過去問の活用

今年の試験も過去問をベースにした問題が、かなり多く出題されました。

受験生の多くは、過去問を解いています。

で、解くときって、単に正誤の判断だけですか?
論点をしっかり確認しているでしょうか?
さらに、論点以外の箇所も確認したり、解説をしっかり読んだり
しているでしょうか?

まずは、次の問題をみてください。
平成20年度試験「労災保険法」の選択式の問題です。

☆☆==============================================================☆☆

次の文中の(   )の部分を選択肢の中の適当な語句で埋め、完全な
文章とせよ。

業務災害とは、労働者の業務上の負傷、疾病、障害又は死亡をいい、この
うち疾病については、労働基準法施行規則別表第1の2に掲げられている。
同表第9号の「その他業務に起因することの明らかな疾病」については、
業務災害と扱われるが、このためには、業務と疾病との間に( A )が
なければならない。例えば、過労死等に関し、平成13年12月には、( B )
の( C )について厚生労働省労働基準局長から都道府県労働局長あて
に通達されている。また、精神障害等に関しては、平成11年9月に、( D )
による精神障害等に係る業務上外の( E )について、労働省労働基準
局長(現厚生労働省労働基準局長)から都道府県労働基準局長(現都道府県
労働局長)あてに通達されている。

☆☆==============================================================☆☆

答えは

A:相当因果関係
B:脳血管疾患及び虚血性心疾患等(負傷に起因するものを除く)
C:認定基準
D:心理的負荷
E:判断指針

です。

そこで、まず、Aの空欄ですが、たとえば、

【19−1−D】
業務との関連性がある疾病であっても、労働基準法施行規則別表第1
の2第1号から第8号までに掲げる疾病その他「業務に起因すること
の明らかな疾病」に該当しなければ、業務上の疾病とは認められない。

という過去問があります。
これは正し内容です。
この問題には、「相当因果関係」という言葉は、直接使われていません。
ただ、このような問題、択一式で何度も出題されていますが、その
解説とかをみると、いるはずです。どこかに。
「相当因果関係」という言葉が。
なので、過去問を解き、解説を読んでいれば、この言葉は知っていた
はずです。

次に、Bの空欄ですが、「過労死等に関して・・・」とあり、過労死と
関連する言葉が入るわけですが、労災保険の保険給付で過労死と関連が
深いのは、二次健康診断等給付ですね。
二次健康診断等給付は過労死を予防するための保険給付です。

その二次健康診断については、【14−選択】で

この( A )は、労働安全衛生法第66条第1項の規定による( B )又は当該
( B )に係る同条第5項ただし書の規定による( B )のうち、直近のものに
おいて、血圧検査、血液検査その他業務上の事由による( C )の発生にかか
わる身体の状態に関する検査であって、厚生労働省令で定めるものが行われた
場合において、当該検査を受けた労働者がそのいずれの項目にも異常の所見
があると診断されたときに、当該労働者(既に一定の症状を有すると認められる
ものを除く)に対し、その請求に基づいて行われる。

と出題されています。

答えは

A:二次健康診断等給付
B:健康診断
C:脳血管疾患及び心臓疾患

です。
そこで、Cの「脳血管疾患及び心臓疾患」ですが、二次健康診断等給付
については、「脳血管疾患及び心臓疾患」の発生にかかわる身体の状態に
関する検査に異常の所見がある場合、対象となるのです。
つまり、過労死と「脳血管疾患及び心臓疾患」は関連があるってことが
わかります。

ですので、話は前に戻りますが、【20−選択】のBの空欄は過労死との
関連する言葉ということで

「脳血管疾患及び虚血性心疾患等(負傷に起因するものを除く)」

が浮かび上がってきます。


もう一つ、Dの空欄についてですが、

【13−5−E】
業務上の心理的負荷に起因する精神障害によって正常な認識、行為選択の能力
が著しく阻害され、あるいは自殺を思い止まる精神的な抑制力が著しく阻害されて
いる状態において自殺が行われたと認められる場合には「故意」による死亡には
該当しない。

という過去問があります。
正しい内容です。

この問題には「業務上の心理的負荷に起因する精神障害」という言葉があります。

で、【20−選択】の文章は
「精神障害等に関しては、平成11年9月に、( D )による精神障害等に
係る業務上外・・・」
となっています。

つまり、精神障害に関連する言葉として「心理的負荷」という言葉は過去問
の中で使われているんですね。

すべての答えが過去問の中にいるってわけではありませんが、
難しいと思われる問題でも、過去問の中に答えやヒントがいたりします。

ですので、過去問を解くときは、単に正誤の判断をするだけでなく、
選択式で出題される可能性も考えて、1つ1つ用語を確認したり、
解説をしっかり読んだりするようにしましょう。

試験問題の解説

択一式試験の解説を会員専用ページにアップしました

しかし、難しい問題が多かったですね。びっくり

解説を作成した後、たまたま労務経理ゼミナールの解説とIDE塾の解説を
見たんですが、微妙に異なっているところがありますね!!

厚生年金保険の問1E肢の誤りの根拠とか・・・・
これはIDEの根拠のほうが適切かなって感じがしますね。

そうそう。IDEの労災問7Bの解説、問題文読み間違えたのでしょうかね?
問題では「事業」で聞いているのに、解説は「事務」になっています。

と指摘している、加藤も、見直したら、結構、おかしなところがあり、
あちこち、修正しております 冷や汗

17年度試験「択一式」 加藤の個人的見解

試験の後、今年の試験問題を、細かく分析してみました。
そこで、出題の傾向や予想合格ラインなどを完全に個人的見解として
書いてみましたので。

【 労働基準法 】

とにかく問題文が長い  9ページ目まであります!昨年より
1ページほど多い。平成14年も長かったけど、それでも8
ページに収まっていました。これだけで、難しさが計り知れ
ます。情報量が多いというのは、受験生への負担が大きくなり
ますし、混乱も招きやすいわけですから。
さらに、通達だけでなく、判例からも多数出題されたため、単純に
問題の難易度を考えても、かなりレベルが高いものが多かった
です。
ただ、基本的な知識でも解答を見つけることができる設問
もあったので、全滅ということはないでしょう。

☆ 3問は取っておきたいところですが・・・2問程度しか取れない
可能性もあり、最悪、安衛法と合わせて4点は取らないといけません。
あわせて5点を取っておけば、申し分ないといえます。

やっぱ、労基法は、年金系とは違い、しっかりした考え方を身に付け。逆に、考え方さえ、しっかり身に付ければ、
難易度の高い問題も対応できますね。

今後、社労士が紛争解決に関連する仕事ができるようになってくると、
この辺の知識は、重要視される可能性があるので、難易度がさらに
アップするなんてことも考えられますね(?)。
ただ、年金と違って、わかってしまえば、こっちのものですからね。
長期記憶にはしやすいでしょうから、もしかしたら、得点源にできるかも(!?)

数字や記号の羅列は覚えにくい、でも、物語はどことなく覚えられる
なんて方は、労基法関係で勝負をかけるなんていうのもどうですか?

【 労働安全衛生法 】

細かい箇所からの出題もありましたが、3問とも、まったく解答
できないという問題ではありませんでした。問8は消去法で解答を
導き出せる可能性のある問題です。問9の解答の肢は過去問ベース
です。問10は深夜業に関する規定からの出題ですが、解答肢は
過去問の応用です。

☆ 3問とも正解するのは厳しいですが、1〜2問は確保したいところ
です。労働基準法の問題が難しかったことを考えると、安衛法で得点を
しておかないと、科目別の基準点に達しないということも考えられます。

【 労災保険法 】

 保険給付に関する出題が中心なのは従来どおりでした。ただ、労働
福祉事業に関する出題が2問あったのは、珍しいことです。大きな改正
もなかったことから、特に目新しい出題はないので、ある程度は得点
できるのではないでしょうか。

☆ 7問のうち5問は取っておきたいところです。徴収法とあわせて7点を
確保できれば問題ないでしょう。労災保険が4問程度ですと、徴収法と
合わせて6点になる可能性が高いので、他の科目の負担が増してしまい
ます。他の科目の難易度を考えると、ここで6点は厳しい展開が考えられ
ます。

【 雇用保険法 】

 雇用継続給付に関する改正点の出題がなかったのは驚きですが、出題
傾向は、従来どおりといえます(改正点って、1〜2年寝かしてから出題
するって、結構あるんですがね)。難易度はさほど高くないので、ある程度
の得点が取れたのではないでしょうか。

☆ 7問のうち5問は確実に取りたいところです。できれば6点となれば、
かなり有利な状況です。徴収法とあわせて8点を取れていれば、言うこと
なしですが、7点でも問題はないでしょう。

【 労働保険徴収法 】

ほぼ1問を除いて過去問をベースとした出題でした。
1問だけは誰も予期していないような奇問?珍問?怒問?でしたね。
この問題については、捨て問といえますので、できなくてもまったく
気にする必要はないでしょう。
その他の問題は確実に正解しないといけない問題です。

☆ 5点を取れる可能性のある出題です。少なくとも4点は確保したいところです。

【 労働に関する一般常識 】

ここ数年、過去にほとんど出題がなかったような法令がいくつか出題
されるという傾向がありましたが、今年もその傾向が続き介護労働者
雇用改善法や家内労働法などが出題されました。
一時期に比べて法令関連の出題量が増えていますが、予期せぬ法令の出題
などが含まれるため、点に結びつきにくいようです。
労働経済関係は、前年版の白書からの出題は頻繁に行われていますが、
やはり今年も出題されました。また、女性・育児関係やフリーター関係は
定番になってきたような感じです。

☆ いずれの出題も難易度の高い問題のため、全滅という方もいるのではない
でしょうか。
ただ、問1、問3は取れなくはない出題ですので、最悪、1〜2点は確保して
おきたいところです。

【 社会保険に関する一般常識 】

 従来の傾向どおり、比較的易しい問題が中心でした。ただ、問10については、
できなかった受験生が多いのではないでしょうか?
 昨年は横断的な問題が多かったのに対して、今年はあえて横断と呼ぶなら
企業年金に関する問題があっただけです。また、医療保険は昨年と違い
まったく出題されませんでした。

☆ 問10を除けば正解することができる問題ですので、4点は確保して
おきたいところです。最悪3点は取っておかないと、労働に関する一般
常識と合わせた点で基準点をクリアできないということも考えられます。
一般常識全体で4〜5点を取っておけば、他の科目で補うことで合計点
でも合格ラインに到達することができるでしょう。

【 健康保険法 】

 問題がやっと落ち着いたというイメージです。最近は、次から次へと
細かい内容を引っ張り出して出題していましたが、その傾向が少し収まった
ようです。確かに細かい点の出題もありますが、過去問や過去問をベースに
した出題がかなりあります。その辺から考えると、年金関係に比べると、
まだ、点が取りやすいように思われます。
 たとえば、問8は解答の肢は、かなり細かい内容ですが、他の肢が過去問
ベースなので、消去法で解答を導き出せます(出せましたか?)。

☆ 6〜7点は取れるでしょう。場合によっては8点以上も可能です。7点を
取っておくに越したことはありませんが、6点だったとしても、合格ライン
に届く可能性は十分にあります。

【 厚生年金保険法 】

最近の傾向と同様に、かなり難易度の高い問題が多く出題されました。
特に、改正点はマニアックといってよいほど、深く突っ込んだ箇所が出題
されたものもあり、かなり混乱した受験生が多かったのではないでしょうか?
ただ、解答となる肢は、基本的な知識でわかる内容のものがある程度
あったので、落ち着いて問題を解いた方であれば、最低限の得点は可能で
あったのではないでしょうか?

☆ 解答の肢は基本知識で正誤の判断ができるものがあるとはいえ、全体的に
難しいという雰囲気があるため、大量得点は難しいでしょう。
ただ、6〜7点は取れる可能性があるので、6点は確保したいところです。
国民年金と合わせて12点程度を取れていれば、合格ラインに届く可能性は
十分あります。

最近の傾向を考えると、年金は変に深入りはせず、基本を固め、確実に
取れる問題を取っていくという方向で勉強するのがよいのでは・・・
多分、それで、ある程度の得点は取れるでしょう。
変に深入りして、中途半端な知識を持つと、逆に取れる問題も
取れなくなるなんてことも考えられますね。

【 国民年金法 】

従来の傾向どおり、過去問や改正点が、かなり多く出題されました。
ただ、出題された過去問はレベルの高いものが多く、その他の出題も旧法
関連のものなど、全体的にハイレベルの問題でした。
そのため、得点が伸びない方が多いと思われますが、いくつかの設問では、
難しいとはいえ、解答の肢が見つけやすいというものがあったので、
まったく点が取れないということはなかったのではないでしょうか。

☆ 5〜6点は確保できるでしょう。もし、7点以上取れていれば、他の
科目で多少の取りこぼしがあったとしても、合計点では合格基準点に十分
届くでしょう。ただ、4点しか取れていないと、科目別の基準点はクリア
できますが、合計点という面で苦しいかもしれませんね。


総合的に考えた場合
労基(安衛を含む)、一般常識が各5点で10点
労災(徴収を含む)、雇用(徴収を含む)が各7点で14点
健保、厚年、国年が各6点で18点

合計42点で合格基準点をクリアできる可能性が高いでしょう。

問題の内容から、基準点が45点前後まで上がるというのは考えにくいので、
42点+αであれば、択一式はかなりの確率で突破しているでしょう。


※ これは予測であって、必ずしもここに記載されている得点で合格を保証
するものではありませんので、ご了承ください。

17年度試験「選択式」


今年の選択式試験ですが、全体的な難易度でみれば、例年並みでした。
ですので、合格ラインは昨年とほぼ同じラインではないでしょうか?
昨年は「総得点27点以上、かつ、各科目3点以上」です。

科目別の救済が行われるかどうか、これは発表を待たないと
なんともいえないんですが・・・

問題を解いてみた感じでは、
労働基準法はかなり難しい問題でした。びっくり

ですので、基本的な問題であった労働安全衛生法で点を取れていないと、
厳しい状況になってしまう・・・そんな受験生が相当いるのでは?
そうなると、基準点が2点となる可能性もありますね。

ちなみに、労働安全衛生法の問題は

労働安全衛生法においては、機械等の労働災害防止に関して、「機械、
器具その他の設備を( D )し、製造し、若しくは輸入する者は、
これらの物の( D )、製造、輸入又は建設に際して、これらの物が
使用されることによる労働災害の発生の防止( E )なければなら
ない」旨の規定が置かれている。

という問題で、解答は
D (9)設計
E (11)に資するように努め
でした。
この規定(法3条2項)は、平成12年の択一式で出題されているので、
当然、押さえておくべき規定ですし、さらに安衛法3条のうち、1項は
平成11年の記述に、3項は平成14年の択一式に出題されているわけ
ですから、重要条文なんですよね。


その他、基準点については、
労働に関する一般常識厚生年金保険、この2科目も、もしかしたら
2点となる可能性のある難易度でしたね。汗

読書こちらに選択式の解答を掲載しています。

合格ラインの分析

択一式の合格基準点、これって、ご存知の方も多いかと思いますが、試験が終わってみないとわからないですよね。
もう少し正確に言えば、合格発表まではわからないですね。

でも、過去の色々な情報を見ていくと、なんとなく、これくらいに落ち着くのではという予測ができなくもないんですね。

次の数字を見てください。何だと思いますか?

51 51 51 46 48 49 51 53 55 57

さらに、次の数字を見てください。

42 42 42 46 50 49 45 44 44 42

これを組み合わせると
51 ⇒ 42
51 ⇒ 42
51 ⇒ 42
46 ⇒ 46
48 ⇒ 50
49 ⇒ 49
51 ⇒ 45
53 ⇒ 44
55 ⇒ 44
57 ⇒ 42

IQテストではありませんよ楽しい

これは、平成7年以降の択一式試験の問題のページ数と合格基準点です!!
平成9年まで安定した動きを示してますよね。で、その後3年間は問題の情報量(ページ数)がずいぶん少なくなってますね。
それととも、合格基準点が上がってますね。
平成13年からは、また、問題の情報量が徐々に増えてますね
合格基準点は、それに合わせたかのように下がっています。
これって、偶然ですかね?ある程度の因果関係ってあるのではないでしょうか?
情報量が増えるということは、問題の難易度が高いともいえます。

つまり、その年の問題を見た瞬間に、そこそこ合格基準点が見えてくるのではないでしょうか?
ページ数が少なければ、難易度が低い可能性が高いので、取りこぼしはできない。
できるだけ、点を取らないと。
逆に、ページ数が多いのであれば、難易度が高い。
つまり、確実に点を取っていくことが重要。

試験開始と同時に問題の情報量は確認できます。
その瞬間に、どう対応すべきかが、わかれば、今、その場で、一緒に試験を受けている受験生より、少し有利になった気分になれるのではないでしょうか?

その精神的な優位性を持つだけでも、試験ではプラスに作用すると思うんですよね。
大したことではないでしょうが、記憶の片隅にでも置いておくと、もしかしたら、試験当日、優越感を持って、試験に望めるのではないですか?


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