです。

 

それと、この「故意」の解釈について、選択式で出題されています。

【 15−選択 】の答えは、
A:直接の原因
B:結果の発生を意図した故意
です。

 

「故意」とはどういうことなのかという点については、択一式で出題される
ということもあり得ますし、事例としての出題もあるので、しっかりと理解
しておきましょう。

 

 


平成29年−労災法問7−D「受給権の保護」

今回は、平成29年−労災法問7−D「受給権の保護」です。

 


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保険給付を受ける権利は、労働者の退職によって変更されることはない。

 


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「受給権の保護」に関する問題です。

 

次の問題をみてください。

 


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【 27−6−イ 】

 

労災保険給付を受ける権利は、労働者の退職によって変更されることはない。

 


【 16−3−B 】

 

休業補償給付又は休業給付は、業務上の事由又は通勤による傷病の療養のため
労働することができないために賃金を受けない場合に支給されるものである
から、労働契約の期間満了等により労働関係が消滅した後においても、当該
傷病による療養のため労働することができないために賃金を受けない状態に
ある限り、支給される。

 


【 8−2−D 】

 

休業補償給付を受ける労働者について、当該労働者が従事する事業の廃止に
伴い労働関係が終了した場合又は本人の自己都合で会社を退職した場合でも、
当該休業補償給付は引き続き支給される。

 

 

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「受給権の保護」に関する問題です。

 

保険給付を受ける権利は、労働者という身分があることを前提として生じますが、
いったん発生した保険給付を受ける権利は、その身分を失ったとしても、変更され
ません。


つまり、労働者の退職によって変更されることはありません。

 

これは、労働者が業務上の事由により負傷又は疾病を被った場合に、保険給付
が雇用関係の存在している期間中についてのみ補償され、退職等の理由により
雇用関係がなくなった場合は補償されないということになると被災労働者の
被った損害の一部しかてん補されないことになるため、退職を理由により使用者
との間に雇用関係がなくなったとしても、支給事由が存在する限り保険給付を
受けることができるようにしたものです。

 

【16−3−B】と【 8−2−D 】に関しては具体的な出題で、退職の事由が
挙げられていますが、退職の事由を問わず、保険給付を受ける権利は変更され
ません。


ですので、いずれの場合も、支給要件を満たしているのであれば、休業補償給付
は引き続き支給されます。

 

ということで、どの問題も正しいです。

 

このような規定は、具体的な内容で出題してくることがあり、もっともらしい
言い訳を問題文に組み込んで誤っている内容を正しく見せようという文章として
出題されることがあるので、そのような出題があった場合、惑わされないように
しましょう。

 

 


平成29年−労災法問5−B「一部負担金」

今回は、平成29年−労災法問5−B「一部負担金」です。

 


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療養給付を受ける労働者は、一部負担金を徴収されることがある。

 


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「一部負担金」に関する問題です。

 

次の問題をみてください。

 


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【 24−2−B 】

 

政府は、療養給付を受ける労働者(法令で定める者を除く)から、200円(健康
保険法に規定する日雇特例被保険者である労働者については100円)を一部負担金
として徴収する。ただし、現に療養に要した費用の総額がこの額に満たない場合は、
現に療養に要した費用の総額に相当する額を徴収する。

 


【 17−4−A 】

 

療養給付を受ける労働者(厚生労働省令で定める者を除く)は、その費用の一部として
200円(健康保険の日雇特例被保険者にあっては100円)を負担する。ただし、療養
給付を受ける労働者に支給する休業給付であって最初に支給すべき事由の生じた日に
係るものについて厚生労働省令で定める額を減額した休業給付の支給を受けた労働者
については、この限りでない。

 


【 14−7−A 】

 

通勤災害により療養給付を受ける労働者は、500円を超えない範囲内で厚生労働省令
で定める額の一部負担金を徴収される。

 


【 11−6−A 】

 

通勤災害により療養給付を受ける労働者は、200円を超えない範囲内で定める額を
一部負担金として政府に徴収されるが、第三者の行為によって生じた事故により
療養給付を受ける者や療養の開始後3日以内に死亡した者は、徴収されない。

 


【 27−2−E 】

 

政府が療養給付を受ける労働者から徴収する一部負担金は、第三者の行為によって
生じた交通事故により療養給付を受ける者からも徴収する。

 


【 25−4−イ 】

 

政府は、療養の開始後3日以内に死亡した者からは、一部負担金を徴収する。

 


【 25−4−ウ 】

 

政府は、同一の通勤災害に係る療養給付について既に一部負担金を納付した者
からは、一部負担金を徴収しない。

 


【 9−記述 】

 

政府は、通勤災害によって療養給付を受ける労働者から、一部負担金として
( A )円を超えない額を徴収するが、次に掲げる者からは徴収しないことと
している。
1) 第三者の行為によって生じた事故により療養給付を受ける者
2) 療養の開始後3日以内に死亡した者その他( B )を受けない者
3) 同一の通勤災害に係る療養給付について既に一部負担金を納付した者


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一部負担金の問題です。


通勤災害は直接的には事業主の責任がないので、療養給付を受ける場合、その費用の
一部を受益者である労働者に負担させることにしています。
そのため、一部負担金が徴収されることがあります。
ですので、【 29−5−B 】は正しいです。

 

そこで、一部負担金の規定は、択一式だけでなく、記述式でも出題されたことが
あり、いずれにしても、論点は、だいたい次の3つです。
・いくらなのか?
・どのように徴収するのか?
・徴収されない場合はどんなときか?

 

そこで、【 24−2−B 】【 17−4−A 】【 14−7−A 】【 11−6−A 】には、
いずれも「金額」の記述があります。

一部負担金の額、法条文では「200円を超えない範囲内で厚生労働省令で定める額」
と規定しています。
で、厚生労働省令で、具体的に、200円(健康保険の日雇特例被保険者は100円)
としています。
ですので、「500円」とある【 14−7−A 】は誤りです。

 

【 24−2−B 】では、さらに、
「ただし、現に療養に要した費用の総額がこの額に満たない場合は、現に療養に
要した費用の総額に相当する額を徴収する」
という記述があります。
実際にかかった費用より多く徴収するというのは、さすがに、それはないです。
ですから、費用が200円や100円に満たないのであれば、実際にかかった費用だけ
徴収します。
【 24−2−B 】は正しいです。

 

【 17−4−A 】は、どのように徴収するのかを一番の論点にしています。
問題文の「厚生労働省令で定める額を減額した休業給付」というのは、「一部負担金
相当額を控除した休業給付」のことです。
一般に休業給付から控除する方法で徴収するため、休業給付が減額されたのであれば、
別途徴収することはないので、「この限りでない」とあるのは、正しいです。

 

ちなみに、この一部負担金の徴収方法については、【 24−2−C 】で、
療養給付を受ける労働者から一部負担金を徴収する場合には、労働者に支給すべき
休業給付の額から、一部負担金の額に相当する額を控除することができる。
という正しい出題があります。

 

それと、【 11−6−A 】、【 27−2−E 】、【 25−4−イ 】、【 25−4−ウ 】では、
徴収されない場合を論点にしていますが、
● 第三者の行為によって生じた事故により療養給付を受ける者
● 療養の開始後3日以内に死亡した者その他休業給付を受けない者
● 同一の通勤災害に係る療養給付について既に一部負担金を納付した者
については、一部負担金は徴収されません。


「第三者行為災害」の場合は、本人の責任はありません。また、休業給付を受けない
のであれば、徴収の仕組みから徴収することができません。で、徴収するのは、一の
災害について1回だけです。
そのため、これらの者からは一部負担金は徴収しません。

 

ですので、「第三者の行為によって生じた交通事故」の場合にも徴収するとしている
【 27−2−E 】と「療養の開始後3日以内に死亡した者」から一部負担金を徴収
するとしている【 25−4−イ 】は誤りで、他の2問は正しいです。

 

【 9−記述 】の答えは、書くほどではありませんが、念のため、
A:200 B:休業給付
です。

 

一部負担金に関しては、正誤の判断がしやすい出題が多いので、出題されたときは、
確実に正解するようにしましょう。

 

 

 


平成29年−労災法問1−E「業務災害」

今回は、平成29年−労災法問1−E「業務災害」です。

 


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川の護岸築堤工事現場で土砂の切取り作業をしていた労働者が、土蜂に足を
刺され、そのショックで死亡した。蜂の巣は、土砂の切取り面先約30センチ
メートル程度の土の中にあったことが後でわかり、当日は数匹の蜂が付近を
飛び回っており、労働者も使用者もどこかに巣があるのだろうと思っていた。
この場合、業務上として取り扱われる。

 


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「業務災害」に関する問題です。

 

次の問題をみてください。

 


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【 27−3−C 】

 

配管工が、早朝に、前夜運搬されてきた小型バイプが事業場の資材置場に乱雑
に荷下ろされていたためそれを整理していた際、材料が小型のため付近の車むら
に投げ込まれていないかと草むらに探しに入ったところ、その草むらの中に棲息
していた毒蛇に足を咬まれて負傷した場合、業務上の負傷に該当する。

 


【 5−2−A 】

 

小型パイプが資材置場に乱雑に荷下ろしされているのを整理する作業に従事して
いた労働者が、材料が小型のため車むらに投げ込まれていないかと探し入った
ところ、この地に多く棲息するハブに噛まれ負傷した。本件は、業務外の災害で
ある。

 


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「業務災害」に関する問題です。

 

ここのところ、業務災害に関しては、これらの問題のような事例がたびたび出題
されています。

 

そこで、まず、「業務災害」とは、労働者の業務上の負傷、疾病、障害又は死亡の
ことで、「業務上の事由による」と認定されるためには、「業務遂行性があること」
及び「業務起因性があること」という要件を満たす必要があります。

 

では、「蜂に刺されること」や「蛇に噛まれる」ということが業務と関連があるの
だろうか?と考えてしまう可能性がありますが、業務を行っている際に、潜在的な
危険が存在し、それが具体化したのであれば、業務との関連が認められることが
あります。

 

【 29−1−E 】の状況においては、作業中に土蜂に刺される危険性があり、実際
に刺されたのであれば、潜在的な危険が具体化したといえます。
そのため、業務遂行性及び業務起因性が認められ、業務上として取り扱われました。


【 27−3−C 】と【 5−2−A 】も同様の考え方で、
設問の配管工の行為には、業務遂行性が認められ、また、「毒蛇に足を咬まれて負傷」
というのは、草むらでの業務に内在する危険が現実化したものといえ、業務起因性も
認められるため、業務上の災害として取り扱われました。

 

ですので、
【 29−1−E 】と【 27−3−C 】は正しく、【 5−2−A 】は誤りです。

 


このような事例については、いくらでもあるので、1つ1つすべてを確認するという
ことはできませんから、認定に関する基本的な考え方、たとえば、作業中の災害で
あれば、作業を離脱している際に発生したものや災害が業務外の原因によるもので
ある場合等は、業務災害とされないことがあり、そうでないなら、基本的に業務災害
とされることなどを押さえておきましょう。

 

 


平成28年−労災法問5−オ「通勤における逸脱・中断」

今回は、平成28年−労災法問5−オ「通勤における逸脱・中断」です。

 


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労災保険法第7条に規定する通勤の途中で合理的経路を逸脱した場合でも、日常
生活上必要な行為であって厚生労働省令で定めるものをやむを得ない事由により
行うための最小限度のものである場合は、当該逸脱の間も含め同条の通勤とする。

 

 

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「業務上の疾病」に関する問題です。

次の問題をみてください。

 

 

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【 18−1−D 】

 

通勤としての移動の経路を逸脱し、又は移動を中断した場合における逸脱又は
中断の間及びその後の移動は、原則として通勤に該当しない。

 


【 23−4−A 】

 

労災保険法第7条に規定する通勤の途中で合理的経路を逸脱した場合でも、日常
生活上必要な行為であって厚生労働省令で定めるものをやむを得ない事由により
行うための最小限度のものである場合は、当該逸脱の間も含め同条の通勤とする。

 


【 11−1−A 】

 

労働者が、就業に関し、自宅と就業の場所との間を往復するに際し、通勤に必要
な合理的な経路を逸脱した場合であっても、日常生活上必要な行為を行うために
やむを得ない理由があれば、当該逸脱の間に生じた災害についても保険給付の対象
になる。

 


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通勤の定義に関しては、頻繁に出題されています。

 

で、これらの問題は、逸脱又は中断の間やその後の移動は通勤となるか否か
というのが論点です。

 

逸脱や中断をしてしまえば、通勤という行為をしている状態ではなくなるの
ですから、当然、通勤としては認められません。


ということで、【 18−1−D 】は正しいです。

 

では、逸脱をしたけど、それが日常生活上必要な行為であった場合は
どうなるのでしょうか?

 

【 28−5−オ 】と【 23−4−A 】では、逸脱の間も通勤になるとしています。
【 11−1−A 】も、「その間の災害も保険給付の対象となる」としているので、
やはり、逸脱の間も通勤になるということです。

 

逸脱の間は、いくらなんでも、実際に通勤という行為をしていないのですから、
いかなる理由であっても、通勤としては認められません。
ですので、いずれも誤りです。

 

基本的なことですが、この逸脱・中断に関しては、事例として出題されることも
あり、そのような出題であっても、確実に正誤の判断ができるようにしておきま
しょう。

 

 

 


平成28年−労災法問5−ア「業務上の疾病」

今回は、平成28年−労災法問5−ア「業務上の疾病」です。

 


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業務上の疾病の範囲は、労働基準法施行規則別表第一の二の各号に掲げられて
いるものに限定されている。

 


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「業務上の疾病」に関する問題です。

次の問題をみてください。

 


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【 21−1−C 】

 

業務に関連がある疾病であっても、労働基準法施行規則別表第1の2の各号に
掲げられている疾病のいずれにも該当しないものは、業務上の疾病とは認められ
ない。

 


【 19−1−A 】

 

業務上の負傷に起因する疾病は、労働基準法施行規則第35条及び別表第1の2
で定める業務上の疾病には含まれない。

 


【 14−1−D 】

 

業務に起因することが明らかな疾病であっても、労働基準法施行規則別表第1
の2において具体的に疾病の原因及び種類が列挙されている疾病のいずれかに
該当しないものは、保険給付の対象とはならない。

 


【 17─2−B 】

 

厚生労働省令(労働基準法施行規則別表第1の2)では、業務上の疾病を例示
しており、例示された最後の疾病は「その他業務に起因することの明らかな
疾病」であるが、その具体的な疾病名は、厚生労働大臣が告示している。

 


【 20─選択 】

 

業務災害とは、労働者の業務上の負傷、疾病、障害又は死亡をいい、このうち
疾病については、労働基準法施行規則別表第1の2に掲げられている。
同表第11号の「その他業務に起因することの明らかな疾病」については、業務
災害と扱われるが、このためには、業務と疾病との間に( A )がなければ
ならない。

 


【 26−7−D 】

 

労働者が業務に起因して負傷又は疾病を生じた場合に該当すると認められる
ためには、業務と負傷又は疾病との間に相当因果関係があることが必要である。

 


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「業務上の疾病」に関する問題です。

 

業務上の疾病の面倒をみるものといえば、そもそもが労働基準法の災害補償です。

ですので、労災保険の業務災害に関する保険給付の対象となる疾病かどうかを
判断する場合も、労働基準法の規定に基づきます。
具体的には、労働基準法施行規則35条と別表1の2に業務上の疾病についての
規定が置かれていて、この点は選択式で論点にされたこともありますからね。

 

そこで、【 28−5−ア 】と【 21−1−C 】ですが、
前述したように、「業務上の疾病」については、労働基準法施行規則別表1の2
(この規定に基づく告示を含みます)において定められていて、この規定に
掲げられている疾病に該当しないものは、業務上の疾病とは認められないので、
正しい内容になります。

 


では、【 19−1−A 】ですが、これは誤りです。
業務上の負傷に起因する疾病は、業務上の疾病に含まれます。
いきなり病気が発症するのではなく、まず、ケガをし、それに起因して病気に
なるってこと、当然、あり得ますから。

 


【 14−1−D 】も、誤りです。
具体的に列挙されているものに該当しなくても、「厚生労働大臣が指定する疾病」
や「その他業務に起因することの明らかな疾病」に該当すれば、保険給付の対象
となります。

 


その次の【 17−2−B 】も、誤りです。
「その他業務に起因することの明らかな疾病」、これについては、具体的な疾病名
は告示されていません。

 

それと、【 20−選択 】では、
「業務に起因することの明らかな疾病って、どんな疾病なの?」という考え方の
部分を空欄にしています!
業務に起因することの明らかな疾病というのは、
「業務と疾病との間に相当因果関係があるもの」です。
業務との関係があるからこそ、業務上として扱われるのですから、疾病が業務と
因果関係があって初めて業務上の疾病となるってことですね。

 

で、この点は、【 26−7−D 】で、択一式としても出題されています。
これは、そのとおり、正しい内容です。

 

「相当因果関係」って、条文上の言葉ではないですが、業務災害に関にしては、
基本的な言葉ですから、しっかりと押さえておきましょう。

 

 

 


平成28年−労災法問1−B「労災保険法の適用」

今回は、平成28年−労災法問1−B「労災保険法の適用」です。

 


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法人のいわゆる重役で業務執行権又は代表権を持たない者が、工場長、部長の
職にあって賃金を受ける場合は、その限りにおいて労災保険法が適用される。

 


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「労災保険法の適用」に関する問題です。

 

次の問題をみてください。

 


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【 19−労基1−B 】

 

労働基準法でいう「労働者」とは、職業の種類を問わず、事業又は事務所
に使用される者で賃金を支払われる者をいい、法人のいわゆる重役で業務
執行権又は代表権を持たない者が、工場長、部長の職にあって賃金を受ける
場合は、その限りにおいて同法第9条に規定する労働者である。

 


【 13−労基1−C 】

 

労働基準法でいう「労働者」とは、職業の種類を問わず事業又は事務所に使用
される者で賃金を支払われる者をいい、株式会社の取締役である者は労働者に
該当することはない。

 


【 17−雇保1−A 】

 

株式会社の取締役は、同時に会社の従業員としての身分を有している場合で
あっても、役員報酬を支払われている限り委任関係とみなされ、被保険者と
なることはない。

 


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労働基準法の労働者とは、職業の種類を問わず、事業に使用される者で、賃金を
支払われる者です。

で、労災保険は、労働基準法の災害補償を保険制度化したものですから、
その適用を受ける労働者の範囲は、労働基準法と同じです。
つまり、労働基準法の労働者であれば、労災保険法が適用されるということです。

 

そこで、
法人の代表者等で、事業主体との関係において使用従属の関係に立たないもの
については、使用されるものではありませんから、労働者とはなりません。

 

これに対して、重役等で、業務執行権又は代表権を持たず、工場長や部長等の職に
あって賃金を受ける者は、その限りにおいて、労働基準法の「労働者」に該当します。

 

ですので、【 28−労災1−B 】と【 19−労基1−B 】は正しいです。

【 13−労基1−C 】では
「株式会社の取締役である者は労働者に該当することはない」
としています。前述のとおり、労働者に該当することがあるので、誤りです。

 


それと、雇用保険でも、基本的な考え方は同じです。
従業員としての身分を有しており、報酬支払等の面から労働者的性格が強い者であって、
雇用関係があると認められる者は、雇用保険法が適用されます。
つまり、被保険者となります。

ですので、【 17−雇保1−A 】は誤りです。

 


ということで、取締役が労働者として適用されるかどうかという点については、
横断的に押さえておきましょう。

 

 

 


平成27年−労災法問7−オ「遺族(補償)給付の欠格」

今回は、平成27年−労災法問7−オ「遺族(補償)給付の欠格」です。


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遺族補償年金を受けることができる遺族が、遺族補償年金を受けることができる
先順位又は同順位の他の遺族を故意に死亡させたときは、その者は、遺族補償
年金を受けることができる遺族でなくなり、この場合において、その者が遺族
補償年金を受ける権利を有する者であるときは、その権利は、消滅する。


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「遺族(補償)給付の欠格」に関する問題です。


次の問題をみてください。


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【 23−4−E 】

労働者の死亡前に、当該労働者の死亡によって遺族補償年金を受けることが
できる先順位の遺族となるべき者を故意に死亡させた者のみ、遺族補償年金
を受けることができる遺族とされない。


【 12−2−E 】

労働者を故意に死亡させた者は、遺族補償給付を受けることのできる遺族と
なることができない。労働者の死亡前に、その労働者の死亡によって遺族
補償年金を受けることができる先順位又は同順位の遺族となるべき者を故意
に死亡させた者も、遺族補償年金を受けることのできる遺族となることが
できない。


【 5−5−C 】

労働者の死亡前に、当該労働者の死亡によって遺族補償年金を受けることが
できる後順位の遺族となるべき者を故意に死亡させた者は、遺族補償年金を
受けることができる遺族から排除されない。


【 25−1−C 】

労働者の死亡前に、当該労働者の死亡により遺族補償年金を受けることが
できる遺族となるべき者を故意又は過失によって死亡させた者は、遺族
補償年金を受けるべき遺族としない。


【 17−4−E 】

労働者又は労働者の遺族(遺族となるべき者を含む)を故意又は重大な過失
により死亡させた遺族は、遺族補償給付若しくは遺族給付又は葬祭料若しくは
葬祭給付を受けることができない。


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「遺族(補償)給付の欠格」に関する問題です。

遺族(補償)給付の欠格については、いくつかの規定がありますが、
そのうち1つは、
「労働者の死亡前に、当該労働者の死亡によって遺族補償年金を受けることが
できる「先順位又は同順位」の遺族となるべき者を故意に死亡させた者は、
遺族補償年金の支給を受けることができる遺族とならない」
としています。
つまり、
「先順位の遺族となるべき者を故意に死亡させた者のみ」ではなく、「同順位」
の者を故意に死亡させた者も、遺族となりません。

ですので、【 23−4−E 】は、誤りです。

【 12−2−E 】と【 5−5−C 】は、正しいです。

【 5−5−C 】では、「後順位の遺族」の記述がありますが、後順位の遺族を
死亡させたとしても、遺族の順位が優先されることになったり、年金額が増額
したりするのではないので、欠格事由には該当しません。
誰かを故意に死亡させ、年金をもらおうとか、年金額を増やそうなんてことを
した場合に、欠格になります。

【 27−7−オ 】では、すでに受給資格者や受給権者である場合を出題して
いますが、この場合は、その権利を失うことになるので、正しいです。


【 25−1−C 】では、「遺族となるべき者」としていて、
「先順位又は同順位」に限定していないので、誤りです。
それと、「故意又は過失」とあります。
この点は、
【 17−4−E 】で、「故意又は重大な過失」としています。
「重大な過失」により労働者等を死亡させたとしても欠格事由には該当しません。
労働者等を故意に死亡させた場合に限られます。
ということで、【 25−1−C 】は、この点でも誤りです。

【 17−4−E 】も誤りですが、もう1つ誤りがあります。
葬祭料や葬祭給付に関しては欠格の規定は設けられていません。
所得補償としての保険給付ではなく、お葬式代としての保険給付ですから、
欠格の規定がないのです。
この点、間違えないように。


 

通勤における逸脱・中断

今回は、平成27年−労災法問3−E「通勤における逸脱・中断」です。


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会社からの退勤の途中で美容院に立ち寄った場合、髪のセットを終えて
直ちに合理的な経路に復した後についても、通勤に該当しない。


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「通勤における逸脱・中断」に関する問題です。


次の問題をみてください。


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【 18−1−D 】

通勤としての移動の経路を逸脱し、又は移動を中断した場合における逸脱又は
中断の間及びその後の移動は、原則として通勤に該当しない。


【 23−4−A 】

労災保険法第7条に規定する通勤の途中で合理的経路を逸脱した場合でも、
日常生活上必要な行為であって厚生労働省令で定めるものをやむを得ない
事由により行うための最小限度のものである場合は、当該逸脱の間も含め
同条の通勤とする。


【 11−1−A 】

労働者が、就業に関し、自宅と就業の場所との間を往復するに際し、通勤に
必要な合理的な経路を逸脱した場合であっても、日常生活上必要な行為を
行うためにやむを得ない理由があれば、当該逸脱の間に生じた災害について
も保険給付の対象になる。


【 13−1−E 】

通勤の途中、理美容のため理髪店又は美容院に立ち寄る行為は、特段の事情が
認められる場合を除き、日常生活上必要な行為とみることができ、その後合理
的な経路に復した後は通勤と認められる。


【 25−4−オ 】

女性労働者が一週間に数回、やむを得ない事情により、就業の場所からの帰宅
途中に最小限の時間、要介護状態にある夫の父を介護するために夫の父の家
に立ち寄っている場合に、介護終了後、合理的な経路に復した後は、再び通勤
に該当する。


【 9−記述[改題]】

労働者が通勤の移動の経路を( B )し、又はその移動を( C )した
場合には、当該( B )又は( C )の間及びその後の移動は通勤とは
されない。


☆☆======================================================☆☆


通勤の定義に関しては、頻繁に出題されています。

で、これらの問題は、逸脱又は中断の間やその後の移動は通勤となるか否か
というのが論点です。

逸脱や中断をしてしまえば、通勤という行為をしている状態ではなくなるのです
から、当然、通勤としては認められません。
ということで、【 18−1−D 】は正しいです。

では、逸脱をしたけど、それが日常生活上必要な行為であった場合は
どうなるのでしょうか?

【 23−4−A 】では、逸脱の間も通勤になるとしています。
【 11−1−A 】も、「その間の災害も保険給付の対象となる」としているので、
やはり、逸脱の間も通勤になるということです。

逸脱の間は、いくらなんでも、実際に通勤という行為をしていないのですから、
いかなる理由であっても、通勤としては認められません。
ですので、いずれも誤りです。

そこで、この逸脱・中断に関してですが、事例として出題されることもあります。
それが、【 27−3−E 】【 13−1−E 】と【 25−4−オ 】です。
【 27−3−E 】と【 13−1−E 】では、逸脱・中断の理由を
「美容院に立ち寄った」「理美容のため理髪店又は美容院に立ち寄る行為」
としています。

この行為は、日常生活上必要な行為となりますが、この行為をしている間は、
当然、通勤にはなりません。
ただ、合理的な経路に戻れば、その後は、通勤になります。
ですので、【 27−3−E 】は誤りで、【 13−1−E 】は正しいです。

【 25−4−オ 】は、「要介護状態にある夫の父を介護するため」の逸脱・
中断です。
この場合、継続的に又は反復して行われるものであれば、日常生活上必要な
行為と認められます。
問題文に、「一週間に数回」とあり、この要件を満たすので、正しいです。

通勤の移動経路からそれたり、経路上であっても、通勤のための移動をして
いないのであれば、それは、いかなる理由であっても、通勤ではありません。
しかし、逸脱・中断が
「日常生活上必要な行為であって厚生労働省令で定めるものをやむを得ない
事由により行うための最小限度のものである場合」
には、再び合理的な経路に戻って移動をするのであれば、それは通勤と認め
られます。

ということで、
通勤の定義については、
択一式では、事例的な問題に、特に注意しましょう。

それと、【 9−記述[改題]】のように、選択式での出題実績もありますから、
選択式対策も怠らずに。

【 9−記述[改題]】の答えは、
B:逸脱 C:中断
です。





 

平成27年−労災法問2−E「一部負担金」

今回は、平成27年−労災法問2−E「一部負担金」です。


☆☆======================================================☆☆


政府が療養給付を受ける労働者から徴収する一部負担金は、第三者の行為に
よって生じた交通事故により療養給付を受ける者からも徴収する。


☆☆======================================================☆☆


「一部負担金」に関する問題です。


次の問題をみてください。


☆☆======================================================☆☆


【 11−6−A 】

通勤災害により療養給付を受ける労働者は、200円を超えない範囲内で定める額
を一部負担金として政府に徴収されるが、第三者の行為によって生じた事故に
より療養給付を受ける者や療養の開始後3日以内に死亡した者は、徴収されない。


【 25−4−イ 】

政府は、療養の開始後3日以内に死亡した者からは、一部負担金を徴収する。


【 25−4−ウ 】

政府は、同一の通勤災害に係る療養給付について既に一部負担金を納付した
者からは、一部負担金を徴収しない。


【 9−記述 】

政府は、通勤災害によって療養給付を受ける労働者から、一部負担金として
( A )円を超えない額を徴収するが、次に掲げる者からは徴収しないこと
としている。
1) 第三者の行為によって生じた事故により療養給付を受ける者
2) 療養の開始後3日以内に死亡した者その他( B )を受けない者
3) 同一の通勤災害に係る療養給付について既に一部負担金を納付した者


☆☆======================================================☆☆


一部負担金の問題です。
この規定は、択一式だけでなく、記述式でも出題されたことがあります。
論点は、だいたい次の3つです。
・いくらなのか?
・どのように徴収するのか?
・徴収されない場合はどんなときか?

そこで、まず、【 11−6−A 】について、「金額」の記載があります。
一部負担金の額、法条文では
「200円を超えない範囲内で厚生労働省令で定める額」と規定しています。
で、厚生労働省令で、具体的に、200円(健康保険の日雇特例被保険者は
100円)としています。

ですので、「200円を超えない範囲内で定める額」という記述は正しくなります。

それと、
【 11−6−A 】では、一部負担金が徴収されない場合も論点にしています。
この点は、他の問題で論点にしています。

一部負担金が徴収されないのは、
● 第三者の行為によって生じた事故により療養給付を受ける者
● 療養の開始後3日以内に死亡した者その他休業給付を受けない者
● 同一の通勤災害に係る療養給付について既に一部負担金を納付した者
です。
「第三者行為災害」の場合は、本人の責任はありません。
また、休業給付を受けないのであれば、徴収の仕組みから徴収することができません。
で、徴収するのは、一の災害について1回だけです。
そのため、これらの者からは一部負担金は徴収しません。

ということで、
「第三者の行為によって生じた交通事故」の場合にも徴収するとしている【 27−2−E 】

「療養の開始後3日以内に死亡した者」から徴収するとしている【 25−4−イ 】は
誤りで、【 11−6−A 】と【 25−4−ウ 】は、正しいです。


【 9−記述 】の答えは、書くほどではありませんが、念のため、
A:200
B:休業給付
です。

一部負担金に関しては、正誤の判断がしやすい問題が多いので、出題されたときは、
確実に正解するようにしましょう。


 

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