平成30年−労基法問6−E「休業手当」

今回は、平成30年−労基法問6−E「休業手当」です。

 


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労働安全衛生法第66条による健康診断の結果、私傷病のため医師の証明に
基づいて使用者が労働者に休業を命じた場合、使用者は、休業期間中当該
労働者に、その平均賃金の100分の60 以上の手当を支払わなければなら
ない。

 


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「休業手当」に関する問題です。

 

次の問題をみてください。

 


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【 23−6−A 】

 

労働安全衛生法第66条による健康診断の結果、私傷病を理由として医師の証明
に基づき、当該証明の範囲内において使用者が休業を命じた場合には、当該休業
を命じた日については労働基準法第26条の「使用者の責に帰すべき事由による
休業」に該当するので、当該休業期間中同条の休業手当を支払わなければならない。

 


【 15−3−E 】

 

労働安全衛生法第66条の規定による健康診断の結果に基づいて、使用者が、ある
労働者について、私傷病のため、同法第66条の5第1項の定めるところに従い、
健康診断実施後の措置として労働時間の短縮の措置を講じて労働させた場合には、
使用者は、当該労働者に対し、労働の提供のなかった限度において賃金を支払わ
なくても差し支えない。

 


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「休業手当」に関する問題です。

 

休業手当は、「使用者の責めに帰すべき事由による休業」があった場合に、
使用者に支払が義務づけられているものです。

 

この休業手当については、具体例を挙げて、支払が必要かどうかを問うことが
あります。


ここに挙げた問題もそうで、いずれも労働安全衛生法による健康診断の結果に
基づいて行った休業や労働時間の短縮の措置について、「使用者の責めに帰す
べき事由による休業」かどうかを論点にしたものです。

 

そこで、これらの休業等は、いずれについても、法に基づく措置を講じただけ
ですから、「使用者の責めに帰すべき事由による休業」には該当しません。
「使用者の責めに帰すべき事由による休業」に該当しないのであれば、その
休業や短縮した時間について、休業手当を支払う必要はありません。
また、これらの措置により労働させなかった場合には、使用者は労働の提供の
なかった限度において賃金を支払わなくても差し支えないとされています。

 

ということで、
「支払わなければならない」とある【 30−6−E 】と【 23−6−A 】は、
誤りです。


「賃金を支払わなくても差し支えない」とある【 15−3−E 】は、正しいです。

 

休業手当に関しては、これらの場合以外にも具体例を挙げて、支払が必要かどうか
を判断させる問題がたくさん出題されているので、どのような場合に「使用者の
責めに帰すべき事由による休業」に該当するのか、判断できるようにしておきま
しょう。

 


平成30年−労基法問6−B「賃金の全額払」

今回は、平成30年−労基法問6−B「賃金の全額払」です。

 


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使用者が労働者の同意を得て労働者の退職金債権に対してする相殺は、当該
同意が「労働者の自由な意思に基づいてされたものであると認めるに足りる
合理的な理由が客観的に存在するときは」、労働基準法第24条第1項のいわ
ゆる賃金全額払の原則に違反するものとはいえないとするのが、最高裁判所の
判例である。

 


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「賃金の全額払」に関する問題です。

 

次の問題をみてください。

 


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【 18−2−B 】

 

最高裁判所の判例によると、労働基準法第24条第1項本文の定めるいわゆる
賃金全額払の原則の趣旨とするところは、使用者が一方的に賃金を控除する
ことを禁止し、もって労働者に賃金の全額を確実に受領させ、労働者の経済
生活を脅かすことのないようにしてその保護を図ろうとするものというべき
であるから、使用者が労働者に対して有する債権をもって労働者の賃金債権
と相殺することを禁止する趣旨をも包含するものであるが、労働者がその
自由な意思に基づき当該相殺に同意した場合においては、当該同意が労働者
の自由な意思に基づいてされたものであると認めるに足りる合理的な理由が
客観的に存在するときは、当該同意を得てした相殺は当該規定に違反する
ものとはいえないものと解するのが相当である、とされている。

 


【 25−7−エ 】

 

いわゆる全額払の原則の趣旨は、使用者が一方的に賃金を控除することを
禁止し、もって労働者に賃金の全額を確実に受領させ、労働者の経済生活
を脅かすことのないようにしてその保護を図ろうとするものというべきで
あるとするのが、最高裁判所の判例である。

 


【 26−3−オ 】

 

労働基準法第24条第1項に定めるいわゆる「賃金全額払の原則」は、労働者
の賃金債権に対しては、使用者は、使用者が労働者に対して有する債権をもって
相殺することを許されないとの趣旨を包含するものと解するのが相当であるが、
その債権が当該労働者の故意又は過失による不法行為を原因としたものである
場合にはこの限りではない、とするのが最高裁判所の判例である。

 


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いずれも「賃金全額払」に関する最高裁判所の判例からの出題です。

 

で、【 18−2−B 】【 25−7−エ 】【 26−3−オ 】の3問の判例は、
使用者が一方的に賃金を控除することは禁止されており、労働者に対して
有する債権と労働者の賃金債権とを使用者側が一方的に相殺することは
認めないということをいっています。

 

ただ、相殺について例外もあり、【 18−2−B 】にあるように、「労働者
がその自由な意思に基づき当該相殺に同意した場合」、つまり、労働者自身が
納得した上での相殺であれば、禁止することはないだろうということで、
相殺が可能となります。

 

ですので、
【 30−6−B 】と【 18−2−B 】、【 25−7−エ 】は正しいです。

 

そこで、【 26−3−オ 】で、「この限りでない」と相殺が許される記述が
あります。
【 18−2−B 】の場合とはまったく異なる場合ですが、この場合は、相殺は
認められません。

 

最高裁判所の判例では、
「労働者の賃金債権に対しては、使用者は、使用者が労働者に対して有する
債権をもって相殺することを許されないとの趣旨を包含するものと解するのが
相当である。このことは、その債権が不法行為を原因としたものであっても
変りはない」
としています。


つまり、
労働者の不法行為を理由とする損害賠償債権との相殺の場合であっても、
使用者による一方的な相殺は賃金全額払の原則に違反することになります。

とういうことで、【 26−3−オ 】は誤りです。

 

賃金との相殺に関しては、ここに掲げた問題の判例とは異なる判例からの出題
もあり、かなり頻繁に出題されているので、しっかりと確認をしておきましょう。

 

 


平成30年−労基法問5−B「賠償予定の禁止」

今回は、平成30年−労基法問5−B「賠償予定の禁止」です。

 


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債務不履行によって使用者が損害を被った場合、現実に生じた損害について
賠償を請求する旨を労働契約の締結に当たり約定することは、労働基準法
第16条により禁止されている。

 


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「賠償予定の禁止」に関する問題です。

 

次の問題をみてください。

 


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【 23−2−C 】

 

使用者は、労働契約の締結において、労働契約の不履行について違約金を定める
ことはできないが、労働者が不法行為を犯して使用者に損害を被らせる事態に
備えて、一定金額の範囲内で損害賠償額の予定を定めることはできる。

 


【 10−2−C 】

 

運送会社がトラックの運転手を雇い入れる際、「故意又は重大な過失により会社
に損害を与えた場合、損害賠償を行わせることがある」旨の契約を締結すること
は、禁止されている。

 


【 12−2−A 】

 

使用者は、労働契約の不履行について違約金を定め又は損害賠償額を予定する
契約をしてはならないが、実際に労働者の債務不履行により被った損害の賠償
を請求することは禁止されていない。

 


【 5−4−E 】

 

使用者は、労働契約の不履行について損害賠償を請求することはできない。

 


【 20−1−B 】

 

使用者は、労働契約の不履行について、労働者に対し損害賠償を請求してはなら
ない。

 


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「賠償予定の禁止」に関する問題です。

 

労働基準法16条では、
「使用者は、労働契約の不履行について違約金を定め、又は損害賠償額を予定
する契約をしてはならない」
と規定しています。

 

【 23−2−C 】の「一定金額の範囲内で損害賠償額の予定を定める」という
のは、「損害賠償額を予定する契約」ですから、そのような定めをすることは
できません。誤りです。

 

【 10−2−C 】では、「損害賠償を行わせることがある」旨の契約を締結
することとあります。
【 30−5−B 】では、「現実に生じた損害について賠償を請求する」旨を
労働契約の締結に当たり約定することとあります。
これらは、いずれも「額」を定めているのではありません。
「賠償予定の禁止」の規定では、金額を予定することを禁止するのであって、
現実に生じた損害について賠償を請求することを禁止するものではありません。
そのため、これらの事項を労働契約に定めることは禁止されていないので、
誤りです。

 

次に【 12−2−A 】ですが、この問題にある
「労働者の債務不履行により被った損害の賠償を請求すること」、
これは、「損害賠償額を予定する契約」を締結したわけではなく、損害があったら
請求をするというだけですので、禁止されていません。正しいです。

 

「損害賠償額を予定する契約」をすると、実損額にかかわらず、その額を賠償し
なければならなくなってしまうので、そのような契約を禁止しています。
これに対して、現実に生じた損害に対して損害賠償請求をすること、これがダメ
だということですと、使用者サイドのほうに大きな負担を強いることになって
しまいかねないので、労働基準法では請求することを禁止していません。


ですので、【 5−4−E 】と【 20−1−B 】は、誤りです。


労働契約の不履行について、労働者に対し損害賠償を請求することはできるので。

何ができるのか、何が禁止されているのか、きちんと整理しておきましょう。

 


平成30年−労基法問4−イ「均等待遇」

今回は、平成30年−労基法問4−イ「均等待遇」です。

 


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労働基準法第3条にいう「賃金、労働時間その他の労働条件」について、解雇
の意思表示そのものは労働条件とはいえないため、労働協約や就業規則等で解雇
の理由が規定されていても、「労働条件」にはあたらない。

 


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「均等待遇」に関する問題です。

 

次の問題をみてください。

 


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【 28−1−ウ 】

 

労働基準法第3条は、労働者の国籍、信条又は社会的身分を理由として、労働
条件について差別することを禁じているが、これは雇入れ後における労働条件
についての制限であって、雇入れそのものを制限する規定ではないとするのが、
最高裁判所の判例である。

 


【 21−1−B 】

 

労働基準法第3条が禁止する労働条件についての差別的取扱いには、雇入れに
おける差別も含まれるとするのが最高裁判所の判例である。

 


【 9−2−D 】

 

労働基準法第3条では、信条による労働条件の差別的取扱いを禁止しているが、
企業における労働者の雇入れについては、特定の思想、信条を有する者をその
故をもって雇い入れることを拒んでも、直ちに違法とすることができない。

 


【 11−1−A 】

 

使用者は、労働者の国籍、信条又は社会的身分を理由として、賃金、労働時間
について差別的取扱いを行ってはならず、このことは解雇や安全衛生について
も同様である。

 


【 2−1−A 】

 

「労働条件」とは、賃金、労働時間はもちろんのこと、解雇、災害補償、安全
衛生、寄宿舎等に関する条件をすべて含む労働者の職場における一切の待遇をいう。

 


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「均等待遇」に関する問題です。

 

労働基準法3条では、
「使用者は、労働者の国籍、信条又は社会的身分を理由として、賃金、労働
時間その他の労働条件について、差別的取扱をしてはならない」
と規定しています。

 

ここに挙げた問題は、いずれも差別禁止の対象となる「労働条件」に含まれる
ものは何か?というのが論点です。

 

まず、【 21−1−B 】では、「雇入れ」を含むとしています。
労働基準法で保護する労働条件というのは、【 28−1−ウ 】にあるように、
雇い入れた後の労働条件ですから、法3条が禁止する労働条件についての
差別的取扱いには、雇入れにおける差別は含まれません。
ですので、【 21−1−B 】は誤り、【 28−1−ウ 】は正しいですです。

 

この点を、より具体的に出題したのが、【 9−2−D 】で、
「特定の思想、信条を有する者をその故をもって雇い入れることを拒んでも、
直ちに違法とすることができない」
とあります。
これは、そのとおりですね。
雇入れは、「均等待遇」で規定している労働条件には入らないので、「雇い入れる
ことを拒んでも」、つまり、差別的取扱いをしても、それだけで、直ちに違法と
することはできないことになります。

 

【 11−1−A 】と【 2−1−A 】では、いくつかの事項を列挙しています。
これらは「労働条件」に含まれます。
そして、「雇入れ」のような、余分な記述はありません。ですので、正しいです。

 

【 30−4−イ 】では、「解雇の意思表示」に関して「労働条件」にはあたらない
としています。
解雇の意思表示そのものは労働条件とはいえませんが、労働協約、就業規則等
で解雇の基準又は理由が規定されていれば、それは労働するに当たっての条件
として労働条件となるので、誤りです。

 

1つの事項だけを挙げて、それが労働条件となるか否かを問う問題があったり、
いくつかの労働条件を列挙するような問題もありますが、いくつかの労働条件
を列挙し、その中に、さりげなく「雇入れ」など労働条件とならない事項を
入れて、誤りにするなんて問題が出題されるってことがあるので、いくつも
列挙されているときは、そのような事項を見逃したりしないよう、注意しま
しょう。

 

 


平成30年−労基法問1−イ「労働時間」

今回は、平成30年−労基法問1−イ「労働時間」です。

 


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貨物自動車に運転手が二人乗り込んで交替で運転に当たる場合において、運転
しない者については、助手席において仮眠している間は労働時間としないこと
が認められている。

 


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「労働時間」に関する問題です。

 

次の問題をみてください。

 


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【 28−4−A 】

 

労働基準法第32条の労働時間とは、「労働者が使用者の指揮命令下に置かれて
いる時間をいい、右の労働時間に該当するか否かは、労働者の行為が使用者
の指揮命令下に置かれたものと評価することができるか否かにより客観的に
定まる」とするのが、最高裁判所の判例である。

 


【 20−4−A 】

 

労働基準法が規制対象とする労働時間とは、労働者が使用者の指揮命令下に
置かれている時間をいい、その具体的な判断においては、労働契約、就業規則、
労働協約等の定めに従い決定されるべきであるとするのが最高裁判所の判例で
ある。

 


【 14−4−A 】

 

労働基準法第32条の労働時間とは、労働者が使用者の指揮命令下に置かれて
いる時間をいい、この労働時間に該当するか否かは、労働者の行為が使用者の
指揮命令下に置かれたものと評価することができるか否かにより客観的に定まる
ものであって、労働契約、就業規則、労働協約等の定めのいかんにより決定され
るべきものではない。

 


【 22−4−A 】

 

ビルの巡回監視等の業務に従事する労働者の実作業に従事していない仮眠時間
についても、労働からの解放が保障されていない場合には労働準基法上の労働
時間に当たるとするのが最高裁判所の判例である。

 


【 19−5−B 】

 

労働基準法第32条の労働時間とは、労働者が使用者の指揮命令下に置かれて
いる時間をいい、実作業に従事していない仮眠時間が労働基準法上の労働時間
に該当するか否かは、労働者が実作業に従事していない仮眠時間において使用
者の指揮命令下に置かれていたものと評価することができるか否かにより客観
的に定まるものというべきであるとするのが最高裁判所の判例である。

 


【 26−5−D 】

 

労働基準法第32条にいう「労働」とは、一般的に、使用者の指揮監督のもと
にあることをいい、必ずしも現実に精神又は肉体を活動させていることを要件
とはしない。したがって、例えば、運転手が2名乗り込んで交替で運転に当たる
場合において運転しない者が助手席で休息し、又は仮眠をとっているときであっ
てもそれは「労働」であり、その状態にある時間は労働基準法上の労働時間である。

 


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「労働時間」に関する判例などからの出題です。

 

【 28−4−A 】、【 20−4−A 】、【 14−4−A 】、【 19−5−B 】では、
労働時間とは、
「労働者が使用者の指揮命令下に置かれている時間をいう」
としています。
この部分は、そのとおりです。

使用者の指揮命令下に置かれている時間が労働時間になります。

たとえば、就業規則に、始業時刻が9時、終業時刻が18時、12時から13時まで
休憩と規定されていた場合、その間の8時間だけが労働時間になる、とは限らない
ということです。

実際に、その時間を超えて、使用者の指揮命令下に置かれているのであれば、
その超えた時間も労働時間となります。

 

ですので、
「労働契約、就業規則、労働協約等の定めに従い決定されるべきであるとする」
とある【 20−4−A 】は、誤りです。

これに対して、
「労働契約、就業規則、労働協約等の定めのいかんにより決定されるべきもの
ではない」としている【 14−4−A 】、
「使用者の指揮命令下に置かれていたものと評価することができるか否かにより
客観的に定まる」としている【 28−4−A 】と【 19−5−B 】、
この3問は、いずれも正しいです。

 

そこで、
【 22−4−A 】ですが、
「労働からの解放が保障されていない」場合は、「労働時間に当たる」
としています。
「労働からの解放が保障されていない」というのは、使用者の指揮命令下に
置かれている状態ですので、やはり、労働時間となります。
ですので、【 22−4−A 】も正しくなります。

 

ちなみに、
仮眠時間って寝ている時間です。
寝ていても労働時間になるというと、違和感を持つ人もいるかもしれませんが・・・
仮眠室における待機と警報や電話等に対して直ちに相当の対応をすることを義務
づけられているような場合には、仮眠時間は全体として労働からの解放が保障
されているとはいえないので、労働時間に当たるとされています。

 

それと、【 26−5−D 】では、「労働」とはどういうものなのかを挙げつつ、
具体例を示していますが、この具体例は、【 30−1−イ 】でも出題しています。
で、【 26−5−D 】では「労働時間である」としているのに対して、
【 30−1−イ 】では「労働時間としないことが認められている」としています。
【 26−5−D 】が正しくて、【 30−1−イ 】は誤りです。

 

「労働」とは、一般的に、使用者の指揮監督のもとにあることをいい、必ずしも
現実に精神又は肉体を活動させていることを要件とはしていません。
ですので、休息中や仮眠中も、「労働」となり得るのです。

 

 


平成29年−労基法問6−D「賃金全額払」

今回は、平成29年−労基法問6−D「賃金全額払」です。

 


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賃金の過払を精算ないし調整するため、後に支払われるべき賃金から控除する
ことは、「その額が多額にわたるものではなく、しかもあらかじめ労働者にその
ことを予告している限り、過払のあつた時期と合理的に接着した時期において
されていなくても労働基準法24条1項の規定に違反するものではない。」とする
のが、最高裁判所の判例である。

 


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「賃金全額払」に関する問題です。

 

次の問題をみてください。

 

 

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【 18−2−B 】

 

最高裁判所の判例によると、労働基準法第24条第1項本文の定めるいわゆる
賃金全額払の原則の趣旨とするところは、使用者が一方的に賃金を控除すること
を禁止し、もって労働者に賃金の全額を確実に受領させ、労働者の経済生活を
脅かすことのないようにしてその保護を図ろうとするものというべきであるから、
使用者が労働者に対して有する債権をもって労働者の賃金債権と相殺することを
禁止する趣旨をも包含するものであるが、労働者がその自由な意思に基づき当該
相殺に同意した場合においては、当該同意が労働者の自由な意思に基づいてされた
ものであると認めるに足りる合理的な理由が客観的に存在するときは、当該同意
を得てした相殺は当該規定に違反するものとはいえないものと解するのが相当で
ある、とされている。

 


【 25−7−エ 】

 

いわゆる全額払の原則の趣旨は、使用者が一方的に賃金を控除することを禁止し、
もって労働者に賃金の全額を確実に受領させ、労働者の経済生活を脅かすこと
のないようにしてその保護を図ろうとするものというべきであるとするのが、
最高裁判所の判例である。

 


【 26−3−オ 】

 

労働基準法第24条第1項に定めるいわゆる「賃金全額払の原則」は、労働者の
賃金債権に対しては、使用者は、使用者が労働者に対して有する債権をもって
相殺することを許されないとの趣旨を包含するものと解するのが相当であるが、
その債権が当該労働者の故意又は過失による不法行為を原因としたものである
場合にはこの限りではない、とするのが最高裁判所の判例である。

 


【 27−4−B 】

 

過払いした賃金を精算ないし調整するため、後に支払わるべき賃金から控除する
ことは、その金額が少額である限り、労働者の経済生活の安定をおびやかすおそれ
がないため、労働基準法第24条第1項に違反するものではないとするのが、最高
裁判所の判例である。

 


【 12−4−C 】

 

最高裁判所の判例によると、適正な賃金の額を支払うための手段たる相殺は、労働
基準法第24条第1項ただし書によって除外される場合に当たらなくても、その行使
の時期、方法、金額等からみて労働者の経済生活の安定との関係上不当と認められ
ないものであれば同項の禁止するところではない。

 


【 21−選択 】

 

賃金の過払が生じたときに、使用者がこれを精算ないし調整するため、後に支払
われるべき賃金から控除することについて、「適正な賃金の額を支払うための手段
たる相殺は、〔…(略)…〕その行使の時期、方法、金額等からみて労働者の
( B )との関係上不当と認められないものであれば、同項(労働基準法第24条
第1項)の禁止するところではないと解するのが相当である」とするのが最高裁判
所の判例である。

 

 

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いずれも「賃金全額払」に関する最高裁判所の判例からの出題です。

 

で、【 18−2−B 】【 25−7−エ 】【 26−3−オ 】の3問の判例は、
使用者が一方的に賃金を控除することは禁止されており、労働者に対して有する
債権と労働者の賃金債権とを使用者側が一方的に相殺することは認めないという
ことをいっています。

 

ただ、相殺について例外もあり、【 18−2−B 】にあるように、
「労働者がその自由な意思に基づき当該相殺に同意した場合」には可能となります。

 

ですので、【 18−2−B 】と【 25−7−エ 】は正しいです。

 

そこで、【 26−3−オ 】で、「この限りでない」と相殺が許される記述があります。
【 18−2−B 】の場合とはまったく異なる場合になりますが、この場合は、
相殺は認められません。

 

最高裁判所の判例では、
「労働者の賃金債権に対しては、使用者は、使用者が労働者に対して有する債権を
もって相殺することを許されないとの趣旨を包含するものと解するのが相当である。
このことは、その債権が不法行為を原因としたものであっても変りはない」
としています。


つまり、労働者の不法行為を理由とする損害賠償債権との相殺の場合であっても、
使用者による一方的な相殺は賃金全額払の原則に違反することになります。

 

とういうことで、【 26−3−オ 】は誤りです。

 

【 29−6−D 】【 27−4−B 】【 12−4−C 】【 21−選択 】は、異なる判例
からの出題です。

 

これらの判例では、使用者側の一方的な相殺は認めないけど、例外もあるという
ことをいっていて、【 12−4−C 】は正しいですが、
【 29−6−D 】と【 27−4−B 】は誤りです。

 

「過払いした賃金を精算ないし調整するため、後に支払わるべき賃金から控除
すること」、これは、適正な賃金の額を支払うための手段たる相殺のことであり、
【 12−4−C 】にあるように、その行使の時期、方法、金額等からみて労働者
の経済生活の安定との関係上不当と認められないものであれば全額払の原則に
違反しません。


ですので、
「過払のあった時期と賃金の清算調整の実を失わない程度に合理的に接着した時期
においてされる」ものであれば、労働基準法24条1項の規定に違反しませんが、
「合理的に接着した時期においてされていなくても」というのでは違反となります。
また、「少額である」ことのみをもって相殺が認められるわけではありません。

 


【 21−選択 】のBには、「経済生活の安定」が入ります。
この言葉は、これらの判例のキーワードといえるでしょう。

 


最近は、択一式、選択式、いずれについても判例が頻出です。
ですので、過去に出題された判例は確実に押さえておきましょう。
1度出題されたもの、繰り返し出題されることが多いですから。

 

 


平成29年−労基法問6−C「端数処理」

今回は、平成29年−労基法問6−C「端数処理」です。

 

 

 

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1か月の賃金支払額(賃金の一部を控除して支払う場合には控除した額。)に

100円未満の端数が生じた場合、50円未満の端数を切り捨て、それ以上を100

に切り上げて支払う事務処理方法は、労働基準法第24条違反としては取り扱わ

ないこととされている。

 

 

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「端数処理」に関する問題です。

 

次の問題をみてください。

 

 

 

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24−1−A 】

 

1カ月の賃金支払額(賃金の一部を控除して支払う場合には、控除後の額)に

生じた千円未満の端数を翌月の賃金支払日に繰り越して支払うことは、労働基準法

24条違反としては取り扱わないこととされている。

 

 

18−5−A 】

 

1カ月の賃金支払額(賃金の一部を控除して支払う場合には控除した額)に生じた

千円未満の端数を翌月の賃金支払日に繰り越して支払うことは、賃金支払の便宜上

の取扱いと認められるから、労働基準法第24条違反としては取り扱わないことと

されている。

 

 

10−4−C 】

 

1時間当たりの割増賃金の額を法定の割増賃金率に従って計算したときに、1円

未満の端数が生じた場合、当該端数について切り捨てたとしても、労働基準法

違反としては取り扱わないものとされている。

 

 

15−3−B 】

 

1カ月の賃金支払額(賃金の一部を控除して支払う場合には、控除した額)に

100円未満の端数が生じた場合、50円未満の端数を切り捨て、それ以上を100

に切り上げて支払うことは、労働基準法第24条違反としては取り扱わないことと

されている。

 

 

28−3−C 】

 

1カ月における時間外労働の時間数の合計に1時間未満の端数がある場合に、30

未満の端数を切り捨て、それ以上を1時間に切り上げる事務処理方法は、労働基準法

24条及び第37条違反としては取り扱わないこととされている。

 

 

12−4−D 】

 

割増賃金の計算の便宜上、1カ月における時間外労働、休日労働及び深夜労働の

各時間数の合計に1時間未満の端数がある場合は、30分未満の端数を切り捨て、

それ以上を1時間に切り上げる措置は法違反として取り扱わないこととされている。

 

 

19−3−E 】

 

割増賃金の計算の便宜上、1日における時間外労働、休日労働及び深夜労働の各

時間数に1時間未満の端数がある場合は、1日ごとに、30分未満の端数を切り捨て、

30分以上の端数を1時間に切り上げて計算する措置は、法違反として取り扱わない

こととされている。

 

 

25−3−B 】

 

1日及び1カ月における時間外労働、休日労働及び深夜業の各々の時間数の合計

に1時間未満の端数がある場合に、30分未満の端数を切り捨て、それ以上を

1時間に切り上げること、1時間当たりの賃金額及び割増賃金額に円未満の端数

が生じた場合に、50銭未満の端数を切り捨て、それ以上を1円に切り上げること

並びに1カ月における時間外労働、休日労働及び深夜業の各々の割増賃金の総額

に1円未満の端数が生じた場合に、50銭未満の端数を切り捨て、それ以上を1円

に切り上げることは、いずれも労働基準法第24条及び第37条違反としては取り

扱わないこととされている。

 

 

☆☆======================================================☆☆

 

 

「賃金全額払の例外」の端数処理に関する問題です。

この端数処理に関する規定は、金額に関するもの、時間に関するもの・・・

といくつかありますが、ぽつぽつと出題されていますね。

 

これら端数処理については、常に労働者の不利となるようなものは認めない

けれど、必ずしもそうではないものは、事務簡素化を図る趣旨から認められて

います。

 

そこで、

 

24−1−A 】と【 18−5−A 】については、かなりの高額を翌月に繰り

越すってものではなく、細かい額、紙幣ではなく、硬貨で払わなければならない額、

これを翌月に支払う程度ですから、労働基準法違反にはなりません。正しいです。

 

10−4−C 】は、常に切り捨てるということなので、労働者に不利になります。

ですから、このような扱いは認められません。誤りです。

ちなみに、50銭未満は切り捨て、50銭以上は1円に切り上げるという端数処理は、

認められています。

 

15−3−B 】、これは正しいです。

それぞれ四捨五入のような扱いというのは、認められるんですよね。

単に切り捨てるというのはダメです。

29−6−C 】も同じ端数処理に関する内容ですから、正しいです。

 

 

28−3−C 】と【 12−4−D 】も、常に労働者が不利となるものではない

ので、事務簡素化を目的としたものと認められ、法違反として取り扱われません。

ですので、正しいですね。

 

で、【 28−3−C 】と【 12−4−D 】は1カ月分について、端数処理ができる

としています。

これに対して、【 19−3−E 】は1日ごとに端数処理ができるとしています。

25−3−B 】についても、そのような内容が含まれています。

 

この時間の端数処理、1日単位では認められていません。

これを認めると、労働者にとって極端に不利益になることがあります。

たとえば、1カ月の時間外労働の時間数が40時間25分だったら、この25分が切捨て

になりますよね。

これに対して、ある日の労働時間が8時間20分だったとします。

この20分の切捨てを認めてしまうと・・・

もし、21日分なら、合計で7時間です。

これだけの時間を合法的にカットできるなんてことですと、労働者にとっては、

たまったもんじゃありません。

ですから、「1日単位」での端数処理は認められないのです。

 

ということで、【 19−3−E 】と【 25−3−B 】は誤りです。

 

とにかく、単位に注意です。

「1カ月」の時間、金額か、「1時間」の金額か、1円単位か、100円単位か、

1,000円単位か・・・

どの規定も、再び出題される可能性があるので、きちんと確認しておきましょう。

 


平成29年−労基法問5−エ「公民権行使の保障」

今回は、平成29年−労基法問5−エ「公民権行使の保障」です。

 


☆☆======================================================☆☆

 


労働者(従業員)が「公職に就任することが会社業務の逐行を著しく阻害する虞れの
ある場合においても、普通解雇に附するは格別、同条項〔当該会社の就業規則に
おける従業員が会社の承認を得ないで公職に就任したときは懲戒解雇する旨の条項〕
を適用して従業員を懲戒解雇に附することは、許されないものといわなければなら
ない。」とするのが、最高裁判所の判例である。

 


☆☆======================================================☆☆

 


「公民権行使の保障」に関する問題です。

 

次の問題をみてください。

 


☆☆======================================================☆☆

 


【 23−1−C 】

 

公職の就任を使用者の承認にかからしめ、その承認を得ずして公職に就任した者
を懲戒解雇に付する旨の就業規則条項は、公民権行使の保障を定めた労働基準法
第7条の趣旨に反し、無効のものと解すべきであるとするのが最高裁判所の判例
である。

 


【 16−1−D 】

 

公職に就任することが会社業務の遂行を著しく阻害するおそれのある場合においては、
公職の就任を使用者の承認にかからしめ、その承認を得ずして公職に就任した者を
懲戒解雇に付する旨の就業規則の条項を適用して従業員を懲戒解雇に付することも
許されるとするのが最高裁の判例である。

 


【 9−2−B 】

 

「市議会議員をはじめとする公職に就任しようとするときは、会社の承認を受け
なければならず、これに反して承認を得ずに公職に就任した者は懲戒解雇に付する」
旨の就業規則の規定は、労働基準法第7条の趣旨に反し、無効である。

 


☆☆======================================================☆☆

 


これらは「公民権行使の保障」に関する最高裁判所の判例からの出題です。

労働基準法、選択式も含めて、判例がかなり出題されています。


しかも、1度出題された判例から繰り返し出題されている、っていうものが
いくつもあります。

 

で、この「公民権行使の保障」に関する判例、ご覧のとおり何度も出題されています。
いずれも択一式からの出題ですが。

 

労働基準法7条で、
「使用者は、労働者が労働時間中に、選挙権その他公民としての権利を行使し、
又は公の職務を執行するために必要な時間を請求した場合においては、拒んでは
ならない。ただし、権利の行使又は公の職務の執行に妨げがない限り、請求された
時刻を変更することができる」
と規定しています。

 

この規定は、労働時間中の公民権行使及び公の職務の執行を保障したものです。
ですので、公職の就任を使用者の承認によること、すなわち、承認なくして公職に
就任した者を一種の制裁罰である懲戒解雇にするなんていうのは、この規定の趣旨
から考えて、認めるわけにはいきません。

 

ということで、そのような条項は無効となり、その条項を適用して従業員を懲戒解雇
に付することは許されません。

 

【 16−1−D 】は誤りで、そのほかの3問は正しいです。

 

この判例、今後も、繰り返し出題される可能性、高いですから、しっかりと確認
しておきましょう。

 

 

 


平成29年−労基法問2−エ「労働者」

今回は、平成29年−労基法問2−エ「労働者」です。

 


☆☆======================================================☆☆

 


株式会社の取締役であっても業務執行権又は代表権を持たない者は、工場長、
部長等の職にあって賃金を受ける場合には、その限りにおいて労働基準法第9条
に規定する労働者として労働基準法の適用を受ける。

 


☆☆======================================================☆☆

 


「労働者」に関する問題です。

 

次の問題をみてください。

 


☆☆======================================================☆☆

 


【 28−労災1−B 】

 

法人のいわゆる重役で業務執行権又は代表権を持たない者が、工場長、部長の職
にあって賃金を受ける場合は、その限りにおいて労災保険法が適用される。

 


【 19−労基1−B 】

 

労働基準法でいう「労働者」とは、職業の種類を問わず、事業又は事務所に使用
される者で賃金を支払われる者をいい、法人のいわゆる重役で業務執行権又は
代表権を持たない者が、工場長、部長の職にあって賃金を受ける場合は、その
限りにおいて同法第9条に規定する労働者である。

 


【 13−労基1−C 】

 

労働基準法でいう「労働者」とは、職業の種類を問わず事業又は事務所に使用
される者で賃金を支払われる者をいい、株式会社の取締役である者は労働者に
該当することはない。

 


【 17−雇保1−A 】

 

株式会社の取締役は、同時に会社の従業員としての身分を有している場合で
あっても、役員報酬を支払われている限り委任関係とみなされ、被保険者と
なることはない。

 


☆☆======================================================☆☆

 


労働基準法の「労働者」とは、職業の種類を問わず、事業に使用される者で、
賃金を支払われる者です。


で、労災保険は、労働基準法の災害補償を保険制度化したものですから、その
適用を受ける労働者の範囲は、労働基準法と同じです。


つまり、労働基準法の労働者であれば、労災保険法が適用されるということです。

 

そこで、
法人の代表者等で、事業主体との関係において使用従属の関係に立たないものに
ついては、使用されるものではありませんから、労働者とはなりません。
これに対して、重役等で、業務執行権又は代表権を持たず、工場長や部長等の職
にあって賃金を受ける者は、その限りにおいて、労働基準法の「労働者」に該当
します。

 

ですので、【 29−労基2−エ 】【 28−労災1−B 】【 19−労基1−B 】は
正しいです。

 

【 13−労基1−C 】では
「株式会社の取締役である者は労働者に該当することはない」
としています。前述のとおり、労働者に該当することがあるので、誤りです。

 

それと、雇用保険でも、基本的な考え方は同じです。
従業員としての身分を有しており、報酬支払等の面から労働者的性格が強い者
であって、雇用関係があると認められる者は、雇用保険法が適用されます。
つまり、被保険者となります。
ですので、【 17−雇保1−A 】は誤りです。

 

ということで、取締役が労働者として適用されるかどうかという点については、
横断的に押さえておきましょう。

 


平成29年−労基法問5−ア「均等待遇」

今回は、平成29年−労基法問5−ア「均等待遇」です。

 


☆☆======================================================☆☆

 


労働基準法第3条は、使用者は、労働者の国籍、信条、性別又は社会的身分を理由
として、労働条件について差別的取扱をすることを禁じている。

 


☆☆======================================================☆☆

 


「均等待遇」に関する問題です。

 

次の問題をみてください。

 


☆☆======================================================☆☆

 


【 25−5−D 】

 

労働基準法第3条は、すべての労働条件について差別待遇を禁止しているが、
いかなる理由に基づくものもすべてこれを禁止しているわけではなく、同条で
限定的に列挙している国籍、信条又は社会的身分を理由とする場合のみを禁じて
いる。

 


【 23−1−A 】

 

労働基準法第3条は、法の下の平等を定めた日本国憲法第14条と同じ事由で、
人種、信条、性別、社会的身分又は門地を理由とした労働条件の差別的取扱を
禁止している。

 


【 19−1−E 】

 

均等待遇を定めた労働基準法第3条では、労働者の国籍、信条、性別又は社会的
身分を理由として賃金、労働時間その他の労働条件について差別的取扱いをする
ことは禁止されている。

 


【 14−1−A 】

 

均等待遇を定めた労働基準法第3条では、労働者の国籍、信条又は社会的身分を
理由として賃金、労働時間その他の労働条件について差別的取扱をすることは
禁止されているが、性別を理由とする労働条件についての差別的取扱は禁止され
ていない。

 

 

【 61−記述 】

 

使用者は、労働者の( B )、信条又は社会的身分を理由として、賃金、
労働時間その他の( C )について、差別的取扱いをしてはならない。

 

 

☆☆======================================================☆☆

 

 

「均等待遇」に関する問題です。

 

労働基準法3条では、
「使用者は、労働者の国籍、信条又は社会的身分を理由として、賃金、労働時間
その他の労働条件について、差別的取扱をしてはならない」
と規定しています。

 

で、ここで挙げた問題は、どのようなことを理由とした差別が禁止なのかを論点
としたものです。


差別を禁止しているのは、「国籍、信条又は社会的身分」だけですね。
労働基準法の制定当時、これらについての差別が多々あったので、
この3つを掲げています。


そこで、
【 25−5−D 】では、「国籍、信条又は社会的身分を理由とする場合のみ」
としていますが、これらに限定されているので、正しいです。

 

【 23−1−A 】では、「人種、性別又は門地」という記述が入っています。
これらについては、対象ではありませんから、誤りです。
それと、「国籍」が入っていないという点でも誤りです。

 

【 19−1−E 】と【 29−5−ア 】には、「性別」が入っているので、
やはり誤りです。

 

【 14−1−A 】は、
「性別を理由とする労働条件についての差別的取扱は禁止されていない」
とありますが、そのとおりなので、正しいです。

 

【 61−記述 】の答えは、
B:国籍 C:労働条件
です。

 

ちなみに、職業安定法において、
「何人も、人種、国籍、信条、性別、社会的身分、門地、従前の職業、労働組合の
組合員であること等を理由として、職業紹介、職業指導等について、差別的取扱を
受けることがない」
という規定がありますが、これと混同しないようにしましょう。


それと、「均等待遇」は、この論点のほか、
差別禁止の対象となる「労働条件」に含まれるものは何か?というのを論点に
してくることもあるので、その点もしっかりと確認しておきましょう。

 

 


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