平成28年−労災法問5−オ「通勤における逸脱・中断」

今回は、平成28年−労災法問5−オ「通勤における逸脱・中断」です。

 


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労災保険法第7条に規定する通勤の途中で合理的経路を逸脱した場合でも、日常
生活上必要な行為であって厚生労働省令で定めるものをやむを得ない事由により
行うための最小限度のものである場合は、当該逸脱の間も含め同条の通勤とする。

 

 

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「業務上の疾病」に関する問題です。

次の問題をみてください。

 

 

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【 18−1−D 】

 

通勤としての移動の経路を逸脱し、又は移動を中断した場合における逸脱又は
中断の間及びその後の移動は、原則として通勤に該当しない。

 


【 23−4−A 】

 

労災保険法第7条に規定する通勤の途中で合理的経路を逸脱した場合でも、日常
生活上必要な行為であって厚生労働省令で定めるものをやむを得ない事由により
行うための最小限度のものである場合は、当該逸脱の間も含め同条の通勤とする。

 


【 11−1−A 】

 

労働者が、就業に関し、自宅と就業の場所との間を往復するに際し、通勤に必要
な合理的な経路を逸脱した場合であっても、日常生活上必要な行為を行うために
やむを得ない理由があれば、当該逸脱の間に生じた災害についても保険給付の対象
になる。

 


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通勤の定義に関しては、頻繁に出題されています。

 

で、これらの問題は、逸脱又は中断の間やその後の移動は通勤となるか否か
というのが論点です。

 

逸脱や中断をしてしまえば、通勤という行為をしている状態ではなくなるの
ですから、当然、通勤としては認められません。


ということで、【 18−1−D 】は正しいです。

 

では、逸脱をしたけど、それが日常生活上必要な行為であった場合は
どうなるのでしょうか?

 

【 28−5−オ 】と【 23−4−A 】では、逸脱の間も通勤になるとしています。
【 11−1−A 】も、「その間の災害も保険給付の対象となる」としているので、
やはり、逸脱の間も通勤になるということです。

 

逸脱の間は、いくらなんでも、実際に通勤という行為をしていないのですから、
いかなる理由であっても、通勤としては認められません。
ですので、いずれも誤りです。

 

基本的なことですが、この逸脱・中断に関しては、事例として出題されることも
あり、そのような出題であっても、確実に正誤の判断ができるようにしておきま
しょう。

 

 

 


平成28年−労災法問5−ア「業務上の疾病」

今回は、平成28年−労災法問5−ア「業務上の疾病」です。

 


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業務上の疾病の範囲は、労働基準法施行規則別表第一の二の各号に掲げられて
いるものに限定されている。

 


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「業務上の疾病」に関する問題です。

次の問題をみてください。

 


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【 21−1−C 】

 

業務に関連がある疾病であっても、労働基準法施行規則別表第1の2の各号に
掲げられている疾病のいずれにも該当しないものは、業務上の疾病とは認められ
ない。

 


【 19−1−A 】

 

業務上の負傷に起因する疾病は、労働基準法施行規則第35条及び別表第1の2
で定める業務上の疾病には含まれない。

 


【 14−1−D 】

 

業務に起因することが明らかな疾病であっても、労働基準法施行規則別表第1
の2において具体的に疾病の原因及び種類が列挙されている疾病のいずれかに
該当しないものは、保険給付の対象とはならない。

 


【 17─2−B 】

 

厚生労働省令(労働基準法施行規則別表第1の2)では、業務上の疾病を例示
しており、例示された最後の疾病は「その他業務に起因することの明らかな
疾病」であるが、その具体的な疾病名は、厚生労働大臣が告示している。

 


【 20─選択 】

 

業務災害とは、労働者の業務上の負傷、疾病、障害又は死亡をいい、このうち
疾病については、労働基準法施行規則別表第1の2に掲げられている。
同表第11号の「その他業務に起因することの明らかな疾病」については、業務
災害と扱われるが、このためには、業務と疾病との間に( A )がなければ
ならない。

 


【 26−7−D 】

 

労働者が業務に起因して負傷又は疾病を生じた場合に該当すると認められる
ためには、業務と負傷又は疾病との間に相当因果関係があることが必要である。

 


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「業務上の疾病」に関する問題です。

 

業務上の疾病の面倒をみるものといえば、そもそもが労働基準法の災害補償です。

ですので、労災保険の業務災害に関する保険給付の対象となる疾病かどうかを
判断する場合も、労働基準法の規定に基づきます。
具体的には、労働基準法施行規則35条と別表1の2に業務上の疾病についての
規定が置かれていて、この点は選択式で論点にされたこともありますからね。

 

そこで、【 28−5−ア 】と【 21−1−C 】ですが、
前述したように、「業務上の疾病」については、労働基準法施行規則別表1の2
(この規定に基づく告示を含みます)において定められていて、この規定に
掲げられている疾病に該当しないものは、業務上の疾病とは認められないので、
正しい内容になります。

 


では、【 19−1−A 】ですが、これは誤りです。
業務上の負傷に起因する疾病は、業務上の疾病に含まれます。
いきなり病気が発症するのではなく、まず、ケガをし、それに起因して病気に
なるってこと、当然、あり得ますから。

 


【 14−1−D 】も、誤りです。
具体的に列挙されているものに該当しなくても、「厚生労働大臣が指定する疾病」
や「その他業務に起因することの明らかな疾病」に該当すれば、保険給付の対象
となります。

 


その次の【 17−2−B 】も、誤りです。
「その他業務に起因することの明らかな疾病」、これについては、具体的な疾病名
は告示されていません。

 

それと、【 20−選択 】では、
「業務に起因することの明らかな疾病って、どんな疾病なの?」という考え方の
部分を空欄にしています!
業務に起因することの明らかな疾病というのは、
「業務と疾病との間に相当因果関係があるもの」です。
業務との関係があるからこそ、業務上として扱われるのですから、疾病が業務と
因果関係があって初めて業務上の疾病となるってことですね。

 

で、この点は、【 26−7−D 】で、択一式としても出題されています。
これは、そのとおり、正しい内容です。

 

「相当因果関係」って、条文上の言葉ではないですが、業務災害に関にしては、
基本的な言葉ですから、しっかりと押さえておきましょう。

 

 

 


平成28年−労災法問1−B「労災保険法の適用」

今回は、平成28年−労災法問1−B「労災保険法の適用」です。

 


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法人のいわゆる重役で業務執行権又は代表権を持たない者が、工場長、部長の
職にあって賃金を受ける場合は、その限りにおいて労災保険法が適用される。

 


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「労災保険法の適用」に関する問題です。

 

次の問題をみてください。

 


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【 19−労基1−B 】

 

労働基準法でいう「労働者」とは、職業の種類を問わず、事業又は事務所
に使用される者で賃金を支払われる者をいい、法人のいわゆる重役で業務
執行権又は代表権を持たない者が、工場長、部長の職にあって賃金を受ける
場合は、その限りにおいて同法第9条に規定する労働者である。

 


【 13−労基1−C 】

 

労働基準法でいう「労働者」とは、職業の種類を問わず事業又は事務所に使用
される者で賃金を支払われる者をいい、株式会社の取締役である者は労働者に
該当することはない。

 


【 17−雇保1−A 】

 

株式会社の取締役は、同時に会社の従業員としての身分を有している場合で
あっても、役員報酬を支払われている限り委任関係とみなされ、被保険者と
なることはない。

 


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労働基準法の労働者とは、職業の種類を問わず、事業に使用される者で、賃金を
支払われる者です。

で、労災保険は、労働基準法の災害補償を保険制度化したものですから、
その適用を受ける労働者の範囲は、労働基準法と同じです。
つまり、労働基準法の労働者であれば、労災保険法が適用されるということです。

 

そこで、
法人の代表者等で、事業主体との関係において使用従属の関係に立たないもの
については、使用されるものではありませんから、労働者とはなりません。

 

これに対して、重役等で、業務執行権又は代表権を持たず、工場長や部長等の職に
あって賃金を受ける者は、その限りにおいて、労働基準法の「労働者」に該当します。

 

ですので、【 28−労災1−B 】と【 19−労基1−B 】は正しいです。

【 13−労基1−C 】では
「株式会社の取締役である者は労働者に該当することはない」
としています。前述のとおり、労働者に該当することがあるので、誤りです。

 


それと、雇用保険でも、基本的な考え方は同じです。
従業員としての身分を有しており、報酬支払等の面から労働者的性格が強い者であって、
雇用関係があると認められる者は、雇用保険法が適用されます。
つまり、被保険者となります。

ですので、【 17−雇保1−A 】は誤りです。

 


ということで、取締役が労働者として適用されるかどうかという点については、
横断的に押さえておきましょう。

 

 

 


平成27年−労災法問7−オ「遺族(補償)給付の欠格」

今回は、平成27年−労災法問7−オ「遺族(補償)給付の欠格」です。


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遺族補償年金を受けることができる遺族が、遺族補償年金を受けることができる
先順位又は同順位の他の遺族を故意に死亡させたときは、その者は、遺族補償
年金を受けることができる遺族でなくなり、この場合において、その者が遺族
補償年金を受ける権利を有する者であるときは、その権利は、消滅する。


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「遺族(補償)給付の欠格」に関する問題です。


次の問題をみてください。


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【 23−4−E 】

労働者の死亡前に、当該労働者の死亡によって遺族補償年金を受けることが
できる先順位の遺族となるべき者を故意に死亡させた者のみ、遺族補償年金
を受けることができる遺族とされない。


【 12−2−E 】

労働者を故意に死亡させた者は、遺族補償給付を受けることのできる遺族と
なることができない。労働者の死亡前に、その労働者の死亡によって遺族
補償年金を受けることができる先順位又は同順位の遺族となるべき者を故意
に死亡させた者も、遺族補償年金を受けることのできる遺族となることが
できない。


【 5−5−C 】

労働者の死亡前に、当該労働者の死亡によって遺族補償年金を受けることが
できる後順位の遺族となるべき者を故意に死亡させた者は、遺族補償年金を
受けることができる遺族から排除されない。


【 25−1−C 】

労働者の死亡前に、当該労働者の死亡により遺族補償年金を受けることが
できる遺族となるべき者を故意又は過失によって死亡させた者は、遺族
補償年金を受けるべき遺族としない。


【 17−4−E 】

労働者又は労働者の遺族(遺族となるべき者を含む)を故意又は重大な過失
により死亡させた遺族は、遺族補償給付若しくは遺族給付又は葬祭料若しくは
葬祭給付を受けることができない。


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「遺族(補償)給付の欠格」に関する問題です。

遺族(補償)給付の欠格については、いくつかの規定がありますが、
そのうち1つは、
「労働者の死亡前に、当該労働者の死亡によって遺族補償年金を受けることが
できる「先順位又は同順位」の遺族となるべき者を故意に死亡させた者は、
遺族補償年金の支給を受けることができる遺族とならない」
としています。
つまり、
「先順位の遺族となるべき者を故意に死亡させた者のみ」ではなく、「同順位」
の者を故意に死亡させた者も、遺族となりません。

ですので、【 23−4−E 】は、誤りです。

【 12−2−E 】と【 5−5−C 】は、正しいです。

【 5−5−C 】では、「後順位の遺族」の記述がありますが、後順位の遺族を
死亡させたとしても、遺族の順位が優先されることになったり、年金額が増額
したりするのではないので、欠格事由には該当しません。
誰かを故意に死亡させ、年金をもらおうとか、年金額を増やそうなんてことを
した場合に、欠格になります。

【 27−7−オ 】では、すでに受給資格者や受給権者である場合を出題して
いますが、この場合は、その権利を失うことになるので、正しいです。


【 25−1−C 】では、「遺族となるべき者」としていて、
「先順位又は同順位」に限定していないので、誤りです。
それと、「故意又は過失」とあります。
この点は、
【 17−4−E 】で、「故意又は重大な過失」としています。
「重大な過失」により労働者等を死亡させたとしても欠格事由には該当しません。
労働者等を故意に死亡させた場合に限られます。
ということで、【 25−1−C 】は、この点でも誤りです。

【 17−4−E 】も誤りですが、もう1つ誤りがあります。
葬祭料や葬祭給付に関しては欠格の規定は設けられていません。
所得補償としての保険給付ではなく、お葬式代としての保険給付ですから、
欠格の規定がないのです。
この点、間違えないように。


 

通勤における逸脱・中断

今回は、平成27年−労災法問3−E「通勤における逸脱・中断」です。


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会社からの退勤の途中で美容院に立ち寄った場合、髪のセットを終えて
直ちに合理的な経路に復した後についても、通勤に該当しない。


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「通勤における逸脱・中断」に関する問題です。


次の問題をみてください。


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【 18−1−D 】

通勤としての移動の経路を逸脱し、又は移動を中断した場合における逸脱又は
中断の間及びその後の移動は、原則として通勤に該当しない。


【 23−4−A 】

労災保険法第7条に規定する通勤の途中で合理的経路を逸脱した場合でも、
日常生活上必要な行為であって厚生労働省令で定めるものをやむを得ない
事由により行うための最小限度のものである場合は、当該逸脱の間も含め
同条の通勤とする。


【 11−1−A 】

労働者が、就業に関し、自宅と就業の場所との間を往復するに際し、通勤に
必要な合理的な経路を逸脱した場合であっても、日常生活上必要な行為を
行うためにやむを得ない理由があれば、当該逸脱の間に生じた災害について
も保険給付の対象になる。


【 13−1−E 】

通勤の途中、理美容のため理髪店又は美容院に立ち寄る行為は、特段の事情が
認められる場合を除き、日常生活上必要な行為とみることができ、その後合理
的な経路に復した後は通勤と認められる。


【 25−4−オ 】

女性労働者が一週間に数回、やむを得ない事情により、就業の場所からの帰宅
途中に最小限の時間、要介護状態にある夫の父を介護するために夫の父の家
に立ち寄っている場合に、介護終了後、合理的な経路に復した後は、再び通勤
に該当する。


【 9−記述[改題]】

労働者が通勤の移動の経路を( B )し、又はその移動を( C )した
場合には、当該( B )又は( C )の間及びその後の移動は通勤とは
されない。


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通勤の定義に関しては、頻繁に出題されています。

で、これらの問題は、逸脱又は中断の間やその後の移動は通勤となるか否か
というのが論点です。

逸脱や中断をしてしまえば、通勤という行為をしている状態ではなくなるのです
から、当然、通勤としては認められません。
ということで、【 18−1−D 】は正しいです。

では、逸脱をしたけど、それが日常生活上必要な行為であった場合は
どうなるのでしょうか?

【 23−4−A 】では、逸脱の間も通勤になるとしています。
【 11−1−A 】も、「その間の災害も保険給付の対象となる」としているので、
やはり、逸脱の間も通勤になるということです。

逸脱の間は、いくらなんでも、実際に通勤という行為をしていないのですから、
いかなる理由であっても、通勤としては認められません。
ですので、いずれも誤りです。

そこで、この逸脱・中断に関してですが、事例として出題されることもあります。
それが、【 27−3−E 】【 13−1−E 】と【 25−4−オ 】です。
【 27−3−E 】と【 13−1−E 】では、逸脱・中断の理由を
「美容院に立ち寄った」「理美容のため理髪店又は美容院に立ち寄る行為」
としています。

この行為は、日常生活上必要な行為となりますが、この行為をしている間は、
当然、通勤にはなりません。
ただ、合理的な経路に戻れば、その後は、通勤になります。
ですので、【 27−3−E 】は誤りで、【 13−1−E 】は正しいです。

【 25−4−オ 】は、「要介護状態にある夫の父を介護するため」の逸脱・
中断です。
この場合、継続的に又は反復して行われるものであれば、日常生活上必要な
行為と認められます。
問題文に、「一週間に数回」とあり、この要件を満たすので、正しいです。

通勤の移動経路からそれたり、経路上であっても、通勤のための移動をして
いないのであれば、それは、いかなる理由であっても、通勤ではありません。
しかし、逸脱・中断が
「日常生活上必要な行為であって厚生労働省令で定めるものをやむを得ない
事由により行うための最小限度のものである場合」
には、再び合理的な経路に戻って移動をするのであれば、それは通勤と認め
られます。

ということで、
通勤の定義については、
択一式では、事例的な問題に、特に注意しましょう。

それと、【 9−記述[改題]】のように、選択式での出題実績もありますから、
選択式対策も怠らずに。

【 9−記述[改題]】の答えは、
B:逸脱 C:中断
です。





 

平成27年−労災法問2−E「一部負担金」

今回は、平成27年−労災法問2−E「一部負担金」です。


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政府が療養給付を受ける労働者から徴収する一部負担金は、第三者の行為に
よって生じた交通事故により療養給付を受ける者からも徴収する。


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「一部負担金」に関する問題です。


次の問題をみてください。


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【 11−6−A 】

通勤災害により療養給付を受ける労働者は、200円を超えない範囲内で定める額
を一部負担金として政府に徴収されるが、第三者の行為によって生じた事故に
より療養給付を受ける者や療養の開始後3日以内に死亡した者は、徴収されない。


【 25−4−イ 】

政府は、療養の開始後3日以内に死亡した者からは、一部負担金を徴収する。


【 25−4−ウ 】

政府は、同一の通勤災害に係る療養給付について既に一部負担金を納付した
者からは、一部負担金を徴収しない。


【 9−記述 】

政府は、通勤災害によって療養給付を受ける労働者から、一部負担金として
( A )円を超えない額を徴収するが、次に掲げる者からは徴収しないこと
としている。
1) 第三者の行為によって生じた事故により療養給付を受ける者
2) 療養の開始後3日以内に死亡した者その他( B )を受けない者
3) 同一の通勤災害に係る療養給付について既に一部負担金を納付した者


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一部負担金の問題です。
この規定は、択一式だけでなく、記述式でも出題されたことがあります。
論点は、だいたい次の3つです。
・いくらなのか?
・どのように徴収するのか?
・徴収されない場合はどんなときか?

そこで、まず、【 11−6−A 】について、「金額」の記載があります。
一部負担金の額、法条文では
「200円を超えない範囲内で厚生労働省令で定める額」と規定しています。
で、厚生労働省令で、具体的に、200円(健康保険の日雇特例被保険者は
100円)としています。

ですので、「200円を超えない範囲内で定める額」という記述は正しくなります。

それと、
【 11−6−A 】では、一部負担金が徴収されない場合も論点にしています。
この点は、他の問題で論点にしています。

一部負担金が徴収されないのは、
● 第三者の行為によって生じた事故により療養給付を受ける者
● 療養の開始後3日以内に死亡した者その他休業給付を受けない者
● 同一の通勤災害に係る療養給付について既に一部負担金を納付した者
です。
「第三者行為災害」の場合は、本人の責任はありません。
また、休業給付を受けないのであれば、徴収の仕組みから徴収することができません。
で、徴収するのは、一の災害について1回だけです。
そのため、これらの者からは一部負担金は徴収しません。

ということで、
「第三者の行為によって生じた交通事故」の場合にも徴収するとしている【 27−2−E 】

「療養の開始後3日以内に死亡した者」から徴収するとしている【 25−4−イ 】は
誤りで、【 11−6−A 】と【 25−4−ウ 】は、正しいです。


【 9−記述 】の答えは、書くほどではありませんが、念のため、
A:200
B:休業給付
です。

一部負担金に関しては、正誤の判断がしやすい問題が多いので、出題されたときは、
確実に正解するようにしましょう。


 

平成27年−労災法問2−C「療養(補償)給付の請求」

今回は、平成27年−労災法問2−C「療養(補償)給付の請求」です。


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療養補償給付たる療養の給付を受けようとする者は、厚生労働省令に規定された
事項を記載した請求書を、直接、所轄労働基準監督署長に提出しなければならない。


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「療養(補償)給付の請求」に関する問題です。


次の問題をみてください。


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【 20−3−A 】

療養補償給付又は療養給付の請求書は、療養の給付又は療養の費用のいずれ
についても、療養を受ける病院、診療所等を経由し所轄労働基準監督署長に
提出しなければならない。


【 15−3−D 】

療養補償給付又は療養給付を受けようとする者は、療養の給付又は療養
の費用の支給のいずれについても、所定の請求書を当該療養に係る病院
若しくは診療所、薬局又は訪問看護事業者を経由して所轄労働基準監督
署長に提出しなければならない。


【 10−2−A 】

療養補償給付の請求書は、必ず療養を受けている病院を経由して所轄労働
基準監督署長に提出しなければならない。


【 8−7−A 】

療養の給付を受けようとする者は、所定の請求書を、当該療養の給付を
受けようとする指定病院等を経由して所轄労働基準監督署長に提出しな
ければならない。




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「療養(補償)給付の請求」に関する問題です。

請求書の提出に関しては、その経由について、何度も論点にされています。

療養の給付は、指定病院等で現物給付として支給を受けます。
指定病院等は、当然、労災保険と関係がある病院等なので、
「療養補償給付たる療養の給付請求書」は、その療養を受ける病院等を経由して
提出しなければなりません。

これに対して、療養の費用の支給は、労災保険となんら関係のない病院等で療養
を受けた場合に行われるものです。
労災保険と関係のない病院等としては、労災保険への請求書を出されても・・・
困ってしまいますよね。
ですので、
「療養補償給付たる療養の費用請求書」は、直接、所轄労働基準監督署長へ提出
しなければなりません。
病院等を経由して提出することはできません。

【 20−3−A 】と【 15−3−D 】は、いずれも療養の費用の請求について、
病院等を経由して提出するとしているので、誤りです。
【 10−2−A 】は、「療養補償給付の請求書」としています。
つまり、療養の費用の支給も含まることになるので、誤りですね。
これに対して、
【 27−2−C 】と【 8−7−A 】は療養の給付の請求だけですが、
【 27−2−C 】では「直接、所轄労働基準監督署長」とあるので、誤りで、
【 8−7−A 】は「指定病院等を経由」ということで、正しくなります。

指定病院等を経由するのは、現物給付の「療養の給付」の場合だけです。
間違えないようにしましょう。
特に、「療養補償給付」として出題されたときは、注意です。


 

平成27年−労災法問2−A「療養の給付が行われる場所」

 今回は、平成27年−労災法問2−A「療養の給付が行われる場所」です。


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療養の給付は、社会復帰促進事業としで設置された病院若しくは診療所又は
都道府県労働局長の指定する病院若しくは診療所、薬局若しくは訪問看護
事業者において行われる。



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「療養の給付が行われる場所」に関する問題です。



次の問題をみてください。



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【 19−4−A 】


療養の給付は、労災保険法第29条第1項の事業として設置された病院若しくは
診療所又は都道府県労働局長の指定する病院若しくは診療所、薬局若しくは訪問
看護事業者において行われる。



【 17−7−E[改題]】


療養の給付は、社会復帰促進等事業として設置された病院若しくは診療所又は厚生
労働大臣の指定する病院若しくは診療所、薬局若しくは訪問看護事業者において
行われる。



【 5−3−B[改題]】


療養の給付は、社会復帰促進等事業として設置された病院若しくは診療所又は
都道府県労働局長の指定する病院若しくは診療所、薬局若しくは訪問看護事業者
において行う。



【 21−3−A 】


療養補償給付のうち、療養の給付は、指定病院等において行われるほか、厚生
労働大臣が健康保険法に基づき指定する病院等においても行われる。



【 14−2−B[改題]】


療養補償給付は、療養の給付を原則としており、この療養の給付は、社会復帰
促進等事業として設置された病院若しくは診療所又は都道府県労働局長の指定
する病院若しくは診療所、薬局若しくは訪問看護事業者において行うほか、
都道府県労働局長の指定がなくても、厚生労働大臣が健康保険法に基づき指定
する病院若しくは診療所又は薬局若しくは訪問看護事業者であれば行うことが
できる。



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療養の給付がどこで行われるかというのが論点ですが、
単に「指定病院等」なんて覚えていると出題者の思うツボですね。


指定病院等というのは、労災病院等と指定医療機関であり、これらって、具体的に
何かといえば、労災病院等は社会復帰促進等事業として設置された病院又は診療所
です。
では、指定医療機関というのは、文字通り「指定された医療機関」ですが、誰が
指定するのでしょうか。
厚生労働大臣ではありませんよ。
都道府県労働局長が指定します。


ということで、【 17−7−E[改題]】は誤りで、
【 19−4−A 】、【 5−3−B[改題]】は正しいですね。
【 27−2−A 】も正しいとされたのですが・・・
「社会復帰促進等事業」とすべき箇所が「社会復帰促進事業」とあり、
「等」が抜けています!
なので、厳密には正しいとするのは「?」ともいえますが、
労災病院等は、社会復帰促進等事業のうち社会復帰促進事業として設置・運営が
行われているため、「社会復帰促進事業」とした可能性があります。



それと、【 21−3−A 】、【 14−2−B[改題]】に関連して、
健康保険の保険給付の「療養の給付」を担当する病院などの1つに、
「保険医療機関等」というものがありますが、こちらは厚生労働大臣による
指定制を採っています。


【 21−3−A 】、【 14−2−B[改題]】いずれも文章の前半は、特に問題は
ないです。
後半部分ですが、「健康保険法に基づき指定する病院・・・・」
つまり、保険医療機関等で労災保険の療養の給付が行われるといっています。
健康保険の指定と労災保険の指定は別物です。制度が違うのですから。



健康保険の保険医療機関等であっても、労災保険の指定を受けていないのであれば、
労災保険の保険給付を行うことはできません。
いずれも誤りです。


「療養の給付が行われる場所」については、今後も出題されるでしょうから、
確実に正誤の判断ができるようにしておきましょう。


 


平成26年−労災法問7−A・B「特別加入者に係る通勤災害」

今回は、平成26年−労災法問7−A・B「特別加入者に係る通勤災害」です。


☆☆======================================================☆☆


特別加入制度において、個人貨物運送業者については通勤災害に関する保険
給付は支給されない。

特別加入制度において、家内労働者については通勤災害に関する保険給付は
支給されない。


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「特別加入者に係る通勤災害」に関する出題です。


次の問題をみてください。


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【 22─1─D 】

一人親方等の特別加入者のうち、漁船による水産動植物の採捕の事業を労働者
を使用しないで行うことを常態とする者は、自宅から漁港までの移動が通勤と
みなされ、通勤災害に関しても労災保険の適用を受けることができる。


【 11─4─D[改題]】

特別加入におけるいわゆる一人親方等のうち、自動車を使用して行う旅客又は
貨物の運送の事業を労働者を使用しないで行うことを常態とする者など、住居
と就業の場所との間の往復の状況等を考慮して厚生労働省令で定める者につい
ては、通勤災害に関する保険給付は行われない。


【 16─2─E[改題]】

一人親方等の特別加入者のうち、1)自動車を使用して行う旅客若しくは貨物
の運送の事業又は漁船による水産動植物の採捕の事業(船員が行う事業を除く)
を労働者を使用しないで行うことを常態とする者及びこれらの者が行う事業に
従事する者、2)農業における所定の作業に従事する者、3)家内労働法にいう
家内労働者及びその補助者で所定の作業に従事するものは、通勤災害に関して
は労災保険の保険給付を受けることができない。
 

 【 20─2─C 】

一人親方等の特別加入者のうち、自動車を使用して行う旅客又は貨物の運送の
事業を労働者を使用しないで行うことを常態とする者その他の労働者災害補償
保険法施行規則第46条の22の2に定める者は、通勤災害に関する労災保険の
保険給付を受けることができない。


☆☆======================================================☆☆


一人親方等の特別加入者に通勤災害に関する保護制度が適用されるかどうかを
論点にした問題です。

 【 22−1−D 】では、
「漁船による水産動植物の採捕の事業を労働者を使用しないで行うことを常態
とする者」について、通勤災害に関する保護制度が適用されるとしています。
そのほかの問題では、「一人親方等の特別加入者のうち一定の者について、通勤
災害に関する保護制度の適用がない」という内容になっています。
 

● 自動車を使用して行う旅客又は貨物の運送の事業を労働者を使用しないで
行うことを常態とする者(個人タクシー業者・個人貨物運送業者)
● 漁船による水産動植物の採捕の事業(船員が行う事業を除きます)を労働者
を使用しないで行うことを常態とする者
● 特定農作業従事者
● 指定農業機械作業従事者
● 家内労働者等
これらについては、通勤災害に関する保護制度が適用されません。

これらの者って、通勤の実態が明確にできないんですよね。
通勤そのものがあるのか?もしあったとしたら・・・
どこからどこまでが通勤なんだ?
という状況になってしまうので、住居と就業の場所との間の往復の状況等を
考慮して、適用しないようにしています。

ですので、 【 22−1−D 】は誤りです。他の問題は正しいです。

通勤災害に関する保護制度が適用されないのは、どのような特別加入者なのか、
ちゃんと押さえておきましょう。

そうそう・・・
中小事業主等や海外派遣者は、その業務にかかわらず、適用されるので、
間違えないようにしましょう。


 

平成25年−労災法問4−イ「一部負担金」

 今回は、平成25年−労災法問4−イ「一部負担金」です。


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政府は、療養の開始後3日以内に死亡した者からは、一部負担金を徴収する。




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「一部負担金」に関する出題です。




次の問題をみてください。




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【 11−6−A 】



通勤災害により療養給付を受ける労働者は、200円を超えない範囲内で定める額
を一部負担金として政府に徴収されるが、第三者の行為によって生じた事故に
より療養給付を受ける者や療養の開始後3日以内に死亡した者は、徴収されない。




【 25−4−ウ 】



政府は、同一の通勤災害に係る療養給付について既に一部負担金を納付した者
からは、一部負担金を徴収しない。




【 9−記述 】



政府は、通勤災害によって療養給付を受ける労働者から、一部負担金として
( A )円を超えない額を徴収するが、次に掲げる者からは徴収しないこと
としている。
1) 第三者の行為によって生じた事故により療養給付を受ける者
2) 療養の開始後3日以内に死亡した者その他( B )を受けない者
3) 同一の通勤災害に係る療養給付について既に一部負担金を納付した者




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「一部負担金」に関する出題です。



一部負担金の規定は、択一式だけでなく、記述式でも出題されたことが
あります。
論点は、だいたい次の3つです。
・いくらなのか?
・どのように徴収するのか?
・徴収されない場合はどんなときか?



そこで、ここで挙げた問題では、
いずれも「徴収されない場合はどんなときか」を論点にしています。



一部負担金が徴収されないのは、
1) 第三者の行為によって生じた事故により療養給付を受ける者
2) 療養の開始後3日以内に死亡した者その他休業給付を受けない者
3) 同一の通勤災害に係る療養給付について既に一部負担金を納付した者
です。



一部負担金は、当初1回だけ支払うことになっています。
で、休業給付から控除する方法で徴収するので、休業給付を受けない者からは
徴収しません。
また、第三者行為災害の場合は、本人に責任がありませんから、費用負担は
求めません。



そこで、
【 11−6−A 】の問題文にある2つの場合には徴収されないので、
正しくなります。
【 25−4−ウ 】も徴収されない場合に該当するので、正しいです。
これらに対して、【 25−4−イ 】では、「療養の開始後3日以内に死亡した者」
から徴収するとしているので、誤りです。



【 9−記述 】の答えは、
A:200
B:休業給付
です。



一部負担金に関しては、難しい内容はなく、出題も正誤の判断がしやすいものが
多いので、出題されたときは、確実に正解するようにしましょう。


 


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