令和1年−厚年法問9−D「脱退一時金」

今回は、令和1年−厚年法問9−D「脱退一時金」です。


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被保険者期間が6カ月以上ある日本国籍を有しない者は、所定の要件を満たす
場合に脱退一時金の支給を請求することができるが、かつて、脱退一時金を受給
した者が再入国し、適用事業所に使用され、再度、被保険者期間が6カ月以上と
なり、所定の要件を満たした場合であっても、再度、脱退一時金の支給を請求する
ことはできない。


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「脱退一時金」に関する問題です。

次の問題をみてください。


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【 H16−2−E 】

日本に短期在留を繰り返す外国人の厚生年金保険の脱退一時金の支給要件には
回数に関する制限はない。


【 H24−4−C 】

日本に6カ月以上滞在する外国人は、厚生年金保険法附則第29条に定める
厚生年金保険の脱退一時金の支給要件を満たす限り、合計して被保険者期間
の区分の上限である36カ月に達するまでは、何度でも出国のつど脱退一時金
を受給することができる。


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脱退一時金の支給回数に関する問題です。

脱退一時金は、保険料の掛け捨て防止という観点から支給されるものです。
そのため、掛け捨てになるような状況があれば、そうならないよう支給する
ので、回数などに制限はありません。
所定の要件を満たせば、その都度支給を受けることができます。

ですので、【 H16−2−E 】の「支給要件には回数に関する制限はない」
というのは、そのとおりですから、正しいです。
一方、【 R1−9−D 】は、過去に脱退一時金を受給した者は、再度、脱退
一時金の支給を請求することはできないとしていて、支給回数に制限がある
内容なので、誤りです。

【 H24−4−C 】は、「合計して被保険者期間の区分の上限である36カ月
に達するまで」というように、やはり、支給回数に制限がある内容になって
います。
このような制限もありません。誤りです。

ちなみに、過去に脱退一時金の支給を受けた外国人の記録を長期にわたり
保存し、脱退一時金の支給の請求がある都度、全ての受給者の記録を確認す
るのは、事務負担が大きくなりすぎてしまいます。

 

 


令和1年−厚年法問9−B「遺族厚生年金の失権」

今回は、令和1年−厚年法問9−B「遺族厚生年金の失権」です。


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障害等級2級に該当する障害の状態にある子に遺族厚生年金の受給権が発生し、
16歳のときに障害等級3級に該当する障害の状態になった場合は、18歳に達し
た日以後の最初の3月31日が終了したときに当該受給権は消滅する。一方、
障害等級2級に該当する障害の状態にある子に遺族厚生年金の受給権が発生
し、19歳のときに障害等級3級に該当する障害の状態になった場合は、20歳
に達したときに当該受給権は消滅する。


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「遺族厚生年金の失権」に関する問題です。

次の問題をみてください。


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【 H27−7−D[改題]】

保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が25年以上である老齢
厚生年金の受給権者が死亡したことにより、子が遺族厚生年金の受給権者と
なった場合において、その子が障害等級3級に該当する障害の状態にあるとき
であっても、18歳に達した日以後の最初の3月31日が終了したときに、子の
有する遺族厚生年金の受給権は消滅する。


【 H22−10−E[改題]】

保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が25年以上である老齢
厚生年金の受給権者が死亡したことにより当該死亡者の子または孫が遺族厚生
年金の受給権者となった場合において、当該子または孫が障害等級の3級に
該当する障害の状態にあるときであっても、18歳に達した日以後の最初の3月
31日が終了したときに当該遺族厚生年金の受給権は消滅する。


【 H11−1−B 】

遺族厚生年金の受給権は、受給権者が子又は孫であるとき、障害等級に該当
する障害の状態にある者が20歳に達したときに消滅する。

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障害の状態にある子や孫の失権に関する問題です。

子や孫が有する遺族厚生年金の受給権は、障害等級「1級又は2級」に該当
する障害の状態にある場合には、18歳に達した日以後最初の3月31日が終了
しても消滅せず、20歳に達すると消滅します。
これは、20歳に達すると、自らの年金、20歳前の傷病による障害に基づく障害
基礎年金の支給を受けることができるようになるためです。

では、障害等級「3級」の場合ですが、18歳に達した日以後最初の3月31日
が終了したときに消滅します。この点は、遺族基礎年金の遺族となる子の障害
状態とバランスをとっているためです。

ですので、【 H27−7−D[改題]】と【 H22−10−E[改題]】は、正しいです。

【 H11−1−B 】では、「障害等級」とありますが、単に「障害等級」とある
場合、厚生年金保険では「3級」も含むため、必ずしも「1級又は2級」に該当
しているとはいえないので、誤りです。

【 R1−9−B 】は、前段は正しいですが、後段の18歳に達した日以後の
最初の3月31日が終了した後の扱いについて、20歳まで失権しない内容と
なっていますが、18歳に達した日以後の最初の3月31日が終了した後は、
障害等級1級又は2級に該当しなくなれば、その時点で受給権は消滅するので、
誤りです。

それと、これらの問題では論点になっていませんが、当初、障害等級「3級」
の状態であっても、18歳に達した日以後最初の3月31日が終了するまでに、
障害等級「1級又は2級」に該当する障害の状態になっている場合には、18歳
に達した日以後の最初の3月31日が終了した時点では失権しないので、この
点、注意しておきましょう。

 


令和1年−厚年法問8−E「配偶者に係る加給年金額」

今回は、令和1年−厚年法問8−E「配偶者に係る加給年金額」です。


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加給年金額が加算された障害厚生年金の額について、当該加給年金額の対象
になっている配偶者(大正15年4月1日以前に生まれた者を除く)が65歳
に達した場合は、当該加給年金額を加算しないものとし、その該当するに至っ
た月の翌月から当該障害厚生年金の額を改定する。


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「配偶者に係る加給年金額」に関する問題です。

次の問題をみてください。


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【 H26−5−A 】

加給年金額の対象となる配偶者(昭和24年4月2日生まれ)が受給資格期間
を満たさないため老齢基礎年金を受給できない場合には、当該配偶者が65歳
に達した日の属する月の翌月以後も引き続き加給年金額が加算される。


【 H20−1−B 】

障害の程度が障害等級の1級又は2級に該当する者に支給される障害厚生年金
の額に加算されている配偶者の加給年金額は、配偶者の生年月日にかかわらず、
当該配偶者が65歳に達した日の属する月の翌月分から加算されなくなる。


【 H15−3−E 】

大正15年4月1日以前に生まれた配偶者に係る老齢厚生年金の加給年金額に
ついては、配偶者が65歳に達しても加給年金額の加算が停止されることは
ない。


【 H12−7−A 】

老齢厚生年金の受給権者の配偶者が昭和9年4月1日以前の生まれの場合
には、その配偶者には65歳に達しても老齢基礎年金が支給されないため、
引き続き当該老齢厚生年金に加給年金額が加算される。


【 H8−10−C 】

老齢厚生年金の受給権者の配偶者が大正15年4月1日以前の生まれの場合
には、その配偶者には65歳に達しても老齢基礎年金が支給されないため、
引き続き老齢厚生年金に加給年金額が加算される。


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「老齢厚生年金等の配偶者に係る加給年金額」に関する問題です。

配偶者を対象とした加給年金額、配偶者が65歳以上となっても支給されるか
どうか?これを論点にした問題、ときどき出題されます。

【 R1−8−E 】と【 H20−1−B 】は障害厚生年金の加給年金額、ほか
の4問は、老齢厚生年金の加給年金額に関する問題です。
いずれについても、扱いは同じです。

配偶者が65歳になれば、自らの老齢基礎年金が支給されます。つまり、配偶者
自身に所得保障が行われることになり・・・であれば、加給年金額を加算する
必要性がなくなります。
そのため、配偶者が65歳になると、加給年金額が加算されなくなります。
ただ、老齢基礎年金が支給されないってことですと・・・・・加給年金額を加算
しておく必要があります。
そこで、配偶者が、老齢基礎年金の支給されない人、そう、旧法が適用される人、
つまり、「大正15年4月1日以前生まれの人」だったら、65歳になっても、加給
年金額を引き続き加算することにしています。

【 R1−8−E 】では、「大正15年4月1日以前に生まれた者を除く」と
あり、65歳に達した場合は、当該加給年金額を加算しないものとするとして
いるので、正しいです。

【 H26−5−A 】では、「老齢基礎年金を受給できない場合」としていますが、
生年月日から、旧法適用者ではありません。
新法適用者であれば、制度として、通常、配偶者が65歳に達したときは、自ら
の老齢基礎年金を受給できるから、加給年金の対象から外すようにしており、
個人的に、老齢基礎年金を受給できないからといって、救済措置のような形で、
加給年金額が引き続き加算されるということはありません。
ですので、【 H26−5−A 】は誤りです。

【 H20−1−B 】では、「配偶者の生年月日にかかわらず・・・・加算されなく
なる」とあるので、誤りです。

【 H15−3−E 】は、「大正15年4月1日以前に生まれた配偶者」について、
「65歳に達しても・・・・加算が停止されることはない」としているので、
正しいです。

【 H12−7−A 】は、配偶者の生年月日が「昭和9年4月1日以前の生まれ」
となっています。これは、違いますよね。誤りです。

【 H8−10−C 】は、そのとおり、正しいです。他の問題の解説文になりそうな
文章です。


配偶者に関する加給年金額、単純に、原則論として問われたら、「65歳に達した
場合」に「加算されなくなる」で、正しいのですが、生年月日を絡めてきたら、
注意です。
65歳に達しても、引き続き加給年金額が加算される場合があるので。
 


令和1年−厚年法問7−E「労働基準法との調整」

  • 今回は、令和1年−厚年法問7−E「労働基準法との調整」です。


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    遺族厚生年金は、当該被保険者又は被保険者であった者の死亡について労働
    基準法第79条の規定による遺族補償の支給が行われるべきものであるときは、
    死亡の日から6年間、その支給を停止する。


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    「労働基準法との調整」に関する問題です。

    次の問題をみてください。


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    【 H17−2−A 】

    業務上の傷病により障害等級に該当する程度の障害の状態にある場合に、当該
    傷病により労働基準法第77条の規定による障害補償を受ける権利を取得した
    ときは、障害厚生年金は6年間、その支給が停止されるが、労働者災害補償保険
    による障害補償年金を受ける権利を取得したときは、障害厚生年金は支給停止
    とはならない。


    【 H12−3−C 】

    障害厚生年金の受給権者が当該傷病について労働基準法の規定による障害補償
    を受ける権利を取得した場合には、障害厚生年金の支給は、6年間停止される。


    【 H16−7−C 】

    障害厚生年金の受給権者が当該障害以外の支給事由によって労働基準法第77条
    の規定による障害補償を受けた場合であっても、当該障害年金は6年間支給停止
    される。


    【 H13−7−B 】

    業務上の傷病に起因して障害状態になり、労働者災害補償保険法による障害
    補償年金の給付を受けた場合には、障害厚生年金の一部が併給調整されること
    になる。


    【 H28−9−D 】

    障害厚生年金は、その受給権者が当該障害厚生年金に係る傷病と同一の傷病
    について労働者災害補償保険法の規定による障害補償給付を受ける権利を取得
    したときは、6年間その支給を停止する。


    【 H15−8−D 】

    厚生年金保険の被保険者が業務上の災害で死亡した場合において、当該被保険
    者の死亡について労働基準法に基づく遺族補償の支給が行われるときは遺族
    厚生年金は6年間支給停止されるが、労働者災害補償保険法に基づく遺族(補償)
    年金が支給されるときは、遺族厚生年金は支給停止の対象とならない。


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    労働基準法の障害補償や遺族補償を受けるなんてこと、現実には、ほとんどあり
    得ないことなのに、なぜか、この論点はよく出題されます。
    ここに挙げたのは、厚生年金保険法からの出題ですが、国民年金法からも出題され
    ています。

    【 H17−2−A 】は、正しい出題です。
    労働基準法の障害補償を受けるときは、障害厚生年金は6年間支給が停止され
    ます。労働基準法の障害補償と遺族補償は、6年にわたり分割して補償すること
    が可能なので、その間、障害厚生年金などは支給停止になるってことです。
    ということで、【 H12−3−C 】も正しいです。

    一方、【 H16−7−C 】は、誤りです。
    調整されるのは、同一の傷病によるものですから。
    「当該障害以外の支給事由に基づく障害補償」では、調整はされません。

    【 H13−7−B 】と【 H28−9−D 】では、労災保険法の障害補償年金
    (障害補償給付)が支給される場合を論点にしていますが、調整されるのは、
    労災保険法の障害補償年金のほうであって、障害厚生年金は、まったく調整
    されません。
    ですので、【 H13−7−B 】と【 H28−9−D 】は、誤りです。

    【 H15−8−D 】と【 R1−7−E 】は、遺族厚生年金の場合です。
    障害厚生年金の場合と同様に、労災保険法の遺族(補償)年金が支給された
    としても調整はされず、労働基準法に基づく遺族補償の支給が行われるとき
    は調整が行われます。
    いずれも、正しいです。
    ちなみに、【 H14−4−B 】でも、

    被保険者等の死亡を理由に労働基準法による遺族補償を受けられるときは、
    遺族厚生年金は6年間支給停止される。

    という正しい出題があります。

    この調整は、「障害」と「遺族」のどちらにもあり、さらに、厚生年金保険法
    と国民年金法のどちらにもあるので、出題しやすいといえます。
    ということで、労働基準法の災害補償が行われる場合と労災保険法の保険給付
    が支給される場合との違い、整理しておきましょう。

 


令和1年−厚年法問3−C「障害厚生年金の額」

今回は、令和1年−厚年法問3−C「障害厚生年金の額」です。

 


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障害等級1級に該当する者に支給する障害厚生年金の額は、老齢厚生年金の
額の計算の例により計算した額(当該障害厚生年金の額の計算の基礎となる
被保険者期間の月数が300に満たないときは、これを300とする)の100分
の125に相当する額とする。

 


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「障害厚生年金の額」に関する問題です。

 

次の問題をみてください。

 


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【 H22−5−C 】

 

障害厚生年金の額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が240カ月に満た
ないときは、これを240カ月とする。

 


【 H21−9−E 】

 

障害厚生年金の額は、当該額の計算の基礎となる月数にかかわらず老齢厚生
年金の額の計算の例により計算した額とするが、障害等級1級に該当する者
については、当該額に100分の125を乗じて得た額に相当する額とする。

 


【 H14−2−E 】

 

障害等級1級の状態にある者の障害厚生年金の支給額は、老齢厚生年金の例
により計算した額の100分の125とし、計算の基礎となる被保険者期間の
月数が300に満たないときは300として計算する。

 


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障害等級2級に該当する者に支給する障害厚生年金の額は、老齢厚生年金の
額の規定の例により計算した額とされていて、障害等級1級に該当する者に

支給する障害厚生年金の額は、この2級の額の100 分の125 に相当する額と

されています。

 

「老齢厚生年金の額の規定の例により計算した額」ということは、被保険者
期間の月数により年金額が違ってしまいます。
もし、厚生年金保険の被保険者になってすぐ障害状態になってしまったような
場合、被保険者期間の月数が極めて少ないという事態が生じ、その実際の月数
で年金額を計算すると、低額な障害厚生年金しか受けられず、十分な保障とは
ならなくなってしまいます。


そこで、ある程度の額が保障されるよう、年金額の算定に用いる月数に最低保障
を設けています。
その月数は「300」で、障害厚生年金の額の計算の基礎となる被保険者期間の月数
が300 に満たないときは、これを300とします。
つまり、25年分は保障をするということです。

 

ですので、【 R1−3−E 】と【 H14−2−E 】は、正しいですが、
【 H22−5−C 】は最低保障の月数が「240カ月」となっているので、
誤りです。


【 H21−9−E 】は、「計算の基礎となる月数にかかわらず」としていて、
最低保障はない内容なので、誤りです。

 

「300」という月数、「240」だけではなく、例えば、「360」とか、「200」とか、
いろいろな数値に置き換えて出題してくるということがあり得るので、間違えない
ようにしましょう。

 


令和1年−厚年法問1−C「退職時改定」

今回は、令和1年−厚年法問1−C「退職時改定」です。

 


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老齢厚生年金の額の計算において、受給権者がその権利を取得した月以後に
おける被保険者であった期間は、その計算の基礎としないこととされているが、
受給権取得後の受給権者の被保険者であった期間については、被保険者である
受給権者がその被保険者の資格を喪失し、かつ、被保険者となることなくして
被保険者の資格を喪失した日から起算して1カ月を経過したときは、その被保
険者の資格を喪失した月前における被保険者であった期間を老齢厚生年金の額
の計算の基礎とするものとする。

 


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「退職時改定」に関する問題です。

 

次の問題をみてください。

 


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【 H14−5−C 】

 

被保険者である受給権者が被保険者の資格を喪失し、そのまま3月を経過した
ときは、喪失した月までの全ての被保険者期間を年金額の計算の基礎として
計算し、3月を経過した日の属する月から年金額が改定される。

 


【 H16−4−A[改題]】

 

特別支給の老齢厚生年金の受給権者である被保険者が、被保険者の資格を
喪失したまま1月を経過したときは、喪失した日までのすべての被保険者
期間を年金額の計算の基礎として計算し、当該資格を喪失した日(資格喪失
事由のうち死亡したとき又は70歳に達したとき以外の事由のいずれかに
該当するに至った日にあっては、その日)から1月を経過した日の属する月
から年金額が改定される。

 


【 H20−10−D[改題]】

 

被保険者である受給権者がその被保険者の資格を喪失し、かつ、被保険者と
なることなくして被保険者の資格を喪失した日から起算して1月を経過した
ときは、その資格を喪失した日(資格喪失事由のうち死亡したとき又は70歳
に達したとき以外の事由のいずれかに該当するに至った日にあっては、その日)
から起算して1月を経過した日の属する月から、年金額が改定される。

 


【 H23−9−B 】

 

60歳台前半の特別支給の老齢厚生年金を受給している被保険者が、その
被保険者の資格を喪失し、かつ被保険者となることなくして被保険者の
資格を喪失した日から起算して1カ月を経過したときは、その被保険者
の資格を喪失した月前における被保険者であった期間を老齢厚生年金の
額の計算の基礎とするものとし、資格を喪失した日の属する月から年金
の額を改定する。

 


【 H26−6−A 】

 

63歳の在職老齢年金を受給している者が適用事業所を退職し、9月1日に
被保険者資格を喪失した場合、同年9月15日に再び別の適用事業所に採用
されて被保険者となったときは、資格を喪失した月前における被保険者で
あった期間に基づく老齢厚生年金の年金額の改定が、同年10月分から行わ
れる。

 


【 H28−8−A 】

 

在職老齢年金の受給者が平成28年1月31日付けで退職し同年2月1日に
被保険者資格を喪失し、かつ被保険者となることなくして被保険者の資格
を喪失した日から起算して1カ月を経過した場合、当該被保険者資格を
喪失した月前における被保険者であった期間も老齢厚生年金の額の計算
の基礎とするものとし、平成28年3月から年金額が改定される。

 


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「退職時改定」に関する問題です。

 

年金額の改定のタイミング、いろいろな規定から出題されますが、これらは、
退職時改定に関するものです。

 

老齢厚生年金の額については、まず、
「受給権者がその権利を取得した月以後における被保険者であった期間は、
その計算の基礎としない」
としています。
ただ、その後、被保険者期間を有することがあるので、その期間をいつ年金額
に反映させるのかといえば、退職時改定によることになります。

その退職時改定、たとえば、被保険者資格を喪失し、喪失した月に再取得という
ことですと、被保険者期間としては1月の間もなく継続してしまい、切れ目がない
ので、行われません。
被保険者期間が途切れたということが明らかになるタイミングで行います。
ですので、資格を喪失して1カ月以上被保険者となることがなければ、被保険者
期間とならない月が少なくとも1月は発生します。このタイミングで改定が行わ
れます。
つまり、「被保険者の資格を喪失し、かつ被保険者となることなくして被保険者
の資格を喪失した日から起算して1カ月を経過したとき」に行われます。

 

【 R1−1−C 】は、この退職時改定の要件を論点にしていて、正しいです。

 

その他の問題は、退職時改定の要件のほか、その時期も論点にしています。
年金額の改定は、
70歳に達したことによる資格喪失であれば、資格喪失日
退職等による資格喪失であれば、退職等の日
から起算して「1カ月を経過した日の属する月」から行われます。


ということで、「3月を経過した日の属する月から」としている【 H14−5−C 】
は、明らかに誤りです。


【 H16−4−A[改題]】と【 H20−10−D[改題]】は、正しいです。

 

【 H23−9−B 】では、「資格を喪失した日の属する月から」としています。
そうではありません。「資格を喪失した日(「死亡」又は「70歳到達」以外の
資格喪失事由のいずれかに該当するに至った日にあっては、その日)から起算
して1カ月を経過した日の属する月から」なので、誤りです。

 

【 H26−6−A 】は、事例として出題したものですが、被保険者資格の喪失が
9月1日、別の適用事業所での被保険者資格の取得が同年9月15日と、同月に
喪失と取得が起きています。
このようなときは、その月は、被保険者期間として算入されるため、退職時改定
は行われないので、誤りです。

 

【 H28−8−A 】も、事例として出題したもので、1月31日に退職であれば、
退職日から起算して1カ月を経過した日の属する月から、年金額の改定が行わ
れるので、「3月」ではなく、「2月」から改定が行われます。「資格喪失日から
1カ月が経過した日の属する月から」と思わせようとしたのでしょうが、退職
の場合は、そうではありませんので。

 

年金額の改定については、
「その月から」というものと、「その翌月から」というものがあります。
ここは、論点にされやすいので、しっかりと確認をしておきましょう。

 

 

 

 


平成30年−厚年法問10−C「加給年金額の加算要件」


今回は、平成30年−厚年法問10−C「加給年金額の加算要件」です。

 


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被保険者である老齢厚生年金の受給権者は、その受給権を取得した当時、加給
年金額の対象となる配偶者がいたが、当該老齢厚生年金の額の計算の基礎となる
被保険者期間の月数が240未満であったため加給年金額が加算されなかった。
その後、被保険者資格を喪失した際に、被保険者期間の月数が240以上になり、
当該240以上となるに至った当時、加給年金額の対象となる配偶者がいたとし
ても、当該老齢厚生年金の受給権を取得した当時における被保険者期間が240
未満であるため、加給年金額が加算されることはない。

 


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「加給年金額の加算要件」に関する問題です。

 

次の問題をみてください。

 


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【 H12−7−B 】

 

老齢厚生年金の年金額の計算基礎となる被保険者期間の月数が240未満の場合
には、老齢厚生年金の受給権者に加給年金額は加算されない。

 


【 H15−3−D 】

 

老齢厚生年金の受給権を取得した当時は被保険者期間が240月未満であった
ために加給年金額が加算されていなかった受給権者について、その後退職した
時点で改定が行われ240月以上となった場合には、老齢厚生年金の受給権を
取得した当時の生計維持関係を確認し加給年金額が加算される。

 


【 H14−選択 】

 

被保険者期間が ( A ) 以上ある者の老齢厚生年金については、受給権者
がその権利を取得した当時その者によって生計を維持していた65歳未満の
配偶者又は子(18歳に達する日以降の最初の3月31日までの間にある子及び
20歳未満で障害等級の1級若しくは2級に該当する障害の状態にある子に限る)
があるときは、老齢厚生年金の額に( B ) が加算される。

 


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「加給年金額の加算要件」に関する問題です。

 

加給年金額が加算されるための要件はいくつかありますが、そのうちの1つが
「被保険者期間の月数が240以上」であることです。

そこで、それぞれの問題についてみてみます。

 

まず、【 H12−7−B 】は、誤りです。


「被保険者期間の月数が240未満」の場合、原則として加給年金額は加算され
ません。
ただ、例外があります。
中高齢の期間短縮措置に該当した場合、被保険者期間が15年から19年であっ
ても、被保険者期間の月数は240とみなされ、加給年金額が加算されます。
この問題は、この例外があるから誤りにしているのですが、このような問題文
では、この点に気が付くのは難しいかもしれませんね。
とはいえ、このような出題があるので、この点は意識しておきましょう。

 

次に【 H15−3−D 】と【 H30−10−C 】ですが、これらも誤りです。


こちらは、「被保険者期間の月数が240以上であること」という要件と「生計
維持関係」の要件について、どこの時点でみるのかというのが論点の問題です。

で、「被保険者期間の月数が240以上であること」というのは、受給権取得時
には限られません。その後、退職時改定によって「240以上」となれば、その
時点で、この要件を満たします。

 

また、「生計維持要件」というのは、加給年金額が加算される「被保険者期間の
月数が240以上であること」という要件を満たして初めて問われることになる
ので、これらの問題の場合、老齢厚生年金の受給権を取得した当時の生計維持
関係は関係ありません。
つまり、受給権を取得した当時に生計維持関係があったか否かにかかわらず、
被保険者期間の月数が240以上となったときに生計維持関係があれば要件を
満たします。

 

それと、【 H14−選択 】の答えは、
A:240月 B:加給年金額
です。
これは間違えないで下さいよ。

 

 


平成30年−厚年法問9−C「未支給の保険給付」


今回は、平成30年−厚年法問9−C「未支給の保険給付」です。

 


☆☆======================================================☆☆

 


保険給付の受給権者が死亡した場合において、その死亡した者に支給すべき
保険給付でまだその者に支給しなかったものがあるときは、その者の死亡の
当時その者と生計を同じくしていた者であれば、その者の配偶者、子、父母、
孫、祖父母、兄弟姉妹又はこれらの者以外の3親等内の親族は、自己の名で、
その未支給の保険給付の支給を請求することができる。

 


☆☆======================================================☆☆

 


「未支給の保険給付」に関する問題です。

 

次の問題をみてください。

 


☆☆======================================================☆☆

 


【 H27−6−D 】

 

未支給の保険給付を受けるべき者の順位は、死亡した者と生計を同じくしていた
もののうち、死亡した者の配偶者、子(死亡した者が遺族厚生年金の受給権者で
ある夫であった場合における被保険者又は被保険者であった者の子であってその
者の死亡によって遺族厚生年金の支給の停止が解除されたものを含む)、父母、孫、
祖父母、兄弟姉妹及びこれらの者以外の三親等内の親族の順序とする。

 


【 H21−4−E[改題]】

 

保険給付の受給権者が死亡した場合において、その死亡した者に支給すべき保険
給付でまだその者に支給しなかったものがあるとき、当該未支給の保険給付を
請求することができる者の順位は、1)配偶者又は子、2)父母、3)孫、4)
祖父母、5)兄弟姉妹、6)前記1)から5)の者以外の3親等内の親族の順位
である。

 


【 H14−3−A[改題]】

 

保険給付の受給権者が死亡した場合において、その死亡した者に支給すべき保険
給付で、まだその者に支給されなかったものがあるときに、その者に配偶者、子、
父母、祖父母がいないときは、その者の兄弟姉妹が自己の名でその保険給付の支給
を請求することができる。

 


☆☆======================================================☆☆

 


「未支給の保険給付」に関する問題です。

 

保険給付の受給権者が死亡した場合において、その死亡した者に支給すべき
保険給付でまだその者に支給しなかったものがあるときは、所定の遺族が
その支給を請求することができます。

 

この請求することができる遺族はといえば、配偶者と3親等内の親族です。

 

ただ、これらの者であっても、生活に一体性がないのであれば対象にはせず、
生計同一関係があるものに限り遺族とするようにしています。

 

ですので、請求することができるのは、死亡した者の配偶者、子、父母、孫、
祖父母、兄弟姉妹又はこれらの者以外の3親等内の親族であって、その者の
死亡の当時その者と生計を同じくしていたものに限られています。

 

【 H30−9−C 】は、単にこの遺族の範囲を出題したもので、正しいです。

 

また、これらの遺族であれば、誰もが請求することができるものではなく、
優先順位があります。
その順位は、1)配偶者、2)子、3)父母、4)孫、5)祖父母、6)兄弟
姉妹、7)前記1)から6)の者以外の3親等内の親族の順序です。
簡単にいえば、身分関係が近い者が優先されるということです。
ですので、【 H27−6−D 】は正しいです。

 

【 H21−4−E[改題]】では、配偶者と子が同順位になっていますが、同順位
ではありませんので、誤りです。
この点は、遺族厚生年金の遺族の順位と混同しないようにしましょう。

 

それと、【 H14−3−A[改題]】では、
「配偶者、子、父母、祖父母」とあり、「孫」が抜けています。
つまり、配偶者、子、父母がなく、「孫」がいるのであれば、その孫が請求する
ことができます。
「孫」がなく、さらに、祖父母もいない場合に、はじめて兄弟姉妹が請求する
ことができます。
ですので、誤りです。


このような問題、慌てていると、抜けていることに気が付かないなんてことも
あり得ますので、注意しましょう。

 

 

 


平成30年−厚年法問9−A「保険料負担と納付義務」

今回は、平成30年−厚年法問9−A「保険料負担と納付義務」です。

 


☆☆======================================================☆☆

 


被保険者が厚生年金保険法第6条第1項第3号に規定する船舶に使用され、
かつ、同時に事業所に使用される場合においては、船舶所有者(同号に規定
する船舶所有者をいう。以下同じ)以外の事業主は保険料を負担せず、保険料
を納付する義務を負わないものとし、船舶所有者が当該被保険者に係る保険料
の半額を負担し、当該保険料及び当該被保険者の負担する保険料を納付する
義務を負うものとされている。

 


☆☆======================================================☆☆

 


「保険料負担と納付義務」に関する問題です。

 

次の問題をみてください。

 


☆☆======================================================☆☆

 


【 H28−6−B 】

 

第1号厚生年金被保険者が同時に2以上の適用事業所(船舶を除く)に使用
される場合における各事業主の負担すべき標準報酬月額に係る保険料の額は、
各事業所について算定した報酬月額を当該被保険者の報酬月額で除し、それに
より得た数を当該被保険者の保険料の半額に乗じた額とする。

 


【 H10−2−A 】

 

同時に二以上の事業所に使用される被保険者の保険料は、それぞれの事業所
から受ける報酬により保険料額を算定し、合算した額を主たる事業所において
徴収する。

 


【 H27−6−A[改題]】

 

第1号厚生年金被保険者が同時にいずれも適用事業所である船舶甲及び
事業所乙に使用される場合、当該被保険者を使用する甲及び乙が負担
すべき標準賞与額に係る保険料の額は、甲及び乙がその月に支払った
賞与額をその月に当該被保険者が受けた賞与額で除して得た数を当該
被保険者の保険料の半額に乗じて得た額とし、甲及び乙がそれぞれ納付
する義務を負う。

 


【 H19−7−C[改題]】

 

第1号厚生年金被保険者が同時に2以上の適用事業所に使用される場合に
おいて、2以上の事業所のうち一つが船舶であるときは、船舶所有者が当該
被保険者に係る保険料の半額を負担しかつ当該保険料及び当該被保険者の
負担する保険料を納付する義務を負い、船舶以外の事業主は保険料を負担
せず、納付義務も生じない。

 


【 H17−2−D[改題]】

 

第1号厚生年金被保険者が同時に二以上の適用事業所に使用される場合に
おいて、一が船舶で他が船舶以外の事業所のときは、当該被保険者に係る
保険料の半額を負担し納付する義務を負うのは船舶の所有者であり、他の
事業所は保険料の負担及び納付義務を負わなくて良い。

 


【 H12−8−D[改題]】

 

第1号厚生年金被保険者が厚生年金保険法第6条第1項第3号に規定する
船舶に使用され、かつ同時に船舶以外の事業所に使用されている場合には、
船舶所有者以外の事業主は保険料納付義務を負わず、船舶所有者が当該
被保険者と当該保険料を折半して納付する義務を負う。

 


☆☆======================================================☆☆

 


第1号厚生年金被保険者が2以上の適用事業所に使用される場合、保険料の
負担や納付はどのように行うのかというのが論点の問題です。

 

もし、どこか特定の事業主に負担させるということですと、それは、不公平に
なってしまいます。そのため、公平な負担という観点から、按分して負担をする
ようにしています。
つまり、各事業主の負担すべき標準報酬月額に係る保険料の額は、事業主負担
である2分の1の額を各事業所において定時決定等により算定した額で按分
した額となります。

 

ですので、
「合算した額を主たる事業所において徴収する」とある【 H10−2−A 】は
誤りで、【 H28−6−B 】は正しいです。

 

単に、2以上の適用事業所に使用される場合は、このように、各事業所ごとに、
定時決定などにより算定された額に基づき按分した負担となるのですが、一方
が船舶の場合、扱いが異なります。

船舶所有者以外の事業主は、負担も納付義務も負いません。


ですので、【 H27−6−A[改題]】は誤りで、他の4問は正しいです。

 

船舶に使用される被保険者は、第3種被保険者です。そのため、元々、一般の
事業所に使用される被保険者と保険料率が異なっていました。


さらに、船員たる被保険者の標準報酬月額の決定及び改定については、船員保険法
の規定の例によることとなっています。


ですので、それぞれが、負担したり、納付したりすると、ややこしいことが起きて
しまいます。


保険料の計算だけでなく、その月は、第3種被保険者としての被保険者期間?
それとも、それ以外?なんてことも。

 

ということで、船舶と船舶以外の事業所に使用される場合は、船舶のほうだけで、
保険料の負担・納付をすることにしています。

 

 


平成30年−厚年法問5−A「任意適用事業」

今回は、平成30年−厚年法問5−A「任意適用事業」です。

 


☆☆======================================================☆☆

 


任意適用事業所を適用事業所でなくするための認可を受けようとするときは、
当該事業所に使用される者の3分の2以上の同意を得て、厚生労働大臣に
申請することとされている。なお、当該事業所には厚生年金保険法第12条
各号のいずれかに該当し、適用除外となる者又は特定4分の3未満短時間
労働者に該当する者はいないものとする。

 


☆☆======================================================☆☆

 


「任意適用事業」に関する問題です。

 

次の問題をみてください。

 


☆☆======================================================☆☆

 


【 H25−5−A 】

 

厚生年金保険法第6条第3項に定める任意適用事業所となる認可を受けよう
とするときは、当該事業所の事業主は、当該事業所に使用される者(同法第
12条の規定により適用除外となる者を除く。以下同じ)の3分の2以上の
同意を得て、厚生労働大臣に申請しなければならない。

 


【 H25−5−B 】

 

任意適用事業所の事業主は、厚生労働大臣の認可を受けて、当該事業所を適用
事業所でなくすることができるが、その認可を受けようとするときは、当該
事業主は、当該事業所に使用される者の3分の2以上の同意を得て、厚生労働
大臣に申請しなければならない。

 


【 H19−1−E[改題]】

 

適用事業所以外の事業所が適用事業所になるとき、及び適用事業所でなくする
ときは、当該事業所に使用される従業員(適用除外に該当する者を除く)の4分
の3以上の同意を得て厚生労働大臣の認可を受けなければならない。

 


【 H9−記述 】

 

任意適用に係る認可を受けた適用事業所の事業主は、( A )の認可を受けて、
当該事業所を適用事業所でなくすることができる。ただし、この認可を受けよう
とするときは、当該事業所の事業主は、当該事業所に使用される者(適用除外の
者を除く)の( C )以上の同意を得なければならない。

 


【 H29−4−D 】

 

常時従業員5人(いずれも70歳未満とする)を使用する個人経営の社会保険
労務士事務所の事業主が、適用事業所の認可を受けようとするときは、当該
従業員のうち3人以上の同意を得て、厚生労働大臣に申請しなければならない。
なお、本問の事業所には、厚生年金保険法第12条各号のいずれかに該当し、
適用除外となる者又は特定4分の3未満短時間労働者に該当する者はいない
ものとする。

 


☆☆======================================================☆☆

 


「任意適用事業」に関する問題です。

 

任意適用事業所が適用を受けるには、厚生労働大臣の認可を受けなければなり
ません。適用を取消す場合も、認可が必要です。

 

その前提として、その事業所で使用される従業員の多数の同意が必要です。適用
されることになれば、保険料負担が発生することになりますし、適用されなくなっ
てしまうと、将来受ける年金額に影響が出ますので。


ここで挙げた問題は、その同意について論点にしています。

 

まず、任意適用事業所が適用事業所となる認可を受けようとするときは、当該
事業所に使用される者(適用除外事由に該当する者を除きます)の「2分の1」
以上の同意が必要です。

【 H25−5−A 】では「3分の2」、【 H19−1−E[改題]】では「4分の3」
としているので、誤りです。
加入する際は、半分以上が納得すればよいということです。

 

で、「適用事業所でなくするとき」は、より多くの同意を求めており、「4分の3」
以上となります。
【 H25−5−B 】と【 H30−5−A 】では「3分の2」とあるので、これらの
問題も誤りです。

【 H9−記述 】の答えは A:厚生労働大臣 C:4分の3 です。

 


そこで、【 H29−4−D 】ですが、これは、事例として出題したものです。
まず、個人経営の社会保険労務士事務所は、任意適用事業所なので、厚生労働大臣
の認可を受けなければ適用事業所とされません。
そして、この適用の認可を受けようとするときは、前述したとおり、当該事業所に
使用される者(適用除外事由に該当する者を除きます)の2分の1以上の同意を得て、
厚生労働大臣に申請しなければなりません。
【 H29−4−D 】の場合、従業員が5人なので、2分の1以上というのは、3人
以上ですから、正しいです。

 


それと、この任意適用事業所の規定については、健康保険法でも、これに準じた規定
があり、過去に出題があります。たとえば、

 

【 H21−健保2−D 】

 

任意適用事業所の事業主は、当該事業所に使用される者(被保険者である者に限る)
の2分の1以上の同意を得て、厚生労働大臣に申請し、認可を受けた場合、適用事業
所でなくすることができる。

 

という出題です。
「適用事業所でなくする」場合ですので、「2分の1」では誤りです。

 

ここは論点とされやすいところですから、やはり、同じような誤りにしています。
ということで、健康保険法の規定とあわせて押さえておきましょう。

 

 


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