平成28年−徴収法〔雇保〕問10−エ「書類の保存期間」

今回は、平成28年−徴収法〔雇保〕問10−エ「書類の保存期間」です。

 


☆☆======================================================☆☆

 


事業主若しくは事業主であった者又は労働保険事務組合若しくは労働保険事務
組合であった団体は、労働保険徴収法又は労働保険徴収法施行規則の規定に
よる書類をその完結の日から3年間(雇用保険被保険者関係届出事務等処理簿
にあっては、4年間)保存しなければならない。

 


☆☆======================================================☆☆

 


「書類の保存期間」に関する問題です。

次の問題をみてください。

 

 


☆☆======================================================☆☆


【 23−雇保10−D 】

 

事業主若しくは事業主であった者又は労働保険事務組合若しくは労働保険事務
組合であった団体は、労働保険徴収法又は労働保険徴収法施行規則による書類
を、その完結の日から5年間保存しなければならない。

 


【 19−労災10−C 】

 

事業主若しくは事業主であった者又は労働保険事務組合若しくは労働保険事務
組合であった団体は、労働保険徴収法又は労働保険徴収法施行規則による書類
を、その完結の日から1年間保存しなければならない。

 


【 12−雇保8−E 】

 

労働保険事務組合は、雇用保険被保険者関係届出事務等処理簿を事務所に備え
付け、当該処理簿をその完結の日から4年間保存しなければならない。

 


【 11−雇保10−E 】

 

事業主は、保険料申告書の事業主控を2年間保存しなければならない。

 

 

 

☆☆======================================================☆☆


「書類の保存期間」に関する問題です。

 

事業主や労働保険事務組合などには、書類を保存しておく義務が課されています。
その期間を論点にした問題です。


労働基準法など取締り系の法律は、書類の保存期間については、
「3年間」としています。
徴収法も、基本的には同じです。

 

ですので、
「5年間」としている【 23−雇保10−D 】
「1年間」としている【 19−労災10−C 】
「2年間」としている【 11−雇保10−E 】
は、誤りです。

 

原則は、「3年間」ですが、1つ例外があります。
「雇用保険被保険者関係届出事務等処理簿」については、「4年間」です。

雇用保険法で被保険者に関する書類については、4年間保管することを義務づけ
ているので、徴収法でも、これにあわせています。
算定対象期間が最長4年まで延長されるので、4年前までさかのぼって、確認を
する必要が生じるってことがありますから、「4年間」の保管を義務づけています。

 

ということで、
【 28−雇保10−エ 】と【 12−雇保8−E 】は正しいです。

 

書類の保存期間、単純に期間を置き換えて誤りにする出題、何度もあります。
他の法律でもあります。
で、徴収法の場合、雇用保険法の規定との勘違いに注意しましょう。

 

 

 


平成28年−徴収法〔労災〕問10−ウ「メリット収支率の算定」

今回は、平成28年−徴収法〔労災〕問10−ウ「メリット収支率の算定」です。

 


☆☆======================================================☆☆

 


メリット収支率を算定する基礎となる保険給付の額には、第3種特別加入者に
係る保険給付の額は含まれない。

 

 


☆☆======================================================☆☆


「メリット収支率の算定」に関する問題です。

次の問題をみてください。

 


☆☆======================================================☆☆

 

 

【 14−労災10−E 】

 

メリット収支率を算定する基礎となる保険給付の額には、特別加入している海外
派遣者に係る保険給付の額は含まれない。
 

 

【 18−労災10−D 】

 

メリット収支率を算定する基礎となる保険給付の額には、特別加入している海外
派遣者に係る保険給付の額は、含まれない。
 

 

【 22−労災10−A 】

 

メリット収支率の算定に当たっては、特別加入の承認を受けた海外派遣者に係る
保険給付及び特別支給金の額は、その算定基礎となる保険給付の額には含まれない。

 

 

☆☆======================================================☆☆

 


メリット制というのは、労働災害が多発し、多くの保険給付が行われるなら保険料
を高くし(保険料率を引き上げる)、事故が少なく、保険給付が少ないなら保険料を
安くする(保険料率を引き下げる)という仕組みです。
すなわち、事業主が災害防止努力をすることにより災害を減らせば、保険料が安く
なるというものです。

 

そのため、
メリット収支率の算定は、業務災害に係る保険給付の額を基礎とします。
さらに、業務災害に係る特別支給金の額も基礎とします。
労災保険の保険料には、特別支給金に要する費用も含まれているのですから。

 

ただ、業務災害に関するものであればすべて計算の基礎に含めるのかといえば、
そうではありません。

 

● 第3種特別加入者に係る保険給付の額及び特別支給金の額
● 特定疾病に係る保険給付の額及び特別支給金の額
● 障害補償年金差額一時金、遺族補償一時金(遺族補償年金の失権後に支給
されるもの)に係る保険給付の額及び特別支給金の額
は含めません。

 

前述の問題は、すべて特別加入している海外派遣者(第3種特別加入者)に係る
保険給付の額等に関するものです。

第3種特別加入者は、海外で働いているため、国内の事業主の労働災害防止努力
が及びません。
そのため、その保険給付の額は、メリット収支率を算定する基礎となる保険給付
の額には含めないようにしています。


ということで、すべて正しいです。

 

メリット収支率の算定に含まれるもの、含まれないもの、
この点は、何度も論点にされているので、しっかりと整理しておきましょう。

 

 

 

 


平成28年−徴収法〔雇保〕問9−D「印紙保険料に係る追徴金の徴収」

今回は、平成28年−徴収法〔雇保〕問9−D「印紙保険料に係る追徴金の徴収」
です。

 


☆☆======================================================☆☆

 

 

事業主は、正当な理由がないと認められるにもかかわらず、印紙保険料の納付を
怠ったときは、認定決定された印紙保険料の額(その額に1000円未満の端数が
あるときは、その端数は、切り捨てる)の100分の10に相当する追徴金を徴収
される。

 


☆☆======================================================☆☆

 

 

「印紙保険料に係る追徴金の徴収」に関する問題です。

 

次の問題をみてください。

 


☆☆======================================================☆☆

 

 

【 22−雇保10−C 】

 

事業主が正当な理由なく印紙保険料の納付を怠ったときは、所轄都道府県労働局
歳入徴収官は、その納付すべき印紙保険料の額を決定し、これを事業主に通知
するとともに、所定の額の追徴金を徴収する。ただし、納付を怠った印紙保険料
の額が1,000円未満であるときは、この限りでない。
 

 

【 19−雇保10−C 】

 

事業主が、正当な理由がないと認められるにもかかわらず、印紙保険料の納付
を怠った場合において、追徴金の額を算定するに当たっては、政府によって決定
された印紙保険料の額(その額に100円未満の端数があるときは、その端数は
切り捨てる)に100分の25を乗ずることとされている。
 

 

【 26−雇保10−D 】

 

事業主が、印紙保険料の納付を怠ったことについて正当な理由がないと認めら
れる場合には、所轄都道府県労働局歳入徴収官は調査を行い、印紙保険料の額
を決定し、これを事業主に通知することとされているが、当該事業主は、当該
決定された印紙保険料の額(その額に1,000円未満の端数があるときは、その
端数は切り捨てる)に100分の10を乗じて得た額の追徴金を納付しなければ
ならない。

 


【 12−雇保9−D 】

 

事業主は、正当な理由なく印紙保険料の納付を怠ったときは、その額が1,000円
未満である場合を除き、納付すべき印紙保険料の額の100分の10に相当する額
の追徴金を追徴される。

 


☆☆======================================================☆☆

 


印紙保険料の納付を怠った場合、追徴金が徴収されることがあります。
それに関連する問題ですが、
まず、追徴金の額を計算する場合、認定決定の規定により決定された印紙保険料
の額に1,000円未満の端数があるときは、その端数は、切り捨てて計算します。


計算の基礎となる額に細かい額があると、計算結果、さらに細かくなってしまい
ますので。

 

この点について、【 19−雇保10−C 】では、「100円未満の端数があるときは、
その端数は切り捨てる」としています。誤りですね。

 

そこで、納付を怠った印紙保険料の額が1,000円未満であるときですが、この
端数処理の規定とのバランスを取る必要があります。


たとえば、納付を怠った額が17,600円なら、1,000円未満の端数の600円を切り
捨てます。
納付を怠った印紙保険料の額が960円なら、これも1,000円未満ですが、この額
を基礎にして追徴金を算定したら、1,000円未満が切り捨てられる場合と算定の
基礎となってしまう場合があり、不公平ですよね。
ですので、納付を怠った印紙保険料の額が1,000円未満のときは追徴金を徴収
しないようにしています。

 

【 22−雇保10−C 】は、正しいです。

 

それと、【 28−雇保9−D 】【 26−雇保10−D 】【 12−雇保9−D 】の3問
ですが、こちらは、「1,000円未満の端数・・・切り捨てる」「1,000円未満である
場合を除き」とある点は正しいです。


ただ、追徴金を計算する際の率、これが、「100分の10」となっています。
「100分の25」ですよね。なので、誤りです。

「100分の10」は、確定保険料に係る追徴金の計算に用いる率です。

印紙保険料の納付を怠ることは、罰則の適用があることとあわせ、他の労働保険
料の場合よりも違法性ないし懲罰性が大きいことから、計算に用いる割合が高く
なっています。

 

ということで、
端数処理の額、計算に用いる率、どちらも論点にされることがあるので、
どちらかだけに目が行き過ぎて、1つを見逃してしまうなんてことがないよう
にしましょう。

 

 

 

 


平成28年−雇保法問4−A「再離職時の基本手当の支給」

今回は、平成28年−雇保法問4−A「再離職時の基本手当の支給」です。

 


☆☆======================================================☆☆

 

 

受給資格者が、受給期間内に再就職して再び離職した場合に、当該再離職に
よって新たな受給資格を取得したときは、前の受給資格に係る受給期間内で
あれば、前の受給資格に基づく基本手当の残日数分を受給することができる。

 


☆☆======================================================☆☆

 

 

「再離職時の基本手当の支給」に関する問題です。

 

次の問題をみてください。

 


☆☆======================================================☆☆

 

 

【 24−3−B 】

 

受給資格者がその受給期間内に再就職して再び離職した場合で、当該再就職
によって特例受給資格を取得したときは、前の受給資格に係る受給期間内で
あれば、その受給資格に基づく基本手当の残日数分を受給することができる。

 


【 21−3−D 】

 

受給資格者がその受給期間内に再就職して再び離職した場合に、当該再離職
によって高年齢受給資格を取得したときは、前の受給資格に係る受給期間内
であっても、その受給資格に係る基本手当の残日数分を受給することはでき
ない。

 


【 10−4−A[改題]】

 

受給資格者(就職困難者及び特定受給資格者を除く)が、受給期間内に就職
し、新たに受給資格を得た後に離職したときは、前の受給期間は消滅し、原則
としてその離職の日の翌日から1年間が新たな受給期間となる。

 


☆☆======================================================☆☆

 


受給資格者が受給期間内に再就職し、再び離職した場合の取扱いに関する問題
です。

 

受給資格者が受給期間内に再就職し、再び離職した場合に新たな受給資格を取得
しないのであれば、従前の受給資格に基づいた基本手当の支給を受けることが
できます。

 


もし、再離職時に、従前の受給資格に基づいた基本手当の支給を受けることが
できないとしたら、早期の再就職を避ける受給資格者が出てくることもあり、
また、なんらの給付が行われないとなると、保護に欠ける部分があります。

 

ですので、
基本手当のもらい残しがあれば、それを支給するようにしています。

 

これに対して、新たな受給資格を取得したとき、
従前の受給資格に基づくものと新たな資格に基づくものの両方を受けることが
できるとなると、二重の保障になってしまいます。

 

そのため、従前の受給資格に基づいた基本手当の支給を受けることができない
ようにしています。

 

また、受給資格を取得したときでなく、特例受給資格や高年齢受給資格を取得
したときも同様に扱うようにしています。

 

ということで、
【 28−4−A 】と【 24−3−B 】は誤りで、
【 21−3−D 】は、「残日数分を受給することはできない」とあるので、
正しいです。

 

それと、【 10−4−A[改題]】については、
ちょっと表現が違っていて、「前の受給期間は消滅」としていますが、
これは、従前の受給資格に基づく基本手当の支給を受けることができない
という意味になるので、正しいです。

 

このように、条文とは異なる言い回しで出題されるということもあるので、
そのような場合でも、正確に判断することができるようにしておきましょう。

 

 

 


平成28年−雇保法問2−ウ「傷病手当」

今回は、平成28年−雇保法問2−ウ「傷病手当」です。

 


☆☆======================================================☆☆

 


広域延長給付に係る基本手当を受給中の受給資格者が疾病又は負傷のために公共
職業安定所に出頭することができない場合、傷病手当が支給される。

 


☆☆======================================================☆☆

 


「傷病手当」に関する問題です。

 

次の問題をみてください。

 


☆☆======================================================☆☆

 


【 24−4−ウ 】

 

広域延長給付に係る基本手当を受給中の受給資格者については、傷病手当が支給
されることはない。

 


【 4−4−A 】

 

雇用保険法の規定による延長給付に係る基本手当を受給中の受給資格者について
も、傷病手当は支給される。

 


☆☆======================================================☆☆

 


傷病手当は、受給資格者が、離職後公共職業安定所に出頭し、求職の申込みをした
後において、疾病又は負傷のために職業に就くことができない場合に、基本手当の
代わりに支給するものです。

 

ですので、その支給は、基本手当の所定給付日数が限度になります。


たとえば、すでに基本手当の支給を受けていれば、
所定給付日数から、すでに基本手当を支給した日数を差し引いた日数が限度となり
ます。

 

そこで、基本手当には、延長給付という仕組みがありますが、傷病手当については
そのような仕組みはありません。

 

そのため、受給資格者が所定給付日数分の基本手当の支給を受け終わって
しまい、その後、延長給付を受けている場合に、疾病又は負傷のために職業に
就くことができなくなっても、傷病手当は支給されません。

 

すなわち、本来の所定給付日数を超えた支給は行われないので、延長給付に係る
基本手当を受給中の受給資格者については、傷病手当は支給されません。

 

ということで、
【 24−4−ウ 】は正しいですが、
【 28−2−ウ 】と【 4−4−A 】は「支給される」とあるので、誤りです。

 

傷病手当については、基本手当に準じた扱いをする場合もありますが、
異なる扱いとなる場合もあります。

この点は、論点にされやすいので、違いをしっかりと確認しておきましょう。

 

 

 


平成28年−雇保法問1−A「転勤届」

今回は、平成28年−雇保法問1−A「転勤届」です。

 


☆☆======================================================☆☆

 


事業主は、その雇用する被保険者を当該事業主の一の事業所から他の事業所に
転勤させたときは、当該事実のあった日の翌日から起算して10日以内に雇用
保険被保険者転勤届を転勤前の事業所の所在地を管轄する公共職業安定所の長
に提出しなければならない。

 


☆☆======================================================☆☆

 


「転勤届」に関する問題です。

 

次の問題をみてください。

 


☆☆======================================================☆☆

 


【 20−1−D 】

 

雇用保険被保険者転勤届は、当該事実のあった日の翌日から起算して10日以内に、
その対象となる被保険者の転勤後の事業所の所在地を管轄する公共職業安定所の
長に提出しなければならない。

 


【 5−2−B[改題]】

 

事業主は、その雇用する被保険者を当該事業主の一の事業所から他の事業所に転勤
させたときは、その事実のあった日の翌日から起算して10日以内に、転勤前の事業
所の所在地を管轄する公共職業安定所長に対し、雇用保険被保険者転勤届を提出し
なければならない。

 


【 13−2−C 】

 

事業主が雇用する被保険者を他の事業所に転勤させた場合、その事実のあった日の
翌日から起算して10日以内に、転勤後の事業所の所在地を管轄する公共職業安定所
の長に、雇用保険被保険者転勤届を提出しなければならない。

 


☆☆======================================================☆☆

 


雇用保険法の問題といえば、
基本手当の出題頻度が高いのは、誰もが知っていることで・・・ただ、被保険者
や届出関係もかなり出題頻度が高いです。

 

で、届出については、いろいろなものがあり、たとえば、資格取得届や資格喪失届
があります。
これらの届出は、たびたび出題されていますが、転勤届に関しては、これらより
頻繁に出題されています。

 

そこで、出題の多くは、「どこに提出するのか」が、論点になっています。

 

元々、転勤届は、転勤前、転勤後、どちらの所轄公共職業安定所長にも提出しな
ければならなかったのが、転勤後だけでよくなったということもあり、その改正が
あった後も提出先が論点になっています。

 

【 28−1−A 】と【 5−2−B[改題]】では、
「転勤前の事業所の所在地を管轄する公共職業安定所長」
としているので、誤りです。

 

それともう1つ、どの問題にも提出期限の記述があり、
「いつまでに」も論点されます。

 

ですから、まず、押さえるべき点は、この2つで、
10日以内に
転勤後の所轄公共職業安定所長に
ということですね。

 

【 20−1−D 】と【 13−2−C 】は、どちらの論点も正しいです。

ということで、これらの論点は、しっかりと押さえておきましょう。

 

 

 


平成28年−労災法問5−オ「通勤における逸脱・中断」

今回は、平成28年−労災法問5−オ「通勤における逸脱・中断」です。

 


☆☆======================================================☆☆

 

 

労災保険法第7条に規定する通勤の途中で合理的経路を逸脱した場合でも、日常
生活上必要な行為であって厚生労働省令で定めるものをやむを得ない事由により
行うための最小限度のものである場合は、当該逸脱の間も含め同条の通勤とする。

 

 

☆☆======================================================☆☆

 

 

「業務上の疾病」に関する問題です。

次の問題をみてください。

 

 

☆☆======================================================☆☆

 

 

【 18−1−D 】

 

通勤としての移動の経路を逸脱し、又は移動を中断した場合における逸脱又は
中断の間及びその後の移動は、原則として通勤に該当しない。

 


【 23−4−A 】

 

労災保険法第7条に規定する通勤の途中で合理的経路を逸脱した場合でも、日常
生活上必要な行為であって厚生労働省令で定めるものをやむを得ない事由により
行うための最小限度のものである場合は、当該逸脱の間も含め同条の通勤とする。

 


【 11−1−A 】

 

労働者が、就業に関し、自宅と就業の場所との間を往復するに際し、通勤に必要
な合理的な経路を逸脱した場合であっても、日常生活上必要な行為を行うために
やむを得ない理由があれば、当該逸脱の間に生じた災害についても保険給付の対象
になる。

 


☆☆======================================================☆☆

 


通勤の定義に関しては、頻繁に出題されています。

 

で、これらの問題は、逸脱又は中断の間やその後の移動は通勤となるか否か
というのが論点です。

 

逸脱や中断をしてしまえば、通勤という行為をしている状態ではなくなるの
ですから、当然、通勤としては認められません。


ということで、【 18−1−D 】は正しいです。

 

では、逸脱をしたけど、それが日常生活上必要な行為であった場合は
どうなるのでしょうか?

 

【 28−5−オ 】と【 23−4−A 】では、逸脱の間も通勤になるとしています。
【 11−1−A 】も、「その間の災害も保険給付の対象となる」としているので、
やはり、逸脱の間も通勤になるということです。

 

逸脱の間は、いくらなんでも、実際に通勤という行為をしていないのですから、
いかなる理由であっても、通勤としては認められません。
ですので、いずれも誤りです。

 

基本的なことですが、この逸脱・中断に関しては、事例として出題されることも
あり、そのような出題であっても、確実に正誤の判断ができるようにしておきま
しょう。

 

 

 


平成28年−労災法問5−ア「業務上の疾病」

今回は、平成28年−労災法問5−ア「業務上の疾病」です。

 


☆☆======================================================☆☆

 


業務上の疾病の範囲は、労働基準法施行規則別表第一の二の各号に掲げられて
いるものに限定されている。

 


☆☆======================================================☆☆

 


「業務上の疾病」に関する問題です。

次の問題をみてください。

 


☆☆======================================================☆☆

 


【 21−1−C 】

 

業務に関連がある疾病であっても、労働基準法施行規則別表第1の2の各号に
掲げられている疾病のいずれにも該当しないものは、業務上の疾病とは認められ
ない。

 


【 19−1−A 】

 

業務上の負傷に起因する疾病は、労働基準法施行規則第35条及び別表第1の2
で定める業務上の疾病には含まれない。

 


【 14−1−D 】

 

業務に起因することが明らかな疾病であっても、労働基準法施行規則別表第1
の2において具体的に疾病の原因及び種類が列挙されている疾病のいずれかに
該当しないものは、保険給付の対象とはならない。

 


【 17─2−B 】

 

厚生労働省令(労働基準法施行規則別表第1の2)では、業務上の疾病を例示
しており、例示された最後の疾病は「その他業務に起因することの明らかな
疾病」であるが、その具体的な疾病名は、厚生労働大臣が告示している。

 


【 20─選択 】

 

業務災害とは、労働者の業務上の負傷、疾病、障害又は死亡をいい、このうち
疾病については、労働基準法施行規則別表第1の2に掲げられている。
同表第11号の「その他業務に起因することの明らかな疾病」については、業務
災害と扱われるが、このためには、業務と疾病との間に( A )がなければ
ならない。

 


【 26−7−D 】

 

労働者が業務に起因して負傷又は疾病を生じた場合に該当すると認められる
ためには、業務と負傷又は疾病との間に相当因果関係があることが必要である。

 


☆☆======================================================☆☆


「業務上の疾病」に関する問題です。

 

業務上の疾病の面倒をみるものといえば、そもそもが労働基準法の災害補償です。

ですので、労災保険の業務災害に関する保険給付の対象となる疾病かどうかを
判断する場合も、労働基準法の規定に基づきます。
具体的には、労働基準法施行規則35条と別表1の2に業務上の疾病についての
規定が置かれていて、この点は選択式で論点にされたこともありますからね。

 

そこで、【 28−5−ア 】と【 21−1−C 】ですが、
前述したように、「業務上の疾病」については、労働基準法施行規則別表1の2
(この規定に基づく告示を含みます)において定められていて、この規定に
掲げられている疾病に該当しないものは、業務上の疾病とは認められないので、
正しい内容になります。

 


では、【 19−1−A 】ですが、これは誤りです。
業務上の負傷に起因する疾病は、業務上の疾病に含まれます。
いきなり病気が発症するのではなく、まず、ケガをし、それに起因して病気に
なるってこと、当然、あり得ますから。

 


【 14−1−D 】も、誤りです。
具体的に列挙されているものに該当しなくても、「厚生労働大臣が指定する疾病」
や「その他業務に起因することの明らかな疾病」に該当すれば、保険給付の対象
となります。

 


その次の【 17−2−B 】も、誤りです。
「その他業務に起因することの明らかな疾病」、これについては、具体的な疾病名
は告示されていません。

 

それと、【 20−選択 】では、
「業務に起因することの明らかな疾病って、どんな疾病なの?」という考え方の
部分を空欄にしています!
業務に起因することの明らかな疾病というのは、
「業務と疾病との間に相当因果関係があるもの」です。
業務との関係があるからこそ、業務上として扱われるのですから、疾病が業務と
因果関係があって初めて業務上の疾病となるってことですね。

 

で、この点は、【 26−7−D 】で、択一式としても出題されています。
これは、そのとおり、正しい内容です。

 

「相当因果関係」って、条文上の言葉ではないですが、業務災害に関にしては、
基本的な言葉ですから、しっかりと押さえておきましょう。

 

 

 


平成28年−労災法問1−B「労災保険法の適用」

今回は、平成28年−労災法問1−B「労災保険法の適用」です。

 


☆☆======================================================☆☆

 


法人のいわゆる重役で業務執行権又は代表権を持たない者が、工場長、部長の
職にあって賃金を受ける場合は、その限りにおいて労災保険法が適用される。

 


☆☆======================================================☆☆

 


「労災保険法の適用」に関する問題です。

 

次の問題をみてください。

 


☆☆======================================================☆☆

 


【 19−労基1−B 】

 

労働基準法でいう「労働者」とは、職業の種類を問わず、事業又は事務所
に使用される者で賃金を支払われる者をいい、法人のいわゆる重役で業務
執行権又は代表権を持たない者が、工場長、部長の職にあって賃金を受ける
場合は、その限りにおいて同法第9条に規定する労働者である。

 


【 13−労基1−C 】

 

労働基準法でいう「労働者」とは、職業の種類を問わず事業又は事務所に使用
される者で賃金を支払われる者をいい、株式会社の取締役である者は労働者に
該当することはない。

 


【 17−雇保1−A 】

 

株式会社の取締役は、同時に会社の従業員としての身分を有している場合で
あっても、役員報酬を支払われている限り委任関係とみなされ、被保険者と
なることはない。

 


☆☆======================================================☆☆

 


労働基準法の労働者とは、職業の種類を問わず、事業に使用される者で、賃金を
支払われる者です。

で、労災保険は、労働基準法の災害補償を保険制度化したものですから、
その適用を受ける労働者の範囲は、労働基準法と同じです。
つまり、労働基準法の労働者であれば、労災保険法が適用されるということです。

 

そこで、
法人の代表者等で、事業主体との関係において使用従属の関係に立たないもの
については、使用されるものではありませんから、労働者とはなりません。

 

これに対して、重役等で、業務執行権又は代表権を持たず、工場長や部長等の職に
あって賃金を受ける者は、その限りにおいて、労働基準法の「労働者」に該当します。

 

ですので、【 28−労災1−B 】と【 19−労基1−B 】は正しいです。

【 13−労基1−C 】では
「株式会社の取締役である者は労働者に該当することはない」
としています。前述のとおり、労働者に該当することがあるので、誤りです。

 


それと、雇用保険でも、基本的な考え方は同じです。
従業員としての身分を有しており、報酬支払等の面から労働者的性格が強い者であって、
雇用関係があると認められる者は、雇用保険法が適用されます。
つまり、被保険者となります。

ですので、【 17−雇保1−A 】は誤りです。

 


ということで、取締役が労働者として適用されるかどうかという点については、
横断的に押さえておきましょう。

 

 

 


平成28年−安衛法問9−A「事業者と労働者」

今回は、平成28年−安衛法問9−A「事業者と労働者」です。

 


☆☆======================================================☆☆

 

 

労働安全衛生法における「事業者」は、労働基準法第10条に規定する「使用者」
とはその概念を異にするが、「労働者」は、労働基準法第9条に規定する労働者
(同居の親族のみを使用する事業又は事務所に使用される者及び家事使用人を除く。)
をいう。

 

 

☆☆======================================================☆☆

 

 

「事業者と労働者」に関する問題です。

次の問題をみてください。

 

 

☆☆======================================================☆☆

 

 

【 26−8−ア 】

 

労働安全衛生法では、「事業者」は、「事業主又は事業の経営担当者その他
その事業の労働者に関する事項について、事業主のために行為をするすべて
の者をいう。」と定義されている。

 


【 15−8−A 】

 

労働安全衛生法の主たる義務主体である「事業者」とは、法人企業であれば当該
法人そのものを指している。

 


【 27−選択 】

 

労働安全衛生法に定める「事業者」とは、法人企業であれば( D )を指し
ている。

 


☆☆======================================================☆☆

 


労働安全衛生法における「事業者」と「労働者」に関する問題です。

 

労働安全衛生法は、労働基準法から分離独立した法律で、労働安全衛生法に規定
する「安全衛生」に関しては、労働条件の1つです。

ですので、保護の対象となる「労働者」に関しては、労働基準法と同じものに
なります。

 

これに対して、義務の主体となる者は、
労働基準法では、「使用者」として
「事業主又は事業の経営担当者その他その事業の労働者に関する事項について、
事業主のために行為をするすべての者」
と定義しています。

労働安全衛生法では、「事業者」として
「事業を行う者で、労働者を使用するもの」と定義しています。

 

これは、労働基準法では、法違反があった場合に責任の主体となるものとしている
ことからその範囲を広くしている一方、労働安全衛生法では、労働基準法上の義務
主体である「使用者」と異なり、事業経営の利益の帰属主体そのものを義務主体と
してとらえ、その安全衛生上の責任を明確にしているためです。

 

ですので、【 28−9−A 】は正しいです。


【 26−8−ア 】は、事業者の定義について、労働基準法の「使用者」の定義に
置き換えているので、誤りです。

 

【 15−8−A 】は、「事業者」とはどのようなものかという点について、
より具体的に出題したもので、法人企業であれば当該法人、個人企業であれば
事業経営主を指すので、正しいです。

 

【 27−選択 】の答えは、「当該法人」です。

 


用語の定義は、基本中の基本ですから、
出題されたときは、確実に正解することができるようにしておきましょう。

 

 

 


calendar
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031    
<< January 2017 >>
sponsored links
selected entries
categories
archives
recommend
recommend
recommend
recommend
recommend
recommend
recommend
recommend
recommend
links
profile
search this site.
others
mobile
qrcode
powered
無料ブログ作成サービス JUGEM